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学生山小屋バイト体験記
こんにちは!たかです。
今日は、私の山小屋バイトでの経験について書こうと思います。
コロナ前なのでまた数年前の話なのですが、すごく楽しい思い出だったので書きたかったです。
大学1年生の夏に11日間、東日本のとある山小屋にアルバイトに行ってきました。
大学生の長い夏休みの間にせっかくなので普段はできないバイトをしたいと思ったのに加え、大学で登山サークルに入っていることもあり、ならではのバイトをしようと思ったのがきっかけです。
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店主のおばあさんがあったかい
私がアルバイトをした山荘は、山のふもとに位置している、旦那さんと女将さんが夫婦二人で営む小さな山小屋です。
私がアルバイトをしていた期間はもう一人アルバイトの方(まささんと呼ばせていただきます)がいて、
合計 4 人で山荘の仕事をしていました。
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山荘での一日は、朝食の片づけから始まります。
山荘に来る お客さんの目的は、登山、渓流釣り、昆虫採集などなど様々で、早い人は 朝4時前に出発します。
その後女将さんの作ってくれる卵とじとなめこの味噌汁、おいしいご飯を食 べたら、二階の客室掃除に向かいます。
山小屋の周りは森で囲まれているので、山荘には色々な、そしてたくさんの虫たちがやって来ます。
特に夏はアブたちの勢力が強く、掃除機で吸っても吸っても彼らは網戸の隙間から登場しました。
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午前中は毎日、ひたすら掃除機でアブたちと格闘。
最初の内は掃除機で吸い込む前に窓から逃がしてあげようと試みていましたが、そんな穏やかな心は掃除開始 30 分頃にはアブの量のえげつなさによって消え去り、その後は情けもかけずひたすら吸い込みまくってました。
格闘の後、各部屋の拭き掃除やセッティングを終えたら、がっつり丼のお昼ご飯をいただきます。
体力仕事の後のどんぶりが最高で、おかわりせずにはいられませんでした。女将さんの料理大好きでした。
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お昼を食べたら、休憩に入ります。
この休憩時間が、一日の中で一番好きな時間でした。
山荘の周りの森には遊歩道が通っていて、そこには様々な種類の木、花、きのこがあります。
休み時間は、その遊歩道へまささんと散歩に出掛けました。
普段自分の身近では見ることのできない植物ばかりで、夢中になって気がついたらあっという間に一時間ほど経っているような魅力的な場所でした。
中でも遊歩道の途中にある川では、両岸に青い葉の木々が生い茂り、
苔むした岩の間を澄んだ水が穏やかに流れているとても神秘的な風景に出会えます。
昼間に人がほぼ来ない場所なので、この風景をひとりじめできるのは最高でした。
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きのこ探しも、森の楽しみの一つでした。
チチタケ・赤茸(サクラシメジ)など食べられるもの、毒々しい蛍光色のもの、 サンゴのようできのことは思えないものなどわんさかありました。採ってきたきのこを旦那さんが料理してくれた煮物は格別でした。
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ざんねん、、
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何回か旦那さんと一緒にキノコ狩りに出掛けてキノコの見分け方を教えてもらい、ついに自分でチチタケを見つけられたときは本当に感動しました。
キノコ狩りは、絶対確信が持てるもの以外は食べない、がやっぱり原則だそうです。安全第一。
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午後の仕事は、その日のお客さんが山荘に到着し始める 15 時頃に始まります。
18 時の夕食に向け、3 時間かけて準備をします。
山荘は山小屋にもかかわらず、夕食は岩魚の刺身や山菜の天ぷら、そばなど、立派な旅館並みの豪華さです。お客さん用なので私たちは食べられないのが残念でした。
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18 時、最も緊張する時間帯に入ります。
夕食に一斉に来るお客さんの対応と片付け、布団敷きを並行して行う忙しさから、女将さんのピリピリ度は Max になります。
厨房では毎日私や旦那さんへの叱咤激励が飛びまくっていました笑
おかげで私は10日後には、食洗機の終了を知らせる音を聞いてから食洗機を開けて皿を引き出す反応が異様に速いという謎スキルを身に付けました。
私は最初は怒られるとかなり落ち込んでしまっていたのですが、そんな時はまささんが優しく、けどさりげなく声をかけてくれて、明日も頑張ろう、と思えました。
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20時半頃、一番忙しい夕食時が終われば、やっと自分たちの夕食時間です。それまでとは打って変わり、夕ご飯はいい意味で賑やかになります。
女将さんと旦那さん、まささんはビールでほろ酔いになりつつ、人生の生き方について熱く語ってくれました。この時間が好きだった!
女将さんの言葉で、特に今でも印象に残っている言葉があります。
「今のうちに、思う存分色々やってみて、たくさん失敗しときな。
失敗ははずかしいなんて思ってないで。」
かっこいいなあー、と今思い出しても思います。
この時のこの言葉がすごく心に残って、大学でどうなるか分からないけど、これからとりあえず色々挑戦しまくってみよう、と思いました。
この言葉は、一人旅を含め、私のこの後の大学生活の原動力の一つになってるなあと感じます。
また別の日の夜には、人生で初めて蠅帳(虫よけのためご飯にかぶせる網)を見て感動しました。
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おいしいご飯をたらふくいただいた後に、お風呂で汗を流します。
お客さんが使う時間が過ぎた後、次の日のための掃除をする前に
天然の温泉に入れるのは最高な特権でした。
お風呂はいつも大体まささんと同じ時間だったので、まささんにこれまで旅した国の話を聞かせてもらったりして、まったりした良い時間でした。
お風呂上がりで寮へ向かうときに空を見上げると、毎日満点の星空を眺めることができました。
山荘の周囲には全く明かりがないので、何にもじゃまされない星の輝きは
ハッとするほどでした。(スマホだときれいに撮れなかったのが悲しいです、、)
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そんな毎日を繰り返し、11 日が過ぎました。
最終日には焼肉と手持ち花火で送別してもらい、女将さんはワインでかなり酔ってて、私のために用意してくれた手持ち花火を私よりも喜んで遊び、童心に帰っていました。
山荘で過ごした 11 日間は最高に忙しかったですが、本当に充実した日々でした。
大量のアブを見たこと、蠅帳、ビール瓶の栓を開けたこと、蜂の巣から逃げたこと、いろんなキノコ、空いっぱいの星、、
人生で初めての経験が多くあり、山荘の人々は皆とても温かくて、
ここで働いたことは忘れられない思い出です。
次は山に登りに、またぜひこの山荘に訪れたいと思いました。
コロナもありいまだに実現できていないのですが、今年か来年に行けたらなと思います。
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山荘での思い出はここでは書ききれないぐらいまだまだあるのですが、長くなってしまったのでこのへんにしようかと思います。
見てくださってありがとうございました。
山小屋バイトしようかなーと興味持ってくださった方がいたら嬉しいです。
次回は、たぶん好きな映画について書こうかなと思います。
よかったら見てください!
ありがとうございました。
おまけ 山小屋バイト探し
山小屋バイトを探すのは、「インクノット」というサイトがとてもおすすめです。地域や難易度、魅力別にジャンル分けされてて、自分に合った小屋探しができます。
人気の小屋はすぐにいっぱいになってしまうので、けっこう早め(8月からバイトしたかったらその年の4月とかくらい)に探してみるのがいいかなと思います。
まだバイトするか決めてなくても、いろんな小屋の情報見てるのも楽しいです。