〜白血病になった25歳〜 13. 検査デー
なんとか寝ることができた。
意外にもぐっすり寝られた気がする。
起きた時にまず思ったことは
(やっぱり現実なのか...)
朝ごはんです!
看護師さんがカーテンを開けて入って来た。
初めての病院食だった。
(あれ、意外と美味しそう?)
病院食のイメージはあまり美味しくないとか、刑務所の食事みたいだとかそういうイメージだったからびっくり。
街中の食堂で出て来そうな感じの美味しそうなご飯だった。ただ、食欲はあまり湧かない。
(仕方ないよな、初日だし食べられるだけ食べよう)
しばらくするとF先生がやってきた。
今日はちょっと検査続きだけど頑張りましょうね。
まず"骨髄検査"というのをやります。
(コツズイケンサ...?)
ピンとは来なかったがその後の説明がなかなか恐ろしかった。
「腰のあたりの骨に針を刺して髄液を少し採ります。ちょっと痛いかもしれないけどこればかりは避けては通れない検査だから、お願いね。」
ちょっと想像を超えた検査内容にポカンとしてしまった。わかったことはとりあえず、
(痛い検査なんだな)
って事だけ。
*この先登場する医学的な内容は医療関係者から聞いた事を自分で解釈してなるべくわかりやすく説明した内容ですが、医学的な知識は素人であるため必ずしも正しいとは限りません。予めご了承ください。
骨髄検査
→背中側の腰辺りにある腸骨に針を刺して骨の中心部である"骨髄"から骨髄液を少量採取する。血を作り出す工場である骨髄の中の様子を観察することができる。
体を流れる血液が「川」だとすると、
血液検査は「川の水質検査」
骨髄検査は「川の源流の調査」
源流を観察することで白血病の種類を特定できる。
そしてその後別室に連れて行かれた。
少し広めの処置室だった。
「ベッドにうつ伏せになって寝てくださいね」
ドキドキしながらも指示に従った。
ガチャガチャと奥の方で器具の準備をしているのが聞こえる。
「はい、じゃあ始めていきますね〜」
治療のステージ0が始まるところだった。