S.S

26歳会社員。2023年1月、慢性骨髄性白血病急性転化と診断。7月に造血幹細胞移植(臍帯血移植)を受ける。のべ230日を超える闘病の末退院。現在リハビリ中。少しでも同じ病気の方や闘病中の方への励まし、アドバイスができればと思っています。【大丈夫、あなたも必ず、元気になります。】

S.S

26歳会社員。2023年1月、慢性骨髄性白血病急性転化と診断。7月に造血幹細胞移植(臍帯血移植)を受ける。のべ230日を超える闘病の末退院。現在リハビリ中。少しでも同じ病気の方や闘病中の方への励まし、アドバイスができればと思っています。【大丈夫、あなたも必ず、元気になります。】

最近の記事

一時休止のお知らせ

いつもお読み頂きありがとうございます。 突然ですが、作者体調不良につきしばらく投稿をお休みさせて頂きます。 また戻った頃にお読みいただけると幸いです。 引き続きよろしくお願いいたします。

    • 〜白血病になった25歳〜 14. はじめての骨髄検査

      「まず麻酔しますよ〜 ここだけ痛いです、頑張ってください。」 骨髄検査が始まった。 ※骨髄検査がどういう検査かについては13話をご参照ください。 チクっ 不思議と思ったよりは痛くなかった。 もしかしたら熱で意識が少し朦朧としていたのかもしれない。 「それでは本番の針は入りますね。」 (さぞかし太いんだろうな、、、) と少し覚悟を決めていたら、腰が押される感じがした。 (針を刺してるのかな、、?) という感じの感覚だった。痛みは特になかった。 「では引いていきます

      • 〜白血病になった25歳〜 13. 検査デー

        なんとか寝ることができた。 意外にもぐっすり寝られた気がする。 起きた時にまず思ったことは (やっぱり現実なのか...) 朝ごはんです! 看護師さんがカーテンを開けて入って来た。 初めての病院食だった。 (あれ、意外と美味しそう?) 病院食のイメージはあまり美味しくないとか、刑務所の食事みたいだとかそういうイメージだったからびっくり。 街中の食堂で出て来そうな感じの美味しそうなご飯だった。ただ、食欲はあまり湧かない。 (仕方ないよな、初日だし食べられるだけ食べよう

        • 〜白血病になった25歳〜 12. 初めての入院

          母と別れたあと、看護師さんが車椅子を押してくれた。ほとんど記憶にないけど看護師さんからこんな声をかけてもらったのを記憶している。 「大変な治療になると思うけど、絶対元気になるから、頑張ろうね」 (大変な治療か... どんな治療だろう。抗がん剤もあるんだろうなぁ) でも見方を変えたら、 (治る可能性があるってことだよな?) 良いことだと思うが、なんでも良い方に色々考えてしまう。 「着きましたよ〜 こちらのベッドですね」 人生で初めて目の当たりににする病院のベッド。 (

          〜白血病になった25歳〜 11. ドラマの世界

          1人で診察室の中へ入ると見覚えがあるドクターが座っていた。第10話でお話した数年前に診察してくれた外科のドクターT先生だった。 お父さん世代の筋トレが好きそうな優しそうなドクターだった。冗談で自分のこと覚えてるか、聞いて見たがもちろん覚えてなかった。 「今日はどうしましたか?」 諸々の症状を伝えた。 「そしたら一度お尻の状態見せてくださいね」 診察台の上で横になった。 「なるほど。一旦お待ちくださいね」 そう言いながらT先生は診察室を出た。 しばらく診察台の上で座っ

          〜白血病になった25歳〜 11. ドラマの世界

          〜白血病になった25歳〜 10. 病院レベルの熱

          願いとは裏腹に寝ても寝ても熱は下がらなかった。 以下は入院するまでの実際の記録である 1/21(土) 7:27 36.7 9:08 37.0 10:43 37.5 12:32 37.1 13:10 37.5 15:16 38.5 解熱剤飲む 16:29 38.9 18:44 38.0 汗をかく 19:09 37.7 解熱剤飲む 20:21 37.1 21:10 37.4 21:45 37.1 23:07 37.2 1/22(日) 0:30 36.7 1:54 36.7 7:

          〜白血病になった25歳〜 10. 病院レベルの熱

          〜白血病になった25歳〜 9.大量の寝汗

          翌朝。 連日の早起きのせいか、いつもより早く起きた。そして早々に体温を測って見た。 36.7℃ (あれ?平熱だ) 体調も思いの外悪くなかった。すこし体がだるい程度。 (まぁ休日だし今日はもう少し寝よう) そしてまた眠りについた。 そして二度寝から目を覚ますと時計は9:00を指していた。 (少し寒気がするな) もう一回体温を測ってみた。 37.0℃ 微熱だった。 (うーん、、、) 思ってるようには熱は下がらないようだ。 もう少し寝てみることにした。 すると今度は飛

          〜白血病になった25歳〜 9.大量の寝汗

          〜白血病になった25歳〜 8.過酷な帰り道

          乗り換え駅は大混雑だった。 土曜日の夜でみんな休みをエンジョイしている。 そんな中で私は体のだるさと闘っていた。意識もかなり朦朧としていたのを記憶している。 在来線はこの時間帯混んでいる。 新幹線とは違い、座れる席はなかった。 スーツケースと大きな紙袋、重たいリュックを背負っていた私はどうしても座れたかった。いつもの"座りたい"という気持ちとは訳が違った。 立っていられないくらいのヘロヘロの状態だった。満員電車の奥に押し込まれて車両の連結部分に追いやられた。壁に寄っか

          〜白血病になった25歳〜 8.過酷な帰り道

          〜白血病になった25歳〜 7. 大阪から帰るよ

          その日の仕事は長丁場だった。 某ホテルでのイベント開催の運営だったが仕事内容はあまり体力を必要とするものではなかった。 朝から少し体が重い体調、そして顔がほてるような、熱っぽいようなそんな感覚が常にあった。 (きっとホテルの中が温かいからだろう) (人間は悪い事でも自分の都合に合わせて良い方にしか考えないんだなぁ) この記事を書きながら思いました。 休憩を挟みつつ仕事をこなしていたが、明らかに熱があるような体調だった。 (またコロナかなぁ) そんなことも考え感染対策は怠

          〜白血病になった25歳〜 7. 大阪から帰るよ

          〜白血病になった25歳〜 6. 美しい朝焼け

          ホテルへ戻る時のことだった。寒空の中1人で歩いていた。 (大阪も寒いんだなぁ) 1人で呟きながら帰っていた。 ただ、体のだるさもあった。そしてもしかしたら熱があるかもしれない。寒すぎて体が温めようと必死になっているのか、熱を出して震えてるのかどちらかがわからなかったが体が震えていた。 (なんか嫌な予感がする) そう思って近くのコンビニに駆け込んだ。ポカリスエットを購入した。暖かいコンビニに入った時に確信に変わった。 (これは熱だ) 少し気持ちに焦りが出てきた。 (明日

          〜白血病になった25歳〜 6. 美しい朝焼け

          〜白血病になった25歳〜 5. 久しぶりの大阪

          2023年1月19日 東京駅から新幹線に乗った。 同僚の先輩と2人で初めて乗る新幹線だった。 新幹線を最後に使ったのは3年前、城崎温泉に行くために乗った岡山ー姫路間だった。(岡山からの理由は東京から飛行機で岡山入りしたから)その時はたったの20分くらい。今回は2時間30分。 新幹線の中では先輩とパソコンで仕事を少し進めた。しかし新幹線とはいえ、揺れはあって少し酔ってしまった。 目を細めながら外を眺めて少し休憩した。強烈な日差しが左側の窓から差し込んでいた。とてつもなく速

          〜白血病になった25歳〜 5. 久しぶりの大阪

          〜白血病になった25歳〜 4. 帰り道のフラフラ

          それから数日経ったある日。 いつものように仕事場から帰っていた。 職場から1番近い駅までは徒歩で10分くらい。ぼーっとしながら一日を振り返りながらゆっくり歩いていた。 すると突然、 「おっと」 誰かに押されたような感じでよろけた。 もちろん誰かに押された訳でもなく、風が吹いていた訳でもなかった。人通りが多い中で一歩でもつまづき、人にぶつかったら一大事。 (よっぽど疲れてるんだな) (今日は早く帰って寝よう) そう思いながら電車を乗り継ぎ、家に向かった。 ここまで連日

          〜白血病になった25歳〜 4. 帰り道のフラフラ

          〜白血病になった25歳〜 3. 様変わりした駅の階段

          年を跨いだ2023年の年明けのある日、私は自宅の最寄駅にいた。いつものようにホームに入ってくる電車を見て (あぁ今日も満員電車か、、、) と思いながら、いつものように電車へ乗り込んだ。 (ラッキー!) たまたま目の前の席が空いた。通勤してる時に起きる嬉しい出来事ランキング第1位は間違いなくこの瞬間。喜んで目の前の席に座った。そして眠りについた。 乗り換え駅に着いた。 寝ぼけ眼で立ち上がった。少しふらつきながら人の流れに乗って電車の外へ出た。激流の川下りの船のように。 (

          〜白血病になった25歳〜 3. 様変わりした駅の階段

          〜白血病になった25歳〜 2. 人生で1番のランニング

          そんなある日、まだ暑さの残る秋の日でした。 絶好のランニング日和。 今日はせっかくだから、外で走ってみよう。近くの川まで走ることにした。1キロもない距離だったが、外で体を動かすことが大事だと思って出発した。 最初はアップがてらストレッチとやらで体をほぐしながら歩きはじめた。風が涼しくてちょうどいい。 数百メートル歩いたところから少し走り始めた。 小走り程度のスピード。すると少し息が上がってきた。 (運動不足だからな、少し走っただけで息が上がっちゃったよと心の中で思いつ

          〜白血病になった25歳〜 2. 人生で1番のランニング

          〜白血病になった25歳〜 1. ノーマル会社員

          2022年、私はごく普通のサラリーマンでした。 都内にあるオフィスまで通い事務作業をこなし、時には営業へ出ることも。朝から晩までが一瞬の出来事のような毎日過ごし、1週間・1ヶ月・半年とどんどん過ぎ去っていきました。 時が過ぎ去るのが早すぎて自分の趣味に時間を当てられないことも少し悩みでした。コロナのせいでどこにも行けない!そんな日も皆さんありましたね。。。 趣味の旅行にもあまり行けず、少しうんざり。 (早く旅行行ける日が来ないかな) 話は変わって昔の話を少し。私は中学

          〜白血病になった25歳〜 1. ノーマル会社員

          〜白血病になった25歳〜 0. あらすじ/自己紹介

          こんにちは。お読み頂きありがとうございます。 私は現在26歳で都内の会社に勤めているサラリーマンです。趣味は旅行をする事、写真を撮る事。 世界16ヵ国、45都道府県を旅してきました。(青森県と徳島県だけ行けてません) 今現在はリハビリ中なのでまだ遠出はできませんが、ゆくゆくはカメラ片手に世界をまた旅する夢を叶えようと思っています。 2023年1月に慢性骨髄性白血病と診断され7月に造血幹細胞移植治療を受け、現在に至ります。入院日数は200日を超える長期入院となりました。

          〜白血病になった25歳〜 0. あらすじ/自己紹介