創作マンガ「ウソから出たいマコト」1章の制作過程
創作漫画を久々に無理矢理、描いてみた。そして佐渡島さんのDMに32pネームを2つ送って、Zoomで、いろんな話をさせてもらった。
そこから、喫茶店の話のネームを仕上げるまでの過程を振り返る。
描くのは自分
送ったネーム自体は「なんの話かよく分からない」と言われてしまった(笑)。いろいろ質問をしてもらった。そもそも、どんな漫画家になりたいのか?何を書いていきたいのか?この漫画のあらすじは?…
私は佐渡島さんのこと、「この人についていけばについていけば、漫画のことを全部教えてくれる、答えをくれる人」だと頼りきっていた気がする。
でも漫画を描くのは結局自分。
だから、自分で考えるための、問いをくれたのだろう。結局は自分で自分の中にあるものを出していくしかない。その手伝いをしてくれていた。自分に問えと言うことなのだと思う。
マンガのネームについては、「あらすじベースでも送ってきていいよー」と言ってもらえたので何度かやりとりをした。さらっと言っているけど、マジで送っていいのだろうか…とかなり悩んだし、緊張した。
抽象化したあらすじから作り直す
まず、送った2本中1本の、喫茶店のネーム(今と設定が違うボツネーム←※マンガ専科で習ったことを一切無視して、8枚紙芝居も作らずに、自分のバイトの想い出を交えて、思いつきだけで描いたネーム)の話のあらすじを、かなり抽象化するとこうなった。
前回送ったときに、「喫茶店である必要性がない」と言われたので、抽象化したものを転用して、喫茶店の場合と、結婚の場合と、父と子の場合の3パターン話を送った。
不思議だなと思った。
書きたいことを一度抽象化して、具体で出す際に違うキャラ入れれば、違う物語ができるんだなと実感した。
どれもいい感じと言ってもらえたが「喫茶店である必然性があれば、喫茶店もいいよ」と言ってもらえので、喫茶店の必然性を自分なりに考えて、8枚紙芝居を作る。
※この時は、なんか、ボツネームの影響が残っていて、彼がいる設定。クライマックスの部分(社長が後ろからずっと見ててくれた)のみ実話なので、そこは残している。
しかし、ストップがかかる。
予想と裏切りの連続!最初だけを何度も作りす
佐渡島さんから来た返信がこちら。
(※マンガ専科のOBにも参考になると思うから、オープンにした方がいいよ〜と言ってもらえた)
コンテクスト!?文脈…!?自分なりに考えて、1と2を作り直す。
すると、お返事が!
慌てて、8枚紙芝居を直そうとすると、1・2をまず直した方がいいよ、と教えてもらった。
ここで、かなり悩んだ。私はどうも、浮かんだものをてんこ盛りにしてつなげてるだけってことか…と悩んでいるときに、ごとう先生のラジオを聞いた。
↑めちゃくちゃタイムリーで、何回も聞いて、メモもして考えなおしました。(本当にありがかった…ごとう先生のラジオ、めちゃくちゃ為になるし、ごとう先生の優しさに大変癒されるので、激お勧めです)
※ごとう先生が話されていた、設定を複雑にしてしまう理由
①すべてを直接的に描いてしまう
(自分の思いついたもの、体験など)設定に必要がないものもも、盛り込んでしまう病。
②感情の紐づけ問題
これと照らし合わせると、私はたぶん、ボツネームで描きたかったクライマックスの具体や、自分が働いていた喫茶店の具体に引っ張られている。自分の思いつきや体験をなるべくシンプルにそぎおとし、情報とコレドナを、がんがえなおす。
案①
…でも、これでも、②のコレドナは私の体験に引っ張られてるなぁ。①から来ていない。①をもうちょい捨てて、考え直す。
案②
すると、案2の方が断然良い!といってもらえた。
②で改めて、8枚紙芝居を作ることに。
改めて8枚紙芝居をつくる
自分だけで考えてもうまくつながらなかった!( ;∀;)困ったので、本を読んだ。困ったら大体、本読みます。
型が大事!真似しろ!
というのを読んで、(マンガ専科でも言われてたけど、改めてそうだよな…と)と思い出し、過去の名作を抽象化したあらすじを参考にして、型の部分だけを真似してみる。
抽象度の高い型レベル…とはこの程度のこと。
※↑でも、これだとバラバラな筋なので、8枚紙芝居用にもうちょっと自分で抽象化したものを、何個か作ってみたりした。
そして2パターン具体におとす。(4パターンくらい色んな型を転用して考えて、よいかなと思った2つを送る。)
A案
B案
B案の方が、「喫茶店である必然性がある」と回答をもらった。確かに主人公の悩みと、店長のやりたいことと店の存在に繋がりがある気がする。
彼氏の存在は消えて、店長に妻がいた設定に変わった。B案をベースにネームを描くことに。
(最初のあらすじとは、かなり変わったけど…前後が予想と期待の連続であることの方が大事なのだろう…と思い、あとで、あらすじAーDは整えた)
ネームを描く際に、自分の最近の発見をいれた
このネームを描くときに、ちょうど前の喫茶店ボツネームを、アップしているところだった。
毎週描くよ~と約束して12話分つくったけど、途中でボツにしたもの。3人くらい楽しみにしてくれてるとコメントくれた方がいたので、ボツだけどアップすることにしていた。汚い絵のネームをアップするのは、かなり心臓に抵抗があったけど、毎日アップしていると、なんか、ぽつぽつと数名の方に「ボツネームも面白いよ~」とコメントいただけたりした。
これが、すごく私の心に響いた。
正直、何度ももうアップするの辞めたいな~って思ったのだ。誰も待っていないし、汚い絵のネームだし、内容も「よく分からない」って言われてますし(笑)。失敗作をさらす必要があるのか?いや、でも楽しみにしている人も2人くらいいるんだよな…。
なんて考えていたら、それって、この「外からの評価を気にするエア出社女」と似ているなと思ったのだ。
人からの評価は気になるけれど、…誰によく思われたいかは選べるな…と。私は「楽しみにしている」と言ってくれた2名くらいの方から、よく思われたい。選びたい。
ーと思って、ボツネームを12日間アップし続けたのでした。(笑)
そして、その気持ちを反映させたのが、このお話でした↓
あと縦スク版の9話目つくったら、1章終わり!
8枚紙芝居では、「自分の卑屈さに気づく」という深部が、本画内では、「誰によく思われたいか選ぶ…」という内容に、変化しています。
私を励ましてくれた2,3名の方、本当にありがとうございました。
2章(恋愛編)も準備中
さて、こんな感じで、この話1章が描き終わったので、次は2章♡恋愛編へ!私の描く、浅っい恋愛ですが(笑)。先日、また8枚紙芝居から、ネームを作った。
そして、なんと、そのネームを佐渡島さんのyoutube(今週水曜22時から)の新人ネーム(3人くらい?)の公開フィードバックコーナーで取り上げくれるらしいです!
まじで恥ずかしい勘違いなのですが、「公開フィードバック」と聞き、私がYouTubeに出るのかと思って、夜眠れないほど悩んで、お面を購入しに走りかけていたことは、内緒です。(このクソ恥ずかしい感情と雑な誘われ方は、マンガに絶対転用してやる…。)
どの程度フィードバックをもらえるか分からないけれど、どんな風に変わっていくか気になる方は、見てみてください~。
他の作品との比較
でもね、実は「ウソから出たいマコト」は、めっちゃコメント少ないです(笑)。毎回更新すると、じわじわフォロワーさんは増えるので、きっとそれなりに、続きが見たい…と思ってくれてる人もいるはずだけど…。それだけでありがたい。そもそも、それなりに筋がある話を、描き続けているだけで、私としては十分。
でも…最近別で描き始めた、会社員二人の話の方が、コメントだけなら、より多くもらえるのです↓
このお話は、実は作り方が、全然違うので、これまた不思議(こっちは、相談せずに作っている)。キャラを愛してくれる感想を、ちょくちょく頂けて、うれしい。でも、PV数は低い。新規フォロワーさんもそんなに増えない…かな?。
これは別に、「相談せず自分で作ってる話の方が、イイネやコメント沢山もらえるぜーっ」と言っているわけでは、決してございません!たぶん、8枚紙芝居で描くときの弊害(自分のくせ)が反映されている気がする。あと、キャラへの愛着問題。その不思議な現象について、次回は自分なりに考えてみようと思う。
それにしても「ウソから出たいマコト」の方は、「一緒に作った」というレベルではないが、抽象的なレベルで良し悪しや考え方を教えてもらって、なんとか筋の通る話になるように導いてもらえたことが本当にありがたすぎるし、今でも信じられない。マンガ専科の卒業生というだけで、別にコルクに所属しているわけでもないし、佐渡島さんに何の得もない!…でも多分、損得勘定で生きてる人ではないのだろう。
いつか恩返しできるような作品を作れるレベルまで達したいなぁ…と夢見て、拙い話でも描き続けて精進いたします。
…今に見てろよ。