青へ
月草の葉に乗れば 涙と一緒に落ちていけるか
幸せであれと願うこと 願うこと 願うこと
それがなにになったか とうとう知る由はなく
なにも知らない朝鳥だけが美しい
思いを編む糸の隙間 ふと指紋の感触がよぎる
ここに 綻び
あなたの瞳は何色だったか 絵の具が注がれていくよう
塗り替えられる
あなたのままを憶えていたい 消えかけた輪郭を私の瞳が塗り替えてしまう
そこに そこに あったということ
とっくに遠のいた心音に 私は今も耳をすまして
幸せであれと願われて 朝鳥はここを旅立つか
沈む夜には振り向かず
どうか あなたは、移り気であれ