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LOFT9とゆゆちゃん。

一年で一番渋谷に行ってはいけない日に渋谷に足を踏み入れた。人と人ではない何かが街中を徘徊してた。
正月にしか見かけることがない、青と白の機動隊の車が人を封じ込めるように止めてあった。

地図に表示された"徒歩10分"の道が果てしなく感じる、こんな日に渋谷に来るもんじゃない。とはっきりと思った。
人の合間を縫って、地下道を通って、上り坂を登って、やっとの思いでLOFT9に着いた。ガラスの窓と木の枠で作られた扉を開けると、目の前にギャンパレちゃんが見えた。
暖かい。会場の空気に包まれた瞬間、さっきまでの厭世的な気持ちもすっかり無くなった。

背を屈めながらこそこそとステージ脇のソファに腰掛ける。メンバーの横顔が見える絶景席、やっとゆゆちゃんに会えた。今日の幻。と心の中で思う。

アバンギャルドツアーの写真集のトークイベント

メンバーは思い思いに、ツアーの話をしていた。
こういうイベントでは珍しく、お酒の提供もありジンジャーハイを片手にゆゆちゃんの声に酔いしれてた。

ミキちゃんと積まれた石の話、ファンシーなお店で飲んだしょっぱいスープ。味仙でコブクロを歌うココちゃんと辻山さん。
ココちゃんがケラケラと笑うと釣られてみんな一緒になって笑ってしまう。会場に笑顔が飽和してた。

そってぃーさんは、ツアー初日楽屋にいるナルハちゃんの写真を撮った時に”この写真集はいける”と確信したと優しく語っていた。
オタクが見られないオフショットギャンパレの宝庫。13人体制を残した写真集は、ゆゆちゃんのアイドル姿を残す最後の写真集でもあった。
「今の時代、紙を使うことは時代の流れに逆らってる」とも話していたけど、消えないものとして手元にある安心はデータを超えない。冊子の重みも厚みも手に抱えて温度を感じたい。
パラパラめくりながらどの写真が好き?なんて話す時間も堪らない。

ギャンパレちゃんもこの写真集を見てツアーを思い返して、そして何度も見返してください。と話し90分のトークイベントは終了した。

ほろ酔い気分で、楽しかったなと余韻に浸る間もなく2ショット写真会が始まった。
いつものチェキとは違い、各々の携帯で写真を撮る。
ゆゆちゃんの列はそってぃーさんが写真を担当していた。もうこんな機会もないだろうと思い2ショットではなくソロショットを希望した。

「ソロショット、上目遣いで。」と恥ずかしげもなく頼めるのがオタク。
上目遣いを横から見て二度美味しい。
撮られてる時のゆゆちゃん、めちゃくちゃかわいい。かわいすぎる。内側から発光してる。

「今日見えた!」と言われて目が眩んだ。

たった一言で”生きててよかった”と全て肯定された気持ちになるなんて、鶴の一声ならぬゆゆちゃんの一声。
私もずっと見てたよ。。。とキショ返答をしそうになったが「本当!?嬉しい!」と軽やかに返した。
またアリオ橋本も行くからねー!と伝えてバイバイをした。

全身が幸せに包まれてホクホク気分。
変わらない毎日の特別な瞬間、まだまだ幻のなか覚めない私はカオスに紛れて渋谷を後にした。

上目遣いのゆゆちゃん。

家に着くなり恋人に写真集を渡し、どの写真が好き?と質問したりして一緒に行ったツアーの思い出を振り返った。
終わりが設けられたゆゆちゃんとの時間、今度はまた恋人と会いに行ける。楽しみで待ちきれない。

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