ACL2カヤ戦~第1戦勝利
2024年9月19日 ACL2 予選リーグサンフレッチェ広島 vs カヤ・イロイロ エディオンピースウィング広島
ACL2初戦、完全なるターンオーバーでリーグ戦とは総入れ替えのメンバーを組んだ。出場機会の少ない若手中心ながらもベテランの青山がキャプテンマークを巻き左サイドで柏が出場する。そして右サイドには茶島、ワントップにヴィエイラが入ることでそれなりに経験のある選手を入れてる。そして何よりもシャドーに入った満田は完全なるこのチームでの中心選手。是が非でも結果を出したいとこだろう。
フィリピンからアウェイとして乗り込んできたカヤの選手は黄色いシャツを着て登場した。中には日本人選手もいる。彼らにしてみればアピールすることであわよくばJリーグへの移籍へと繋げたいという野望もあるはずだ。モチベーションとしては大きなものを持ってるはずだった。
ただ、ACLの世間の認知は乏しく観客数は芳しくない。そこが寂しくもあるものの巡ってきた出場のチャンスは潰せない。海外チームは独特のリズムを持ってるだけに決してやりやすいわけではない相手にいい結果をもたらさないといけない中でのキックオフだった。
パスで繋いでサイドへ散らしていく。ゴール前は固められつけ入る隙がない。クロスを入れても跳ね返される。かといって守備ブロックは崩せない。その為にボールは回るものの攻め手がない。それは両サイドが深い位置まで侵入できずアーリークロスに頼ってるからだった。が、茶島は縦への突破がない。左の柏も縦に出れずカットインからのクロスになる。正に点の取れない時の典型的な展開なのだった。
やはり寄せ集めのメンバーでは駄目だ。せっかく最前線に長身のヴィエイラがいるもちっともターゲットとして使えてない。このままスコアレスのまま終わってしまうだろう。そう思った時イヨハがオーバーラップを見せる。左サイドをドリブルで持ち上がる。その意外性が相手を惑わす。ペナルティエリアの密集地体に切り込む。最後は止められたもののこぼれ球に満田が反応。相手をかわし、かわし、中央へ流す。ヴィエイラが長い足を滑り込ませるとボールの軌道が変わりゴールに吸い込まれていったのだった。
入った。ゴール、ゴール、ゴール。遂にこじ開けた。イヨハの果敢なる攻撃参加が光った。そしてしばらくゴールのなかったヴィエイラにゴールが生まれた。更に満田もアシストになったのだった。
これで楽になった。ただ後半に入るとヴィエイラと茶島を下げパシエンシアと中野というレギュラーメンバーを入れてくるとここでギアが上がる。開始早々にパシエンシアがミドルシュートを放つとそれを皮切りにカヤの守備がブロックを形成しなくなる。それにより満田のドリブルが前を向ける。中央を駆け上がるドリブル。守備が集まり前を塞がれると左のスペースへ。パシエンシアが受けるとミドルシュート。強烈な弾道が放たれるとそのままゴールに吸い込まれていったのだった。
うおー!
そのあまりもの突発的なゴールにただ感嘆の声しか上がらなかった。加入最初の試合では多少コンディションに難があったのかもしれないが徐々にトップフォームに近づきつつある。そしてこのゴールにより一層パシエンシアにボールが集まるようになる。それによりマークが集中するものの他の場所が空いてくると余計にチャンスが生まれやすくなるのだった。
CKのクリアをスローイン。その流れで満田がクロス。ゴール前に残ってたイヨハが合わせた。これがゴールに吸い込まれ3点目を決めたのだった。
イヨハにとってはプロ初ゴールだった。そしてそれを演出した満田は3アシスト。もはややるべきことはやったと言わんばかりにトルガイと交代する。すると今度はこのトルガイがパシエンシアとの連携でチームを活性化させる。改めてレベルの違いを感じるのだった。
いつ追加点が取れてもおかしくなかった。だがそのままスコアは動くことはなかった。3-0、十分な結果であるがあれだけ攻めてて点が取れなかった。対して攻めあぐねてた時間で先制点を入れた。改めてサッカーとは奇妙な競技であるのを感じさせてくれたのだった。
とりあえずは1戦を制した。そして出場した選手に中には存在感を出した選手もいた。勝ち続ける限り出場の機会はある。それによってサブ組が活躍できればまたレギュラー陣にプレッシャーを与えることができる。この大会がそんないい循環をもたらせてくれればいいと願ってしまうのだった。