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14歳の武装少女
アメリカンドリーム。
アメリカと言う国は、夢をかなえてくれる国であり、一方で一瞬にして夢を打砕いてしまう国であると言えるのではないでしょうか?
トランプ VS バイデン 両米大統領候補の、かつて無いほどの見苦しい選挙戦も終盤となりました。この時期に来てなんだかきな臭い雰囲気になってきたようです。
特にトランプ候補の演説会場には、一般市民でありながら、拳銃とかの短銃のみならず、ライフル、自動小銃では?と思われるような銃器で武装したミリシアと呼ばれる武装集団が自主警護に付いています。その姿は軍人と寸分違わぬ格好で、傭兵そのもの。「暴れるつもりはない」と彼らは言いますが、実弾を込めた銃器を手にしている彼らの言葉を信用できるものでしょうか?
さらに、トランプ陣営だけでなく、バイデン両支持者による選挙運動妨害、そして選挙当日には先のミリシアが投票所へ押しかけるのでは?と危惧されでいます。また、どちらの候補が勝っても、反対派支持者による暴動が起きるのでは?との予測もあります。
こんな醜く、危険な選挙戦になってしまった原因の多くは、トランプのやってきた白人至上主義の政策、そして政策中と選挙運動中の発言、警察による黒人射殺事件だろうと思います。
そんな候補者たちの熱烈な支持者、ミリシアをはじめとする武装市民たちの過激な行動から身を守る術は、武装で対抗するしかないのでしょうか?
ここ数日のニュース映像では、初めて拳銃を手にし、射撃訓練をする一般女性たちの映像が流れています。日本にいる私たちにとって、一般市民の女性たちが銃を手にし、射撃訓練をするなんて信じられません。驚くべきことです。さらに彼女たちの中に混じって、14歳の少女の姿がありました。普通にショッピングするような感覚で拳銃を買い求め、身を守るために親が少女に拳銃を持たせる。
スタンリー・キューブリック監督の映画「フルメタルジャケット」では新兵の訓練中に微笑みデブは人格が崩壊し、自殺しました。映画の終盤で、ジョーカーたちを狙撃したのはベトナム人狙撃手の小柄な少女でした。20歳そこそこで一部隊の隊長として、帰還できない事をわかっていながら出撃した特攻隊の若者達。彼らは国に政策の犠牲者です。しかし、それらは戦争中の出来事であり、しょうがないと簡単に言い切れるものではありませんが、やむを得ない出来事としてあきらめざるを得ません。
しかし、戦後すでに70年も経過し、人々の考えは変わり、一部の地域を除き、平和な世の中になっていたはずです。にもかかわらず、14歳の少女が自分の身を守るために拳銃を持たなければならない社会なんて、どう考えてもおかしいです。なんと恐ろしく、悲しい社会でしょう。でも、現実に今起きているのですよね。
アメリカの銃社会と言うのは、事あるごとに議論されますが、その意見は2分されています。銃によって食べてる人、身を守るために銃は必要だと言う考えは根強く、日本人である私たちには理解できません。しかし、結果は銃が存在し、誰でも銃を持てる社会だからこそ、一般市民の武装集団が発生し、身を守るためにまだ14歳の少女まで銃を携帯することになってしまう、おかしな社会だとしか私には思えないのです。
銃は一瞬にして人間の生命を奪う恐ろしい武器であることを彼らは理解しているのでしょうか?警官による黒人射殺事件にしても、「相手が抵抗し、自分に向かって来て身の危険を感じたから発砲した。」と言う警官。彼らは射撃訓練を受けています。一発で致命傷になる場所を撃たなくても、足なり、腕なり、死に至らない場所を狙って撃つことも可能だと思うのです。しかし、報道ではいつも射殺した・・・です。そうです、銃はたった一発の弾丸で、簡単に人の命を奪ってしまう恐ろしい武器なのです。
上着の内側、右にスマートフォン、左にはホルスターに入った拳銃。
スマホを取ろうとして上着の下に手を入れた瞬間、拳銃を出そうとする行為に間違えられ撃たれる。アメリカのごくごく近い将来は、日常的にこんなことが起こりうるかも知れません。いえ、起こるでしょう。
でも、願わくば、そんな日常社会が来ないことを願います。