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玄関に出しっぱなしの靴|ヨミモノ
「まだ走れば間に合う。」
布団を慌てて引っぺがすと、その次に寝間着を脱いだ。
目についた洋服から順番に手に取り、いそいそとそれで身を包んだ。
なんとなく上手にキマる帽子を手に取り玄関へ向かう。
朝の1分程、濃密な時間を過ごしたことが無い。1秒だって無駄に出来ないと脳も理解しているようだ。
「走らなきゃ。」
サンダルではだめだと思い、玄関に出しっぱなしの靴を履いた。
ゴム紐だからスッと履けて、勢いよく駅へと走れた。
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想定していた電車に間に合った。
急なアクシデントでもしっかり走らせてくれるこの靴が好きだ。
クッションのおかげか足も痛くない。
自販機で買った水でのどを潤す。