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韓国のスタートアップやVCついて

こんにちは

こんにちは、一橋大学商学部3年生でSkyland Venturesにてキャピタリストとしてインターンをしている愛川です。

友達がコンサートに行くのに便乗して2024/05/02-06で韓国に行ってきました。

TOMORROW X TOGETHERさんです

友達がコンサートに行っている日など、単独行動できる時間があり、韓国のVCの方やSVが主に投資しているエンタメ領域に触れてきたので、聞いたことや考えたことをまとめます。

韓国のコスメマーケット

韓国ではVCがコスメを作っている会社に投資している事例もあるそうです。

PKSHA CAPITALのhince


Korea Investment PartnersのNATURE REPUBLIC

日本ではあまり見ない事例だったので、韓国コスメが世界的に売れていてマーケットの規模が桁違いだからこそ起きる事例なんだなと思いました。

また、そのマーケットサイズをもってしてもスモールビジネス的にならない工夫は必要だそうで、スモビジとスタートアップを分ける要因はマーケットの大きさでなく戦略なのだなと改めて感じました。

韓国のトレカマーケット

SVの投資先にmagiというサービスを展開しているJiraffeがいます。

一橋の先輩がCEOで、嬉しいです

日本で現在トレカ業界はめちゃくちゃ成長しており、顕著な例で言うとポケモンカードのがんばリーリエなどが挙げられると思います。

400万円だって。すごいね。

一方で韓国ではトレカはそんなに流行っていないらしく、国内のトレカよりもアメリカのトレカの方が人気があったりするそうです。
日本のトレカマーケットと韓国のトレカマーケットの成長を分けた原因を最近考えています。

韓国のIP事業

PKSHA capitalの方とお話しした際に、コラボアジアという投資先についてお話を伺いました。

日本のインフルエンサーも多数所属

インフルエンサーの事務所でありながら、デジタルマーケティングに軸足を置いた企業だそうです。

SVの投資先にもVtuber事務所のANYCOLORがありますが、IP事業はIPを作って当てる以外にも戦い方があるのだなと感じました。
IPビジネス×マーケティング運用は面白そうでした。

タングンの行く末

タングンという韓国のユニコーンがあります。事業内容は日本のジモティーによく似ているのですが、3000億円というバリュエーションがついたことで一躍有名になりました。

Danggeunの公式HP

以前この記事をSVの木下さんに勧められて読んでいました。

韓国『タングン』がジモティーに50倍の差をつけてユニコーンになれた理由 | toC Growth letter

その時は赤字を掘って最後に大きく黒字化した典型的なJカーブの企業で、大きな収益を上げることに成功しているんだな、と言う印象でした。

しかし、話を聞いてみると、2021年に上場予定年度を変更していたり、また違った側面があることがわかりました。

整理すると、

  1. タングンはママカフェという韓国独自の文化(同じマンションに住んでいるママ同士の大規模なコミュニティ)から始まったものである。

  2. ママカフェ発祥であることもあり、ARPU(Average Revenue Per User)が高い。

  3. 中古取引だけでなく、アルバイト、不動産、中古車取引にまでサービスを広げた。

  4. 不正が横行しているフリマ市場において近所・対面で評価制度ありという仕組みが刺さった。

  5. しかし、toCビジネスとしてはありがちだが、マネタイズに課題があり、2022年までは赤字であった。

  6. 2023年に半径指定機能の追加をしてより絞ったマーケティングができるようにした。黒字化に成功した。

  7. タングンは海外進出を進めており、今年のタングンの利益がどうなるかは未知数である。

参考:컬리처럼? 마켓 떼고 새 출발 ‘당근’···종착역은 IPO? < 유통 < 기업 < 기사본문 - 시사저널e (sisajournal-e.com)

タングンが大きな時価総額で上場するのか、それとも利益を上げきれず失速するのか、今後の動向に注目しています。

インスタ映えを意識したエンタメ

韓国の最新のエンタメに触れてみたかったので留学生の友達や現地の方に聞いてarte museumやgroundseesawを教えてもらいました。

arte museum

ソウルから近いのがgroundseesawだったのでそこを見てきました。

イメージとしてはチームラボに近く、天井以外の全ての面に映像が投影されていて、地べたに座って動くゴッホの世界観を聴覚と視覚で楽しむことができました。だからgroundseesawっていう名前なんですね。

35分は投影されている映像を見る時間で、残りの15分は歩き回って周りを見る時間でした。楽しかったです。

VAN GOGH INSIDE展

こちらの展示は日本にも過去来日しており、約34万人が来訪したそうです。

https://goghalivejp.com/tokyo/

気づいたこととしては、インスタ映えを意識した消費が多いことです。私の前で座っていたカップルは両方映像を見る前半は寝ていましたが、後半の歩けるパートでめちゃくちゃ写真を撮っていました。みんなビックリするくらい写真を撮っていてビックリしました。

本当にビックリしました。

おまけ

急ぎ足の社会

私は韓国に対して、同じ資本主義社会で文化的にも距離的にも近い国であるという印象を持っていました。

しかし、韓国は日本に比べて受験や就職などにおける環境が厳しいらしく、そのせいでずっと急かされて焦っているような感じがする、と韓国の方は言っていました。
もちろんそれは精神的に良くない面もあると思うのですが、韓国の経済やスタートアップの活発さはそこからきているのだろうかと感じました。
一方で日本は「あまり頑張らなくても生きていける、心理的粘着性が高い国=コンフォートゾーンから抜け出さない国」だと思っていて、それが結果的に出る杭を打つという文化に繋がっている気がします。

安定志向により経済がゆるやかに死んでいく前に、スタートアップで経済を活性化したいですね。

ありがとうございました

最後になりましたが、渡韓当日にご連絡したにも関わらずご対応してくださったロッテベンチャーズの申さん、塚田さん、SVのゆずちゃん、キムさん、お会いして長時間お話ししてくださったPKSHA Capitalのハンさん、あやねさん、その他に助けてくださった方々、ありがとうございました。

Skyland Venturesにてキャピタリストとして働いており、シード期のスタートアップに投資したいとソーシングなど頑張っております。
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