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爪弾き

ジャラジャラ音を立てている
吸い込まれそうな鮮やかな色たちが目に入る
普段好きじゃなくても、この中に溶け込むだけで煌めいて必要性を感じさせる
少し弾いてみると、意外と乾いた音だった
小さい頃はもっと綺麗な、或いは煩く聴こえていただろうに
一枚ずつ積み上げる
そっと、息を止めて、目をひらいて
そしてガシャンと全て崩れ落ちるのだ

綺麗なモノたちが積み上げられて
価値あるモノが積み上げられて
また、崩れ落ちる
そんなのは最も望まない事だった

果たして本当にそうだろうか?

綺麗な価値あるモノに嫉妬して
自分の無価値さや無力感を突き付けられて
妬まなかった筈がないだろうし
嫌な気持ちが渦巻いていたはずだ
そして途中でそっと置いた一枚で
私は他のモノたちを崩して来たんじゃないだろうか?

きっと誰かから見た私は
誰かの嫌いな色だと思うの

弾くとき、躊躇いが無かった訳じゃない
でも、あなたも出番が来ればきっと同じようにするよね?

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