「トヨタの原価」を読んで
〇読む前
色んな本などで勉強しても、どうしても今の求めている管理会計の手法を生み出すことができていない。
読む目的、読んだ後の行動は、シンプルに今求めている管理会計の手法を見つけ、実践に活用する事。
情報開示のルールの制約がある中で、今の事業環境を的確にとらえられ、各人が達成しようと意欲的に取り組める指標を作りたい。
↑やろうとしているコンセプトが分かりづらいのが、そもそも問題かも・・・
〇学んだこと
・仕事の基準とは
仕事とは、利益(付加価値)につながる行為。
利益に繋がらない行為は仕事ではない
外に向かい、売上を増やし、利益を生み出す内容か?
内部的にコストダウン(原価低減)に繋がる内容か?
結局は、このどちらかのしか利益を生み出す方法はないので、今やっている事を、この基準で図る。
売上Up、原価削減かどちらが大事かと問われれば、もちろん売上。
ただ、
売上Upは自社の都合だけではどうにもならない。
売上に直接貢献する部署が限られる
原価削減であれば、
自社の努力で、確実に進められる
損益分岐点を下げることに繋がり、事業環境の変化 等に強くなる
売上に関わらない部署も、活動に参画できる。
そのため、原価削減を重視している。
・原価削減の進め方
まずは、商品別にすべての原価を正確に洗い出す。
そのためには、使用した消耗品や材料の金額を商品別に毎日データ収集する仕組みを作る
・企業会計と原価管理で経理を2手に分ける
トヨタでは、企業会計行う経理と原価管理(原価低減)を行う経理が分かれている
→これ、いい!
この原理管理を行う経理が現場に派遣され、現場の原価低減する仕組みを作る。
原価低減のために必要な原価は、
・不良品も反映する
・減価償却も、実態に合わせる。
・原価低減に必要なデータはオープンにする
自分がやっている仕事と、それによって作られた商品の原価との間にどのような関係があるか、どんな工夫をすると商品の原価が下がるのかをわかるようにしなければ、原価低減をしろと言われても、何をしたら良いかわからない。
機密情報のため、開示できないという会社もあるが、企業会計上の原価=フルコストは必要ない。あくまで、商品別の原価を開示すべき。
本書に書いてある内容は、設計開発チームの作り方、原価企画の進め方、ムダ取りの進め方などもあり、どのように考え、どのように進めたらよいか具体的に書いてあり、為になる内容だった。
ただ、私の現状に関連性が低い為、割愛した。
〇読んだ後
仕事の基準は、改めて自分の仕事の見直すきかっけになった。
どれだけ利益につながる仕事をしているか、改めて見直ししないといけないと感じた。最近、ひしひしと、自分の仕事が利益につながっている感覚がなくなってきている。付加価値を生んでいないとすれば、原価低減を進めなければ。。。
当初の本書を読んだ目的である管理会計の部分は、オープンにすべきとの意見はもらった。ただ、今の自分が携わる事業の原価とは何か?原価はどのようにオープンのしたら良いか?どのように目標値を設定するか?の具体的な答えはもらうことができなかった。
・最後に
本屋に行き、どこかに落ちている、誰かが教えてくれる答えを探し求めるよりも、まっさらなノートに向かい、自分の考えを整理し、まとめる方法が大事だと思いつつ、本書に手を出した。
汎用的な知識は、本などの外部の情報から学ぶことができるが、実際に自分の携わる事業に適したものとなると、自分で考え、自分でやり方を導き出す必要があると改めて感じた。