Intermission(ほんじつはおやすみ)~このころは~

突然の寒さに洋服がついていかない、突然の雨に傘が間に合わない。抱えていた米の袋を頭に担ぎ上げてようやく見つけた車庫に逃げ込む。雨宿りも久しぶり。冷たい雨が叩くように降っているのを眺め、小さく震えながら暗いところにこちらも暗く灯った白熱球の漏れた光が暖かい。やがて人声がして、車に乗り込む人たち。訳を話すと怒るでもなく何度も、大丈夫?と聞かれてしまった。通り雨の通りすぎるのさえ待ってることのできない、せっかち…、といっても、もう、西の空は明るくなってきたから、出よう。