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あれから十年、これから十年

2011. 3.11 14:46 
私は、この日付と時間を一生忘れられません。
発災時、私は自宅の居間にいました。最初に感じたこともないような、大きなどしん、という振動から始まり、棚から物が降って来る、食器はがしゃがしゃと大きな音を立てて揺れている、短時間で収まるだろうと考えていたけれどとてもじゃないけど止む気配がない。とにかく、自宅のガス栓を締めて、玄関を開けることだけが精一杯でした。
今思い返せば、とっさにそういう行動ができたことはそれだけ落ち着いていたとも言えるでしょうが…

それから十年が経ちました。この十年、私はこの日、この時間を片時も忘れたことはありません。そして、これから先も絶対に忘れることはありません。忘れるということは、その事件が、その災害が、ひいては亡くなった人や被災された人の存在が抹消されるということに他ならないからです。それは、つまるところ「風化」そのものであると考えるからです。
私は幸いなことに、身近な人が被災したり亡くなったりということはありませんでした。しかし、この東北太平洋沖地震、およびそれに関連する津波や原発事故を「何が何でも絶対に風化させてはならない」。その想いだけは変わることなくずっと持ち続けて、これから先、長い時間を生きていきます。

短いですが、本日はここまで。
末尾になりますが、東日本大震災で犠牲になられた方へ深く哀悼の意を表します。

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