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有名人でもないのに、驚くほどアーティストらしい個人サイトをつくり、とうとう完成した話
諦めに気づき、本来の自分につながり、願いを軸に人生を創造して生きる。そんな生き方を表現したくて、新たに個人サイトをつくった。ようやくお披露目できてとても嬉しい。みんなにみてほしい。でもちょっと恥ずかしい。
「お仕事の告知をまとめて、商品メニューや経歴、自己紹介も載せたサイトがあったら便利だな」くらいの軽い気持ちで制作を依頼したら、一筋縄ではいかず、コンセプトを作って写真を撮って、10ヶ月かかってしまった。
ブランドデザイナーの清水麻奈美さんと本気で向き合って取り組んだ結果、当初の想定を遥かに超える「アート作品」のような仕上がりになった。
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そんな制作話を書いてみたい。
想定外の着地点に一番自分が驚いている
正直、自分でもここまでのものになるとは思っていなかった。
「諦める」という感情を「アート」として表現する。これを自分の中で体現すると決めた結果、こんな場所にたどり着いてしまったのだ。
あなたがこのサイトを見て、どのように感じてくれるのか、不安でいっぱいだけど、葛藤を乗り越えて公開したこの"作品"を、ぜひ見ていただけたら、とてもうれしい。
この個人サイトにあって、ないものはなんだろう?
もしよければ、このnoteを読む前に一度サイトに立ち寄ってきてほしい。そして戻ってきてくれたあなたに、こう問いかけたい。
「あのサイトには何がなくて、何がありましたか?」
有名人でも著名人でもない、市井の2児の母が仕事の上で必要だから作った個人サイト。
それなのに、「なぜこの仕事をしているのか?」「どんな道のりを歩んできたのか?」「どんなスキルを持って仕事をしているのか?」といった自分を語る文章はほとんどない。サービスの詳細や告知も載っていない。情報量がとても少ないサイトだ。
代わりにあったものは何だったか。
そう、写真。サイトの中身は驚くほど写真だらけだったのではないだろうか?
直接的なサービス案内や分かりやすく伝えることを手放し、私はこうありたいのだというありたい姿をインターネット上に置いている。
これを見たあなたが、ドキッと、ぞわっと、ぞくっと、キラッと。なにか感情が生まれていたら、とても嬉しい。それを意図して、活字情報をぐっと減らした。
約10ヶ月かけてじわじわと、すこしづつ。さまざまな「諦め」に気づき、余分なものをそぎ落とした結果、当初の想定からはほど遠い、有名人でもないのに、驚くほどアーティストらしい個人サイトになった。
制作に至る熱い思いもちょっと語らせてほしい
私には、人は皆、自分自身の人生を表現する「表現者」であるという信念がある。
「願いにつながって生きる」と決めた瞬間から、葛藤し静かな響きに耳を傾けながら、産みの苦しみの中から、自分らしい生き方を形にしていく。
輝く美しさだけではなく、泥の中から蓮の花が咲くような、混沌の中に潜む美しさもまた、そこにあると感じているのだ。もうこれは何度も言いたい信念だ。
コーチという人の話を聴く仕事を通じて、そんな「生き方を探究する人たち」にたくさん出会ってきた。
・「足りない」と感じ続け、必死に何かを探していたけれど、実は大切なものは最初から自分の手の中にあったと気づく人
・「生まれ変わったらこういう人生を送りたい」と願っていたけれど、今からその人生を送ることができると悦びに満ちる人
・「誰からも愛されない」と無意識に思い込んでいたことに気づき、その痛みに向き合い、大粒の涙を流す人
そんな姿に何度も心を動かされ、勇気をもらい、「物語の主人公はわたしだけ」という格言は正なのだ、まちがいないのだと確信してきている。「2周目の人生があったらやってみたい」と思っていたことを、来世なんか待たず今、表現していいのだ。それをメッセージとして伝えたい、と浮かび上がってきた。
そんな探究のプロセスを経て生まれたのが、有名人でもないのに、驚くほどアーティストらしい個人サイトだ。
見てくれた方がちょっと混乱し、すこし希望がうまれたら嬉しい
もし、これをきっかけに、自分の「あたりまえ」が揺らいで、想定外の問いが立ち上がり、「まだ見ぬ魅力に満ちた自分に出会えるかもしれない」という希望が心に芽生えたらとても嬉しい。
Art me,Let go.
諦めに気づき、願いから創造する
40歳を過ぎても、お気に入りのスカートがきつくなっても、朝起きて化粧前の自分に驚いても。失望も痛みも悲しみも飲み込んで、それでも「ありたい自分」につながって生きていく。そんな自分を愛せる強さはなんと美しいのか。
立ち寄ってくれたあなたが、いろんな感情を抱いて、最後にちょっと笑ってくれたなら、10ヶ月ぐるぐるしてよかったなっておもう。
心響く人たちとこれから出会うために、私自身が恐れながらも一歩前に進むために。表現する怖さと好奇心を抱えながら、「自分史上最高の写真」を使ってこの個人サイトを公開できて、とても晴れやかな気持ちだ。きょうはたっぷり寝れそうだ。
謝辞
最後に。もちろんこれはひとりで作ったものではない。むしろ私が手を動かしたものはほとんどない。
ブランドデザイナーの清水麻奈美さんとカメラマンの鈴木茂樹さんが引き出してくれて、お二人のプロフェッショナルな仕事ぶりのおかげで表現できた。手は動かしていないけれど、私の中から溢れたものを形にしてもらった。
自分の言葉で、自分を表現したい。それをそれぞれのプロフェッショナルと創りたい。そんな願いも満たされて完成した。
あぁなんて晴れやかなのだろう。今日こうしてお披露目ができて私はとても嬉しい。
Art me,Let go.
諦めを手放して、アートに生きよう
坂口佳世
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