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私の頭の中は常に彼が支配し
彼が居ない人生など考えられない程に
私は彼色に染まって行った。


「何色が好き?すかいはピンク!!」

「俺は白が好き。」

白?って色なのかな?

何色?考えた事も無かったな…。

今まで白が好きと言う人にも出会ったことが無かった。

「白って色じゃないじゃん。」

私が笑うと彼は

「綺麗な白!良くない?俺は、やっぱ白が一番すきだよ。」

良さが分からなかったから普通に。

白なんて何色にも潰されて消される色じゃない?

分からなかった。


彼が白が好きだと知ってから
白色の物に目が行くようになった。

でも、パッとしないな。


…。


しばらくして
彼のアパートの契約が終わり
引越し準備に追われた。


彼の住む家から大量の荷物を運び出し
やっと自由に堂々と付き合って行けると思った。

彼も、これからは何時でも会えると言ってくれた。


すごく嬉しかった。

幸せだった。

愛してた。

彼が私だけのものになったと実感できた。


しかし、この状況に嫉妬し自分の感情を抑えきれなかった人物は私の他にも居たのだった…。

邪魔しないでよ。消えてよ。

私達は皆それぞれ同じ気持ちだったはずだ。



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