ONEUSの新解釈ネコハジャはやっぱりすごかった
ボーイズグループONEUSが、テレビ番組「Road to Kingdom」で披露した「내꺼 하자」についてです。
このパフォーマンスを観て感じたことをまとめました。
放送から1年半くらい経ってて、今更?と思うかもしれませんが、気にしないで…
こちらは、ボーイズグループINFINITEによる2011年リリース曲「내꺼 하자」 (以下ネコハジャ)のカバーになります。
ネコハジャ=be mine、僕のものになってよ
という意味です。
本家との編曲・パフォーマンススタイルの違い
INFINITEといえば、シンクロダンスが有名なグループですが、
ネコハジャも例外でなく、キレのある揃ったダンスが印象的です。
数多くのアイドルがカバーしたり、オーディション番組の課題曲になったりしている、有名な楽曲です。
特にサビとダンスブレイクは、特徴のある振付ですよね!
何度見てもカッコいいです。
対してONEUSのネコハジャは、「演技」が目立ちます。
パフォーマンスのコンセプトを「ロミオとジュリエット」に確定させて、
それに伴ってダンスの振付も変更され、群舞で魅せる、というよりは、ストーリーや世界観を表現する、ということに重きを置いていたように感じます。
例えば、ダンスプラクティス動画(1:24〜)
こんな振付は本家にはありませんが、
ミュージカルのワンシーンのようで、「ロミオとジュリエット」の、両家の抗争を表現しているのかなと想像しています。
また、メンバー全員がステージに立つ時間は少なく、ソロダンスや、数人での演出も多かったです。
登場人物が少ないほど、個人個人の表現力が重要になります。
また、ネコハジャは元々エレクトロニックな曲調ですが、
今回はバイオリンの音が目立つクラシック風のアレンジです。
イントロ部分も、原曲のメロディは使わずガラッと変えていて、だいぶ印象が違う曲になっています。
ダンスブレイクが入る位置や、転調するタイミングなど、曲の構成は原曲とほぼ一緒ですね。
ネコハジャの歌詞とロミジュリ
なぜ、コンセプトが「ロミオとジュリエット」なのか。
ポイントは、ネコハジャの歌詞にあります。
先述した通り、ネコハジャは「僕のものになってよ」という意味で、1人の女性への一途な愛を歌った曲です。
サビの歌詞を和訳すると
僕のものになってよ
僕が君を愛するよ
僕が君を心配するよ
僕が君を最後まで責任取るよ
僕のものになってよ
君が僕のこと分かってるじゃないか
君が僕を見てきたじゃないか
僕が君を最後まで守ってあげるよ
という感じです。
とにかく最初から最後まで、少女漫画ばりに愛がまっすぐすぎる歌詞なのです。
君が悲しむところを見てられないとか、笑ってるところが好きだからとか…
ONEUSは、このネコハジャの歌詞を、ロミオがジュリエットを想う気持ち、と再解釈したのです。
ここで、「ロミオとジュリエット」のあらすじを確認します。
シェイクスピア作の恋愛悲劇として有名な「ロミオとジュリエット」
身分上の問題で、叶えることが難しかった2人の愛。
最終的に2人の愛はあっけなく散ってしまいます。
もう一度、ネコハジャの歌詞に着目します。
僕のものになってよ
僕のところに来てよ
一緒に行こう
ロミオとジュリエットは既に惹かれあっているのに、それにしてはロミオのジュリエットに対する呼びかけが、すごく必死じゃないですか?
ジュリエットの気持ちが自分に向いていないからではなく、この恋が「最初から叶えられない恋」だから、この歌詞なのです。
ネコハジャの歌詞自体に、この恋が叶わない、あるいは叶わなかったという、ネガティブな表現は一切出てきません。
だからこそ、登場人物の気持ちの切実さと、物語の結末の悲しさが、より際立ちます。
演出構成と感情移入
パフォーマンスは、「ロミオとジュリエット」のストーリーになぞらえた演出で行われます。
横たわるジュリエットにロミオ役のレイブンが歩み寄るシーンからスタート。
ロミオがジュリエットに触れようとするところで、2人は引き離されます。
どんどん離れていく2人の様子が幕開けとなり、歌が始まります。
この画角の使い方が素敵だと思いました!
後方のモニターにはステンドグラスが映されています。
ロミオとジュリエットが結婚をした教会のイメージでしょうか。
スタンドライトを使った振付も綺麗でした。
レイブンのソロパートは、本家のネコハジャのものではなく、レイブンが書き下ろしたラップ詞です。
「My Juliet」や「窓際のあの場所で」(ロミオがジュリエットに気持ちを打ち明けた場所)「薔薇」(物語の台詞の中に出てくる)など、「ロミオとジュリエット」の要素を取り入れた詞になっています。
観ていた他グループの方々も、ここでコンセプトが「ロミオとジュリエット」だと気づいた人が多かったようです。
ジュリエットの背中に天使の羽?が生えているということは、
彼女はもう死んでしまっていると思っているロミオが、過去の思い出を振り返っている場面なのかもしれません。
そして、両家の家紋の間を切り裂くシーン。
1番観ている側のリアクションが大きかった場面でしたね。
分かりやすくて斬新なアイデアでした。
しかし、死に物狂いで走ってきたロミオが目の当たりにするのは、既に墓に葬られたジュリエットの姿…😭
終盤で、ジュリエットが目を覚ましますが、
ロミオは毒を飲んで自死しようと、意を決したところで、パフォーマンスは幕を閉じます。
ロミオ、飲んじゃダメ!!
この「ロミオとジュリエット」のコンセプトを表現するには、メンバーそれぞれの演技力、表情管理が重要だったと思います。
ONEUSはみんな良く表現していました。
特に表情!
メンバー1人ずつについて書きたいところですが、長くなってしまうので割愛します。
みんなよかった!
本家のネコハジャはサビを全員で歌っていますが、ONEUSはソロで歌い繋ぎます。
ソロで歌う方が、それぞれの歌い方の特徴が分かるので個人的には好みです。
特に1番多くサビを任されていた、ソホの歌い方が、この「ロミオとジュリエットとしてのネコハジャ」の雰囲気によく合っていました。
そして、ロミオ役を務めたレイブン。
見事に演じていましたね。
この表情。
それから、布を切り裂くシーン、よく聴くと叫び声が聴こえますよね?
この叫び声、YouTubeやApple musicで配信されている音源には入っていません。
ここで、レイブンのチッケムを確認します。
(動画3:18〜)
声出してる?出してますよね??
また、(2:52〜)あたりから、まだカメラに抜かれるタイミングではないのに、既に役に入ってるレイブンも見ることができます。
レイブンさんって、普段から控えめで、弟たちにいじられていても(笑)優しいイメージがあったので、
ここまで感情を表に出したレイブンさんを観るのは新鮮でした。
ほとんど私の憶測なので、間違ってたら笑ってください🤣
ONEUSのネコハジャに限らず、「Road to Kingdom」で生まれたパフォーマンスが大好きなので、
他のパフォーマンスについてもいずれ書きたいと思います!
読んでいただき、ありがとうございました!
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