車のホイールとは何か?役割・構造・素材について解説
3級整備士の闇です!
第108回の今回は車のホイールについて書いていきたいと思います。
〈車のホイールとは?〉
車の「ホイール」とは、タイヤに装着する車輪状の部品のことです。
ホイールについて正しく理解するには、ホイールの「役割」「構造」「素材」について知る必要があります。
順番に見ていきましょう。
・ホイールの役割
ホイールの主な役割は以下のようなものです。
・エンジンの動力をタイヤに伝達する
ホイールのもっとも重要な役割は、車のエンジンが生み出す動力をタイヤに伝達することです。
エンジンが車軸を回転させる力が、ホイールを通じてタイヤに伝わることで車が走ります。
・走行性能を向上させる
走行性能を向上させることもホイールの役割の一つです。
例えば、軽量なアルミホイールを取り付けると、車体の下部重量を抑えることができるため、サスペンションの動きがよくなります。
そうすると、グリップ感・ハンドリング性能・ブレーキ性能・乗り心地など、さまざまな走行性能が飛躍的に向上します。
・デザイン性を高める
各メーカーによってさまざまなデザインのホイールが販売されているため、自分の好みに合うホイールを選ぶことで、愛車のデザイン性を高めることができます。
デザイン性の高いホイールに交換することで、愛車を高級感のある雰囲気にしたり、スポーティな印象にしたりすることが可能です。
・ホイール構造
ホイールの構造は、「1ピース構造」「2ピース構造」「3ピース構造」の3タイプに分かれます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
・1ピース構造
一つの構造で作られているホイールです。
ディスク・リムなど全ての部品が一体になっています。
軽量で剛性が高く、価格が安いのが特徴です。
一方で、デザインの自由度は低く、リム幅も出せません。
・2ピース構造
ディスクとリムが分かれている構造のホイールです。
デザインの種類が豊富であるほか、ディスク位置を調整しやすいため、自分の車に合ったサイズで取り付けることができます。
ただし、1ピース構造のホイールより価格が高く、剛性を確保することが難しいのが欠点です。
・3ピース構造
アウターリム・インナーリム・ディスクという3つの部品で構成されているホイールです。
各部品を異なる素材で作ることも可能で、デザインの自由度が高いのが特徴です。
また、ミリ単位でインセットを調整することができます。
一方で、2ピース構造のホイールよりも価格が高く、剛性の確保も難しいため注意が必要です。
・ホイールの素材
ホイールを素材で分けると、主に「アルミホイール」と「スチールホイール」の2種類があります。
それぞれの特徴は次のようになります。
・アルミホイール
アルミ合金で作られたホイールです。
サビや腐食に強く、高い放熱性や冷却性を持っているのが特徴です。
また、軽量で低燃費であるほか、デザイン性にも優れています。
・スチールホイール
鉄を素材とするホイールです。
鉄で作られているため強度と耐久性に優れており、価格が安いのが特徴です。
欠点としては、デザイン性が低いこと・サビやすいこと・重量が大きいことなどが挙げられます。
〈ホイール交換のメリットとは?〉
一般的な車では、スチールホイールが純正ホイールとして採用されています。
したがって、ホイール交換といえば、スチールホイールからアルミホイールに交換するケースが多いです。
では、スチールホイールからアルミホイールに交換するメリットとはどのようなものでしょうか?
・デザイン性の向上
まず挙げられるのは、デザイン性の向上です。
アルミホイールは加工しやすいため、デザインの自由度が高く、カラーリングのバリエーションも豊富にあります。
・走り心地がよくなる
アルミホイールはスチールホイールよりも軽量であるため、路面追従性が向上します。
路面追従性とは、路面の凹凸に対して、タイヤがしっかりと路面をとらえられる性能のことです。
この路面追従性が向上すると、タイヤが浮いたりせず、安定した走行が可能になるため走り心地がよくなります。
上記以外にも、放熱性・加速性・燃費などが向上します。
ただし、スチールホイールに比べて変形に弱いという欠点があるため、注意してください。
・ホイールの選び方
ホイールを選ぶ際には、以下のポイントに気を付けてください。
・鋳造か鍛造か
ホイールが鋳造か鍛造かということが、ホイールを選ぶ際の重要なポイントになります。
鋳造は型に金属を流し込んで作られるため、大量生産が可能で、価格が安いのが特徴です。
一方の鍛造は金属をハンマーなどで叩いて作られます。
鍛造は軽量で、強度が高いという特徴があります。
・自分の車のサイズに合っているか
新しいホイールが自分の車のサイズに合っているかを見極めることが重要です。
サイズが合わなければ、せっかくホイールを新調しても、取り付けることができません。
事前に既存のホイールのサイズを確認しておきましょう。
・安全基準に適合しているか
ホイールには、明確な安全基準が設定されています。
例えば、JWLやVIAなどの安全基準です。
ホイールがこうした安全基準に適合しているかどうかも、ホイールを選ぶ際の重要な判断基準になります。
〈まとめ〉
以上、ホイールの役割・構造・素材などについて解説いたしました。
ホイールにはさまざまな種類がありますが、デザインや性能がよいからといって、必ずしも自分の車に合うとは限りません。
ホイールを選ぶ際には、サイズなどの点で自分の車に合っているものなのかを確認することが大切です。
この記事でご紹介したポイントを踏まえて、あなたの愛車に最適なホイールを選んでくださいね。
ホイール選びでの失敗を回避するには、信頼と実績のある業者に相談するのがおすすめです。
今回は車のホイールについて話させていただきました。
ぜひまた見に来てください!