タイロッドエンドブーツとは?車検時の交換費用
3級整備士の闇です!
第91回の今回はタイロッドエンドブーツについて書いていきたいと思います。
〈タイロッドエンドブーツとは?〉
「タイロッドエンドブーツの役割は?破れるとどうなる?」
ステアリングタイロッドエンドの中はボールジョントになっていてグリスが詰まっています。
タイロッドエンドブーツの役割はゴミや異物が入るのを防ぐことと、グリスの漏れ防止があります。
このブーツが経年劣化でひび割れをすると、異物が中に入りボールジョイントを痛め、最悪はジョイント部が外れハンドル操作ができなくなります。
「タイロッドエンドブーツの交換時期」
ひび割れ程度では交換しなくても大丈夫だという考え方の人もいますが、ひび割れが進行してグリス漏れやジョイントの損傷のリスクを考えると早めの交換が望ましいと思います。
10年10万キロという方もいますが私はこう考えます。
「5年~7年、5万キロ~7万キロあたりでひび割れしてきますので、この辺が交換時期と言えます。」
〈タイロッドエンドブーツの交換〉
ブーツを交換するにはボールジョイントプーラーという自動車専用の工具を使用します。
ナックルをハンマーで叩いても外れますがスマートな方法とは言えません。
こちらはタイロッドエンドの中です。
新品のブーツ。
かぶせて。
専用工具で打ち込むと言いたいところですが、サイズが合わなかったのでその辺にあったもので代用。
打ち込んでOKです。
〈タイロッドエンドブーツ交換費用〉
弊社の場合です。
タイロッドエンドブーツ:2×¥640
タイロッドエンドブーツ交換工賃(両側):¥4000
部品代工賃合計¥2740¥4000¥6740
以上となりますが、おそらく安い方だと思います。
このタイロッドエンドブーツの交換工賃は、整備工場によってかなりばらつきのあるものだと思います。
比較的簡単な整備なのに作業指数通りにやると次のようになります。
タイロッドエンドブーツ交換工賃(両側):2.4(工数)×8500=¥20400
ロアアームブーツ交換工賃(両側):3.0(工数)×8500=¥25500
高いですね。
ではひび割れくらいでは交換しない方向にしたい!ひび割れでは車検に通らないの?って方にご説明します。
〈ブーツのひび割れは車検に通るの?〉
今回交換したブーツを例にしよう。
先ほども言ったようにこのくらいのひびは、自動車整備士的には交換が望ましいと考えます。
しかし車検に通る通らないは別な話で。
結論を言うと上記の写真はおそらく車検に通ります。
車検の判断は次の通り。
軽微なひび割れ→車検は通る
大きなひび割れ→車検は検査員次第
破れ、グリス漏れ→車検は通りません
大きなひび割れはグレーゾーンです。この辺は早めの交換をしましょう。
今回はタイロッドエンドブーツ交換について話させていただきました。
ぜひまた見に来てください!