年末年始のはなし
おはようございます。
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年も細々と、こちら書いていきたい所存です。暇つぶしにでも、どうぞ引き続きお付き合い頂けたら嬉しいです。
日本は年明けから、辛いニュースが続いていて、なんだか心からおめでたい気持ちになれない新年でしたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。あまりにも遠くにいて、無力だけど、少しでも早く、あたたかい日常が戻ることを心から願っています。こんなときに休暇中の旅の話を書くのは憚られるかと悩んでいましたが、いつも通り、書き綴ることにしました。
ホリデーは日本には帰らず、クリスマスはジュネーヴ、年末年始はパリと、気が付いたらフランス語圏ばかりで過ごしていました。クリスマスに帰国しないと言うと「クリスマスにひとりぼっちなの!?」と心配されていて、実際1ヶ月前くらいまでは危うくそうなるところだったのですが、縁あってとある人のお家に招いてもらいまして。その場にいた人がほとんどスペイン語しか話さない、スペイン語フェスティバルな数日間で、私はほぼなにひとつ単語を知らずに飛び込んでいったので、めちゃくちゃフレンドリーに話しかけてくれても微笑み返すことしかできないという始末でしたが、親切で暖かい皆さんに囲まれて、楽しいクリスマスを過ごしました。本当にありがたいことです。
こちらではクリスマスはがっつり家族のイベントなので、みんな帰省して家族の時間を過ごすんですね。楽しい時間を過ごした分、その輪の中にいながら、私の家族も今まで、年末年始や誕生日や、家族のイベントが巡ってくるたびに、本当にあたたかくて幸せな時間をくれていたなってことを、しみじみ実感する時間にもなりました。家族のありがたみは手放してみて初めてわかるというけど本当にそうですね。一緒にいる時間は、どれだけ感謝していても、やっぱりそれが日常の延長線上にある部分はあるから、気が付かないこともいろいろあるんだと思います。あまりちゃんと言えてこなかった気がするなと思いながら、今までたくさんありがとうと両親に連絡したりなどもしました。
年末年始は、藝高時代の友人がパリで勉強しているので、彼女を頼ってパリへ。いちばん初めについた先生がパリに留学されていたこともあって、ずっと前から行ってみたかった街でした。行けて本当に嬉しかった。
ベルンの治安の良さとか、落ち着いた規模感や街の雰囲気は本当に大好きで、帰ってきてからその良さを客観的に実感したりもしているのだけど、パリはまた全然違った良さがあって、本当に好きな街になりました。美しくて、少し緊張感があって、おしゃれをしたくなる、胸を張って頑張りたくなる、もっと知りたくなる街でした。美術館を巡るのが旅の最優先事項とも言えるくらい好きなので、もうそれだけで愛すべき街になりますね。でもそれも、1週間一緒にたくさん街歩きしてくれた、最強で最高な友人のおかげです。1人ではここまで楽しめなかったと思うので。街歩きだけじゃなくて、日本の年末年始を一緒にできたのも嬉しかった。
日本にいたときにとある縁でお世話になっていた先生に、パリでお会いできたこともすごく嬉しかったです。その時から、心はいつもパリにある方で、私が日本を発つときも、送り言葉は「いつかパリで会いましょう」だったのですが、こんなに早くそれが現実になるとは思わなかった。いつか、が、今現在でリアルになったとき、夢が叶ったような嬉しさと、流れた時間へのほんの少しの切なさが混ざったような、そんな気持ちになることがあるけど、そういう瞬間が自分の中に積み重なっていくことは、本当に幸せなことで。サン•ルイ島から渡る橋の上で見た綺麗な夜景は、そんな気持ちと一緒に思い出になるんだろうな、などと。でもパリにはまた、必ず行きます。きっと、何度行ってもまた来たくなる街になると思います。
知らない場所に行ったときの五感の動き方は旅でしか得られないもので、それは本当に人生を豊かにしてくれます。できるだけ長生きして、できるだけたくさんの世界を見たいなあと思います。
明日からまた、学校が始まります。トロンボーン吹きとしても、1人の人間としても、精一杯歩んでいきたいと思います。近頃の情勢も相まって、ときどき、得体の知れない漠然とした不安がやってきたりすることも、あるにはあるのですが、楽しいと思うこと、幸せだと思うこと、やりたいことに正直に、まっすぐ向き合う勇気と気合いさえ失わなければ、ちゃんと進んでいけるはず、という手応えみたいなものは、去年手にしたものかな思っています。前進も後退も成長の過程だと思って、今年もいろんな景色に出会っていけたらいいなと思っています。
皆様にとっても、素晴らしい1年が待っていますように。改めて本年も、どうぞよろしくお願いいたします:)
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