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ひとつで四度以上おいしい

駅のホームへ向かう階段を駆け上がっていると、前に、ママに手を繋がれた男の子がふたり疲れた風に体をうねらせながらのぼっていた。年子か双子かなと思えるくらいサイズ感が似ていた。お揃いのTシャツを着て。色違いの。
どこかで見た柄だな。と思う。
ひとりは緑のキウイ、もうひとりはゴールデンキウイ。キウイと似た名前の鳥とキウイが散りばめられたデザインのTシャツ。
この鳥の名前なんだっけ。と思う。
階段をのぼりきり、親子は反対側へ行ってしまった。わたしの目的の電車はすぐに入ってきたので、止まるまでの間に「キウイ 鳥」で検索する。
「キーウィ」だった。そうだ。「キーウィ」だ。
ついでに「キウイ キーウィ Tシャツ」で検索する。違うデザインのTシャツがたくさん出てきた。
どこで見た柄なのかは分からなかった。
でもなんとなく見覚えのある柄なんだよな。ともやもやしたまま電車に乗る。
乗ったらそんなことはすっかり忘れて座れる場所を探していた。単純な脳みそだ。

今日もパフェを食べた。
グラスの上には丸くて平たいパイがプレートのように乗せてあり、その上にカット無花果とプリンとマロンクリームがモンブラン状に絞ってある。
グラスの中にも無花果がいっぱいだ。
おいしそう〜〜〜!とテンション高めで挑む!
まず無花果。煮付けであるものではなくそのままのようだ。おいしい。そしてプリン!こちらは固めプリンだった。おいしい。マロンクリームとホイップクリームもおいしい。全て合わせて食べてみる。
至福。
お口が幸せ。秋来ました。
おいしい。
上部は食べ尽くしたので、お次はパイに挑む。
食べ方の正解を教えて欲しいほどに食べるのが下手だった。
ナイフを入れてみるも、全ては切れず、真ん中に切れ目が入っただけで終わる。その後フォークも駆使してどうにか半分に割ることは出来たが、更に細かくすることは不可能。そのまま食べるしかなくフォークを刺してみるも、上手く食べられずにパラパラパラパラ、お皿の外までパイ屑だらけ。もうこれは諦めだ、と手で食べることにした。手で食べてもパイ屑は落ちた。
パイの下に隠されたクリームを付けて食べてみる。キャラメルのクリームっぽい。おいしい。添えられていた無花果と赤ワインのシャーベットのようなものもパイに乗せて食べる。おいしい。シャーベットが冷たくてキーンとする。子どもの頃から前歯は知覚過敏なのだ。でも食べる手が止まらない。キーンてするくらいなんだ…!と強気で食べ進める。
パイとの格闘も終わりを迎え、いざグラスの中の世界へ。
グラスの側面を飾っていた輪切りの無花果も美しい。キャラメルのクリームをつけて食べる。おいしい。
おいしい。
キャラメルのクリームの下には緑のクリームがいらっしゃる!何の緑かな…!スプーンでクリームだけすくって食べる。ピスタチオだ!おいしい!
輪切り無花果とキャラメルのクリームとピスタチオのクリーム!もう見た目はぐちゃっとしてしまったが、とってもお口は幸せ。全てが合う!クリームはふわっふわ系で口当たりがとても滑らか。優しいクリーム。
そして輪切り無花果ゾーンを泣けるとスポンジが現れた。スポンジとホイップクリーム。もうショートケーキだ。ひとつのパフェでプリンとモンブランとショートケーキを楽しめるんですか…??極楽なの??ここが楽園??幸せすぎて召されませんか??
ショートケーキゾーンを抜けると泣きの無花果がお出ましです!グラスの底で出番を今か今かと待ち望んでいる無花果さん…!

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