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PUBLIC HOUSE はまで、できることとできないこと、これからやってくこと

楽しそうな企画のお誘いも増えてきて、今年もPUBLIC HOUSE はまは史上最高に熱い夏を更新しているところなのですが、改めてこの場所で「できること」「できないこと」をまとめてみました。
でも、基本的にはスタートの仕方やゴールの設定を丁寧に擦り合わせていくと、できないことはないのかなという気もしています。
年に一度のあざやかな季節、何かやりたい人も、暑いので何もしたくない人も、この夏のはまでの過ごし方の参考になれば!


できること
・時計を忘れて心ゆくまで究極に何もしないこと
・DJ、コンサート、映画、トークイベント、お芝居、作品展示会、飲食出店など「いつか」「どこかで」やりたい何かを形にすること 

6/16 漁港のうえライブ「ぷかぷかサウンド」の裏番組 DJ some &はたはた

※持ち込み企画やPOP-UP展示販売会は、初回のみ1日限定で利用可能です。まずは具体的なイメージを詳しくお聞きしてから企画をお手伝いするケースが多いです。

7/14 でんせつのとり展

・いつでもお腹と心を満たすこと
※8月から、お持ち帰りもできるおばんざいとクラフト生ビールを始めます!
スナモン農園・三浦菓子店のお米を使ったお菓子、天然酵母ハルノウタのパン(毎週土曜の午前中入荷)はこれまで通り販売しています。通常営業時はフードの持ち込みも可能です。

・次の旅へのヒントを見つけること
居合わせたじいちゃんに声をかけられ、路地裏の野良猫にいざなわれるままに、心惹かれる背表紙につい手をかけるように、次の行き先へのヒントを見つけてもらえると嬉しいです。

できないこと
・同じ場にいる人の言葉や存在、考え方を一方的に遮ること
※貸切利用時以外は、子どもから大人まで国籍問わず誰もが自由に出入りできる空間です。
・土地建物、森林や海洋環境にリスペクトのない行為
次に使う人のこと、次に受け継ぐ世代のことを考える場所をめざしています。
・はま以外の場所ではまを開くこと
※「PUBLIC HOUSE はま」としてのイベント出店は基本お受けしていません。

10月3連休の秋祭りの夜

色んなイベントや出来事がふってわいて、開いて散っていきますが、ほとんどは持ち込み企画や依頼ベース。誰かのクリエイションが爆発した火の粉が、別の誰かに起爆して、みんなどかどかと花火を打ち上げています。
私は、「たまや〜!」と叫んで一句詠むだけ…に専念できるといいのですが、もちろんそうは行かず。毎日チャッカマンを持ってうろうろしたり、横風でその火が消えないようバリアを張ったりしています。
一瞬のうちに夜になっていて、まばたきしたら朝が来ている今日この頃ですが、寝食を忘れて命の限り走りがちな夏だからこそ省みたい「寝る」「食べる」ことを、心当たりのある人と皆で一緒に考えたくて書くことにしました。


12/17 近所の瓦屋さんと、瓦の器を作る教室




パン屋さんになりたいってずっと言ってなかった?、って同級生と会うとよく言われて、確かに、中学から大学生の折り返しくらいまで、寝るか学校にいるか台所にいるかくらいの熱量でパンを作っていたことを思い出した。とにもかくにも食べることが好きで。でも毎日やっていくのに必死で、一番おろそかになってしまっていたのもまた、「食べること」だった。
特に学生時代はいかに財布を使わず生きるかを考えている中で、基本的にないものは作るという心づもりで、パンやお菓子やお酒を作ってはやれ発酵がどうの、水分量がどうのと考えていた文系学生だった。
でも大学の卒業間際にバイトしていた小さなパン屋さんで、シナモンドーナツを揚げまくり売りさばく日々の中、「私は自分の周りの人とむしゃむしゃ食べるだけのシナモンドーナツがあれば十分幸せだから、食べ物を売り物にして食べていくのは向いてないかも!」と思い、そのパン屋が閉店したことも重なり、いつしかオーブンレンジの前で夜を明かすこともなくなっていった。その頃から、その日食べるだけの美味しいご飯と分け合える夜さえあればあとは全部OKって、ずっと思っている。

そんな私が自分で飲食店を経営してカウンターに立っているので、いよいよ人生何があるかわからない。でもこれまで関わったりお世話になった飲食店・宿泊施設の空間作りを、お客さんとスタッフ両方の視点で自分のお店に反映することができたから、私の食い意地が張っていたことが吉と転じたのも、この場所を作ったおかげである。

はまの1階はバリアフリーとはいかないのだけど、足が不自由でもなるべく広い範囲動けるようフラットに作ってくれている。同様に、食の体質や慣習に完全対応することはできないけれど、誰でも一品でも多く食べられるものがあればと願って閃いたのが、ビュッフェ形式の朝ごはん。

ある日の朝ごはんビュッフェ。この後、2階で絵本タイムが始まる。

もちろんホテルの朝ごはんの規模には及ばないそれは、誰もがよだれをすすって目を輝かせる豪華なお品書きとは違うけど、食べる人ももちろん、生産する人も作る人も同じ場所で同じ季節を楽しめる食卓を作っている感覚。
ハマチの煮付けを美味しいと平らげる人の隣で、作った人がみかんを剥いていて、釣った人が外でタバコをふかしている。作る人も育てる人も、食べるものも食べられるものも目に見える極小単位の経済システムをゼンマイで回している。
その仕組みで、うまく需要と供給のバランスが取れると最高に気持ちがいいのだけど、仕入れも食材の回し方も片付けも集客も、全ては作ってくれる人の地道な営業努力である。まだ1年もやっていないのに、すでに何度も心が折れそうになっている。
その間私はというと、いろんな締め切りに追われ寝食が疎かになり、グミと栄養ドリンクで気づいたら1日が終わっていることもある。そんな時にこそ、私自身が起きるのが楽しみになる朝ごはん。今もどこかで、身を削って命を燃やしてクリエイションする人を支えるご飯。もちろん、食事を作ること自体が自分のクリエイティブとなっている人も含めて。


5/10 ちょこれいじのチョコホリックハウスはま

そう考えると、毎週とはいかないが度々来てくれる朝ごはんのリピート客もまた、お腹だけではなく、心を満たしにきているのかもしれない。朝ごはんのお客さんだけじゃない。コーヒーを飲みに来るおばあちゃんも、パンを買いに来る親子連れも、帰省のたびに毎回寄ってくれる地元の同級生も、求めているものは同じのようす。彼らは無意識のうちに、旅先で一息つくような感覚で、はまを彷徨っているかもしれない。

5/19 清水宏さんのライブの前日に始まるリサイタル。

パン屋さんになりたいとは言わなくなった私は、相変わらず誰かのご飯にいつも飢えていて、曜日ごとにシェフが変わる世界の食卓ができたらいいのに!と言い出して周りの友人を呆れさせた。
今日は中華、明日はおでん、明後日はイタリアン、たまに中東…学生の頃に考えていたそんな日替わりキッチンは、8年経てばきっと誰かがやってくれているだろうと見込んでいたけど、残念ながら今まで私の暮らしたまちではそういったお店とは出会えず、または、その存在を知った時にはすでに店じまいしていた。

「ないなら作ろうか」
ついに昔の私に、原点回帰することとなる。


みかん王子いっさくんが撮ってくれたオープンの日

長くなりましたが、用件は何かというと、PUBLIC HOUSE はまのキッチンを使って飲食営業したい方を探しています。料理に限らず、コーヒーでも、お酒でも。
まずは1回やってみるのがいいかもしれません。曜日日時・頻度は要相談。1,2人が入れる程度の厨房と、3テーブル×4席の客席(2階の和室も含めて)を使ってもらえます。
ここまで話したように、お腹だけでなく心を満たしていくサービスについて一緒に考えてくれる方と、より気持ちのいい場所を作って行きたいです。
気になった方は、publichousehama@gmail.comまでお問い合わせいただくか、お店までお立ち寄りください。



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