こころの隅っこがどしゃ降りで仕方ないのに表では無表情でいられるから、こんなときはどうしたらいいんだろうといつも思う。限定的ではなくて何の拍子もなくふとやってくる感覚だから、いつも堪え忍ぶみたいにしてその嵐が過ぎ去るのを待っている。たまらなくどこかに行きたくなるのに、どこに行けば良いかわからなくて、どこへでも行けるのを知っていて、どうしたらいいんだろうってぼんやり心だけで思っている。


先に変わったのは私な気がしているのに、人の変化を目の当たりにしたとき、なんともいえない心になって、うちひしがれるみたいになってしまう。今日はなんだか取るに足らないことがすこぶる嬉しくて、ほんとささいなことが劈くみたいに痛い。こんな夜はさっさと眠ってしまうべき、現に眠いし睡眠時間も短い、落ち着かない。こんなときは簡単に誰かに頼りたくなってダメだ。ひとりでいたくないからって誰かを利用するのは、よくない。それを相手が是としていても。多分そこには虚しさ以外残らない気がしている。


なにもしたくなくて、何したら良いか分からなくて、そんなとき特に空腹でもないのにごはんを食べてしまったりする。人と食べるごはんが大好きなんだけど、特定の人、ということよりも「しにたい」を忘れてごはんを食べられることに喜んでいたりするのかもしれない。


時間の経過はあの場所を随分とわたしの一部にしたし、自分のものが何も無くなった部屋は既に他人の顔色で私を見てくるから、いたたまれなくなってさっさと出ていった。部屋というよりわたしの愛する物たちの大きな大きな入れ物に過ぎなかった。実家に残してきた捨てられなかったものたちも、きっともう本当の意味で自分には必要ないのだろうし、そうやって人は得たり忘れたり失くしたりして生きていくんやな。捨てられなかったものにも意味があれば良い。


意味もなく泣きそうになりながら明日も楽しく1日が終われよって思った。毎日楽しいのに毎日どこか悲しくて、空っぽが埋まらない。埋めたくて埋めたくて今日も言葉を吐きながら忘れるためみたいに忙しなく動き回った。虚しさばっかり近くに居てくれるけどお前はもう飽きたからどっか行っちゃってくれと思ってしまう。嘘だよ居なくならないで、お前まで私を置いていかないでくれ。生きているだけでやはり汚れていく。

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