大切な、本当に大切な人と、自らの意志でお別れをしました。

いままでノロけたこととかなくて、ノロけることが惜しいくらいには、本当に素敵な人です。

どうして別れを選んだのかとか、やっぱり、人と話す以外で私には整理の時間が必要で、だからここにはしばらく、思ったことを全部、赤裸々に書いていこうと思う。それがいつか消したくなっちゃうような青臭くて甘い考えの日記でも、わたしはわたしの今をのこすべきだ。


大体の登場人物は、私と、彼と、もう一人の男の子と、そして私の周りにいてくれるたくさんの友達。時系列を追って、

彼と出会ったのは、私が死にたくて仕方無かった2年前から、いろんな人と会って話をしてちょっとづつ元気になりつつ、でもまだまだしんどかった時期。もう一人の男の子と出会ったのは、明確には覚えていないけど、1か月とかそのあたり前くらい。

私はこうして、字を書く時のテンションとか空気感とか言葉選びで彼と向き合ったことはなくて、というのも、その繊細さをきっと理解してくれないだろうと思い込んでいたから。ここは私の悪いところで、でも付き合ってきた時間が教えてくれたことなのかもしれない。それはまだ分からない。

対して、最近であった子は、こっち(字を書くとき)のテンションで言葉を選んでも、しっかりその言葉を受け取って、返してくれる。時に大雑把だし考え方も全然違うけれど。この二人の間で、わたしは、私の気持ちが分からなくなってしまった。何気ない日常を大切に積み上げてきた私と彼の間に、突然出てきた男の子が、たまたま私と感性が似ていて、あまつさえ好意をよせてくれている。元来人に好かれたくて仕方ないくせに人に好かれ慣れない私は、言葉の中で、揺れていた。嫌悪したって私は女で、彼らは男性で、(そういう性別での分割は好ましくないけれど、)おなじ男性でも恋人と、友達で。友達なのに、友達でいたくて仕方ないのに、恋心が発生してしまった以上友達ではいられなくて、でも切り捨てられないくらいには、両者とも、人として大切、大事な存在になってしまった。

会いたい、が、分からなくなった。女友達にも「会いたい」って思うもの。この「会いたい」が、恋なのか何なのか分からなくなった。会いたい、で、会いに行くのはダメなんだろうなって勝手に思った。それが友達としても、って、思うくらいの、大きな喧嘩を彼とした。はじめてあんなに怒っているところを見た。でも、何に怒っていたのか、わかるように教えてもらえたのは、最後の最後だった。最後の最後まで、私たちは言葉を尽くして分かり合おうとしていて、それが本当に、やっぱり今でも尊い時間だと思うし、きっと彼でなければそういう風に私は言葉を尽くそうとできなかったんだろうな。

別れ話をするまでに、大事な女友達何人かに相談をした。「きっと、その男の子と居たほうが楽しいよ」とか、「そんなに好きで別れたくないと思うのに、恋愛じゃなきゃ一緒にいちゃいけないのかな」とか、本当にいろんな言葉を彼女たちはくれた。昔の日記も読み返した。不安定な私の姿、彼に愛されて幸せになっていく姿、時折の不安と、今の私、そのすべての隣に彼が居た。ずっとずっとささいな幸せを分け合える人を探していた。まぎれもなくあなただった。

どうしても私にはやりたいことがあって、それをやっぱり彼とは一緒に出来ない。そこは変わらなくて、それを一緒にしたいのは男の子で、でもそこにはまだ向こうからの恋心が存在してしまっている。別れを決断しないことで、彼をちょっとずつ無意識的に蔑ろにしながら、そこに傷ついていることをきっと彼は言えなくて、で、そういう風に無自覚に人を傷つけるのだけは本当に嫌いで。同じように、別れを選ばないまま、男の子に対して「きみのことどう思ってるか分からないよ」なんて言い続けるのも、きっと彼に誠実でなくて、全然、全く方向性の違う大事なひとが二人いて、でも恋人という座席には一人しか座らせることができなくて、その座席に座らせていることがいつしか苦痛になってしまうのなら、傷つける痛みは私が背負うべきだと思った。ちゃんと終わらせないことがどんなに不誠実で、どんなことを招くのか、それこそ私の過去が教えてくれているから。

別れを告げた直後にこんなことを思うのはやっぱりずるいからまだ言えないのだけれど、やっぱり男の子は全然、恋じゃなくて、でも愛ではあった。けれどそれ以上に彼のことは、恋であり、愛だと思えている。そんなずるい答えあるのかよ。でもそれが今の私の真実だ。大切な友人が「きっと二人は大丈夫になれるよ」って彼女の人生をもって証明してくれてるから、私はそれを絶対に信じる。いつかぜったいに、必要ならば、また会えるのだ。人は必要なときに出会うように出来ている。私はそれを知っているから。

君がいなくなったらやっぱりご飯は食べたくないし、それでもお腹がすくこと、それが幸せだって思えてしまう。だって前は、そんな痛みに絶望したけれど、あなたがくれた痛みならそれすら愛おしいと思うのだ。悲しい。

君が居なくても、私の部屋はまだ何も変わらなくて、変えられなくて、だって捨てたい思い出なんか何もないのだ。ぜんぶ、全部ほんとに幸せだ。幸せだった。幸せ過ぎて、甘えて、ダメな私になってしまった。自分が成長できない、しようとしないことを、あなたのせいにしてはいけない。

君が居なくても私はもう一人できっとスーパーに行けちゃうし、頑張れば自炊だって出来ちゃうし、いちいち病んで仕事を休んだりしないし。私が頑張ってきたおかげで、以前とは違って、私の頑張りを見ていてくれる友達がこんなにたくさんいるのだ。頑張ってこれて、よかった。でも本当は、あなたのおかげで、頑張ってこれたのだ。やっぱり最後まで感謝しかないな。そろえた靴を私は捨てられなくて、その履き心地はこれからも良くなっていくんだろうところがきっと世界の優しさだ。貰ったものだって全部ぜんぶきっと捨てられなくて、それを見つめるたび、まだあなたを思い出していたい。それらすべてを葬ることでしか紛らせない痛みも私は知っているから、だから、捨ててしまって、構わないよ。すべて。

君が居なくていてもたってもいられなくて、今すぐにでも連絡したくて、どうしようもないから好きな神社でおみくじを引いた。いまじゃないよって神様が教えてくれたから、やっぱり私は、自分の足で立ちながら、みんなに少しずつ頼ることを覚えないといけないのだ。あなたさえいればいいなんて嘘だ。私が選んであなたといたいのだ。そんなことに今気づいた。気付いたけど、今の私はまだ、頼り切って甘え切ってしまうから、まだ言えない。

今度、ずっとやりたかったことを叶えるんだ。私は私で女の自分を信じてないから、確かめに行くんだ。確かめておいでよって言った言葉を都合よく信じる。その帰りにはもう君は待っていないかもしれないけれど。それでもやっぱり確かめないと。選ばないことで傷つけると思ったから選んだのに、結果としてやっぱり選んで、傷つけることになっても、それでも私には時間が必要だ。それが「距離を置く」って形じゃなかったこと、きっと、正しい。

友達が、「パートナーよりも大事にしたい人って、居ても良いと思う。必要かもしれない。」って言った。パートナーが全てじゃない。人の孤独は、誰か一人で埋められるほど小さくない。恋愛感情を越えて一緒に生きていきたい人がいるって、全然いいことだと思う、って言ってくれた。パートナーと、それを認め合っていけたらいいと思う、って教えてくれた。打ち明けられない話があっても良いと思う、って。「この世界で生きていくのは一人じゃもちろん大変だけど、二人でも十分大変だから」って。いっぱい強がっていっぱい泣いていいって言ってくれた。その通りだと思ったから、これを書きながらずっと泣いている。泣きながらご飯を食べたことのある人は生きていける、ってドラマで言ってて、本当にその通りだと思う。泣きながら、ボロボロででも、それでもやっぱり、生きていさえすれば、生きていることになるのだから。

もっと、もっと、私も不安だとか、ちゃんと伝えるべきだったんだろう。あなたは聞いてくれる人って、知ってたのに。

どうしようもなく恋だから、きっと私も盲目で、もしかしたら彼にもよくないところはあったのかもしれなくて。気付けなかった私はやっぱり悪くて、それを言えなかった私も悪くて。彼が甘えさせてくれたのは、彼がきつい言葉を言ったら私が悲しむから、かもしれなくて。私は、思ったより、強くて。だから大丈夫だよって、ちゃんと教えてって言えなかったのは、私が悪い。同じようにして、彼の願いを断ることに罪悪感を覚えてしまうのだって、私がなおすべきところなんだ。あなたが私の願いをかなえられない範囲があるように、私にだってきっと、そうだ。それは許されることで、そうやって人はちょっとずつ重なって生きているのに。自分が幸せに成ることに、いい加減、自分で責任をとれるようになろう。いい加減、生きていく覚悟を決めよう。しゃんとしよう。凛と生きていこうやないかって大好きなアーティストも言ってたし。同じように、どんな今も飲み込んでいけば過去になるよって歌ってくれるし、君がつけた傷も輝きのそのひとつって、傷つけあうことすら肯定してくれる人がいるのだから。傷つけたことも背負ってちゃんと私は生きていける。大丈夫だ。大丈夫だ。大丈夫だいじょうぶって唱えてまた泣いた。私の心はしばらく痛いままでいてね、この痛みだけが、今はあなたと私に、心のつながりがあったことを示してくれるから。

あなたが居なくても月はきれいで、花の香りは優しいし、揺れる草木はかわいらしくて、風はとっても優しかった。こんなに痛くてたまらないのに、やっぱりきっとどこかであなたはまだ生きている。それがどうしても、大きな大きな、本当に、希望だ。大丈夫。大丈夫になったら、ちゃんと気持ちを確かめて、すこしは私もあなたのようにおとなになれたら、あなたが必要としていなくても、私の意思で、あなたに会いに行くよ。不器用な生き方しか出来ないけれど。そのときまで好いていただけるなんて、うぬぼれてもいないけれど。そのときまで、私はわたしを頑張るのだ。さようなら、あなた、さようなら、わたし。


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