表裏
書きたいなと思ったまま書けてない「こんな本読んだよ」「この映画よかったよ」が結構ある。心身磨り減るごとに色褪せて遠ざかっていくから、もう書けないかもなと思っている。やりたいことはやりたいと思ってるうちにやるべきだよなってこれまでに300回ぐらい思って、出来たことはほとんどない。やりたいことやりたいときにやるって疲れるもんね。
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楽しい、とか、嬉しい、とか久しく思っていない気がする。あっても次の瞬間に黒く上塗りされて、はじめからなかったみたいだ。
やりたいことが唯一あるとしたら、もうなにもしたくない、ということかもしれない。
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離しちゃいけない手ってどれなんだろうか。別にそもそも誰の手も握ってないのではないか。こんなにも独りなのに。
職場でも必要最低限のことしか話さず笑うこともなくて、家についたらもちろんひとりで、本当の本当に誰とも話すことがない。話し相手がいる上で話す内容を選ぶのも大変だけど、秘密を打ち明けるどうこう以前に普遍的な会話をする人がいなかった。もうダメかもしれん。
幸せは幸せだって気づかない方がいい。それは少なくともあなたにとっては「当たり前」であってほしい。
幸せで嬉しいとか、楽しいと思えて嬉しいとか、そんなの虚しさと表裏一体に決まってるじゃないか。
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お菓子の型みたいに決められた美しい型があって、そこにうまく合わない自分がいるとき、「空っぽ」とか「身を削る」感覚を覚える人がいると思うけど、それがあるだけましに思えてきている。
以前はそんな気持ちを覚えていたけど、今はもう、その「あるべき型」のほうがぼこぼこに壊れて、空っぽも削るも何もない。本当に、なにもない。すきま風を感じることも痛みを覚えることもない、ただただ無だ。
子供でいたかったなぁと思うようになったらもう戻れない。戻れないよー。
誰かに会って話をしたいけれど、もう私から楽しい話題をふることはきっと出来なくて、不愉快にさせるだけだからいっそ会わないでいる。こうしてまた疎遠になっていくのか。疲れたなー。