残響
何も考えたくない、ということだけを考え続けている。
多方面、いろんな要素からちょっとずつしんどさが生まれていて、トータルの重量にぺちゃんこになりそうな毎日を過ごしている。
どうしようもなく辛かった過去に、深夜にカメラとスマホだけを持って歩き回ったこと。
何時間もぼんやりと川を眺めて虫さされが出来たこと、そんな虚ろな日々がふっと思い出される。
どこかに消えてしまいたかったけど、ほぼ100%に近い充電のあるスマホを持って、何が消えてしまいたいだよ、と自虐したこと。片手のサイズにあらゆる便利を詰め込んで、道に迷っても結局家に帰れてしまうし、思いを吐き出そうと思えばそこにSNSがあった。本当はそんなことはないけど、ほぼ絶対的に近い保身を片手に、ひとりぼっちだとか誰もいないとか吐いている。そういう薄汚い自分の潔白が、いまでも嫌いだ。
どんなに辛くてもおなかがすいて、死にたいなと思っていても虫にさされたりする。生きている事実が付きまとうことに、救われたり、かえって希死念慮を膨らませたりして、今日もなんやかんや過ぎていってしまった。
湿度が高くて嫌になるけど雨音は好きだと思う。自分が空っぽだからその音がよく響くように思えてしまった。
今年は、夏が嫌いになりそうだ。