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インド旅3 ついにリシケシュ到着

この記事はインド旅1、2の続きです。


バタバタで乗り込んだ電車での旅。

駅長に交渉して電車に乗り込んだ私たちは、キャンセルなど空きがある席に駅長直々に案内されて座る。
エアコンが付いている一番早い電車で、ハリドワール駅まで4時間ほどでの到着の予定。思ってたより遥かに快適な旅だった。
車両の後ろから2列目の席に座っていた。トイレに行きたったが、車両間の扉が開くたびにトイレからの匂いが席まで届くくらい臭かったので、高校生の時に培った我慢精神でとりあえず乗り切ることにした。


電車から見るインドの景色は素晴らしかった。
元々インドへのイメージというものをたくさん持っていなかったが、住宅街と思われる街並みや一面に広がる畑の緑、カラフルな色の服を着た人々を見るなり、「ああ、インドに来たんだ」という感情になった。
子どもたちが遊んでいる様子や女性が洗濯物を干している様子もあり、私にとって未知の世界に住んでいる人々の生活を覗けることがとても嬉しかった。

こうして4時間半かけてハリドワール駅に到着。
ハリドワール駅からはUberやタクシーを拾ってリシケシュに向かうのが普通らしく、Uberを拾おうとした。
ところがちょうど祝日&ブッダの生誕祭と被っていたようで、駅が人でごった返していた。交通規制もあったのか頼んだUberが全然来ない。
少し歩けば良かったのかもしれないけど、強い日差しと重いバックパックを背負っていたこともあり、その時は選択肢にも浮かばなかった。

そうしていたら、2100ルピーで乗せるよと現地のタクシー運転手が話しかけてくる。事前にいろいろ調べていたので、明らかにオーバーチャージ。
すごく混んでるから40分の道が今日は2.3時間くらいかかるんだよ、祝日だからと、断っても断っても付いて離れない運転手。
暑さと交渉の疲れで、仕方がないと承諾した私たちだったが、駅周辺の混雑を抜けたら結局道は全然混んでいなくて1時間でリシケシュに到着した。
よかったのか、どうなのか、、、

どんな道でもスピードを緩めない運転手に加え、山道の運転だったため車は揺れまくり。乗り物酔いをしたことがない私も気分が悪くなり、早朝からの移動とずっと気を張っていたこともあり、私たちの疲れはマックスに。

リシケシュに到着するまでの道のりだけで、予想もつかない状況になることばかり。これが、よく言われるインドの洗礼というものだったのだと後から思った。

やっとの思いでホステルに着いた私たちは、インドで初めての現地料理にこじつけ、無事にリシケシュに到着し、美味しいご飯を食べられていることへの幸せを噛み締めていた。
長い長い1日がやっと終わった。


次の日、私たちは予定を特に決めていなかったので、ホステル周辺を散策したり、ご飯を食べたり、お買い物をしたり、ドロップインのヨガのクラスを受けたりした。

道には牛のフンがあちこちにあり、どこも臭いし、空気も悪い。
こんなところが本当にヨガの発祥地なのかとさえ思った。
だがリシケシュに着いてからは、不思議と常に張っていた気が緩んで、もう大丈夫だという感覚になった。
夜はホステルの従業員とそこに泊まっていた他のお客さんと、屋上でインドのダンスやソーラン節を一緒に踊ったりして、交流を楽しんだ。


またその次の日、私は体調を崩した。
張っていた気が緩み、溜まっていた疲れがどっと出たのだろう。

ホステルからは外の車のクラクションの音がひっきりなしに聞こえる。
言葉通り本当にひっきりなしに聞こえてくる。
というのも、道が一本しかなく、車やバイク、歩いている人もいれば、牛もいる。道を通るだけでもぎゅうぎゅう(牛だけに)なので、バイクや車は「通りますよー」って意味で常に鳴らしているみたいだ。

私は結局、2日間ほどエアコンの効いた部屋でゆっくり休んだ。
これもインドの洗礼なのかと私はベットで「インドで生き抜くためには」という題名で日記を書いていた。

体調が回復した頃、私たちはアシュラム(ヨガ道場のような施設)に3泊する予定があったのでホステルを出た。
残りのインド滞在はヨガ三昧の日々を過ごす。

すでにいくつものインドの洗礼を受けた私たち。
体調を回復した後もまだまだ洗礼が続く。
もはや受けなかった期間はあったのだろうか、、、


日差しが強い日々が続いていた。
「なんでこの時期にインド来ちゃったの?」と、現地の人にも聞かれるほどの暑さだった。一応リシケシュはヒマラヤに近い場所に位置しているため、避暑地として現地の観光客が集まってくるらしく、確かに外国人よりも明らかに現地の観光客が多かった。

アシュラムのベットルームやヨガをする部屋はエアコンが設置されていたため快適に過ごせていたが、インフラがあまり整っていないインド。
エアコンがたびたび切れることがあった。東南アジアによく行っていたため、旅先での多少の不便には慣れていた。しかしアシュラムに入って2日後、私の胃がなんだかキリキリし始めた。今までにない感覚だった。
アシュラムの先生に聞いてみると、どうやら暑さが原因らしい。

外に出ることはあっても、空き時間に少しだけの外出だったし、水分はこまめにとるようにしていたが、気付かぬうちに暑さにやられてしまっていたようで、どんどん症状は悪化していった。
食欲がなくなり、1日一食、フルーツやお粥のようなものを数口口にするだけで十分だった。リシケシュはベジタリアンの街で、身体には優しいものばかりのはずだったが、スパイスが入った料理を受け付けない身体になってしまった。

それでも体力はヨガをしているうちに付いてきたのか、最悪の体調のコンディションながらも、毎日ヨガに向き合った。
結局20日間の滞在中、体調が完全に良かったのは最後の1週間くらいだけだった。

と、インドの洗礼を受けて続けてきたが、
それを乗り越えた先に見えたもの、感じたこと、
アーユルヴェーダリトリートを受けた体験など、
まだまだこのインド旅で語ることはたくさんある。

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