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NIKEと書いてニケと読む


先日、noteに「apprenticeという英単語が日本語にそのまま使われている」ことについて書いた。

最近、もうひとつ気になった英単語が

favorite

である。

アニメ・キン肉マンに出てくる超人たちの必殺技(キン肉バスターやタワーブリッジなど)のことを、アニメの中では、「必殺技」と書いて「フェイバリット」と読むのだ。

えっ、昔は「ひっさつわざ」と普通に言ってたはずなのに、「フェイバリット」って言うの?!とびっくりした。

これは、授業中に単語の導入で使えるかもしれない(し、使えないかもしれない笑)。

favoriteは、apprenticeと違って、中学生もよく使う単語だが、綴りにつまずく子どもは多い。

そのせいか、テスト前に、
「ファボリテ、ファボリテ」と唱えながら単語を復習している子どもをよく見かけたものだ。

そう、必殺ローマ字読みである。

子どもたちが少しでもテストでいい結果を残そうと単語帳を手に
「バセボー」「キャストル」「タケ」などと呟きながら書く練習をしている(何の単語かわかりますか?笑)のを、

「授業であんなに発音練習したのに…」と内心忸怩たる思いになりながら、「この子達にとって、それが綴りと音が結びつきやすい方法なのだな…」とため息とともに見つめたこと…英語教師あるある(ない?!)。

「その読み方だと通じないよ?」と子どもたちに言うと、

「大丈夫!喋る時はちゃんと言うから!」という子もいたが、ひとつの単語につき2つのスタンダードを持つのも脳に負荷がかかるだろうにと思う。

教師の中には「出川英語でもいい、とにかくしゃべって欲しい」という考え方もあろうが、やっぱりなんとかしたいものだ。

わたしは、自分自身、決して英語の発音が得意ではないし、帰国子女でもないが、入門期以来、ローマ字読みはあまりしなかったんだよなあ。これは好みの問題でしょうか。

と、ふと高校のときの思い出が蘇った。同級生が授業中にchangeをチャンゲと読んでクラスがドッと沸いたことがある。この子はしばらくみんなから親しみを込めてチャンゲと呼ばれていた。チャンゲ、忘れない。

そんなわけで、ローマ字読みには、憎めない微笑ましさも覚えてしまう。世の中から消えてしまったらちょっと寂しい気持ち。

NIKEをニケ、というのも
なんだかクスッと笑えるフェイバリットである。

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