セレモニーウエアの進化
礼服を買いに行った。
最近しばらく、礼服を買ったことがなく、通販で買った間に合わせ的なブラックスーツを着ることが多かったので、そもそもよくわからない世界である。
一番感じたことは、セレモニーウエアの業界も日進月歩だということ。
普段、スポンとかぶる気楽な服ばかり着ているため、たまにファスナーのついた服を着ると、
無事手は届くのだろうか
(腕の可動域の問題)、
ファスナーはきちんと上がるのだろうか(身体の厚みの問題)
などと、神経が多少ピリつく。
無事着用したあとも、
そもそもデザイン的に正解なのか
(流行に比較しての問題)、
体温調節はイケるのか
(会場の寒さ、暑さ問題)
など、
心は千々に乱れ、セレモニーへの集中度合いに影響する。
しかし、いま、売り場に出ている
ウエアの多くは
「前開き」なのである。
ファスナーは、前。
これは着用しやすい。
セレモニーウエアを着る際のピリつきはかなり抑えられる。
デザインも、一枚で重ね着風に見えて、ジャケットを脱ぐことになっても対応可能なものが増えている。
ついでにいうと、パールのネックレスも、クラスプの部分がマグネットになっていて、ワンタッチで着脱可能である。
ネイルが気になる世代にも、手先がままならなくなってくる世代にも優しい、この工夫。これならセレモニーだけでなくふだんにもたびたび使えそう。
日本人って、こういう、ユーザーのちょっとした困り感に寄り添って改良していく力に長けているなあ、と感心する。
自分のフィールドでも、ちょっとした進歩をしていけるといいなと思う。