兎が跳ねた

『兎が跳ねた』

目の前の兎は

いとも簡単に

足下の星の

強力な引力に逆らい

跳ねた


僕ら人間は

今は無意識に影響している引力も

生まれた時には

自ら前へ進むことさえ出来なかった

やがて

はいはいをして

足で立つことを覚えて

二足歩行を身に付けて

転び方を学んだ


抗うことで

手に入れるのは

新たな世界だけではなくて

新たな自分をも手に入れるのだ




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