大動脈解離 #4 眠れない夜 再び

手術から1週間経過。
一般病棟大部屋へ移動した私は 再び ”眠れない夜” に陥っていた。

イ ビ キ である。

同室の患者さんのイビキに悩まされていた…。

常々コンサートの座席運が悪い私だが、ここでもその才能を発揮してしまい、右隣に部屋No1の音量を誇るパワーボーカル、左にNo2と、臨場感あふれるイビキステレオサウンドSS席である。

仕切りのカーテンなどあっさり貫通して、真夜中のリサイタルが睡眠時間を削ってくる。一度イビキが気になって起きてしまうとなかなか寝付くこともできず、さらに救急車のサイレンや電車の音、自分自身の心臓の音（人工機械弁の音）も気になって眠れない悪循環に。

夜は眠りにくいので日中に睡眠時間を稼いでみるが、こんな生活では入院している意味がない。夜だけ一時帰宅して眠って戻ってくるのはダメだろうか？ダメだろう。

と悩んでいたら、コンシェルジュさんに声をかけていただきトントン拍子に個室へ移動することになった。

個室は高いので遠慮したのだが、他の大部屋に空きがないことと病院側の都合なので追加料金はかからないという、ここは有難くご厚意に甘えさせて頂くことにした。
準備に少し時間がかかるようなので、今は大部屋生活を頑張って楽しもう。

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主治医の先生が診察に来た際に
「あれ？この管まだ入っているの？抜こう」とその場で処置が行われ、体の管が全て抜けた！

これによりシャワーが解禁！
予約制で制限時間もあるので今日の今夜というわけにはいかなかったが、久しぶりのシャワーはまさに命の洗濯だった。