横井彩@日本橋いろどり皮ふ科
市販の薬で治らない…皮膚科に行こう。 近くの皮膚科で出してもらった薬塗ってみたけど治らない…別の皮膚科に行こう。 ぜひそうしましょう。 市販の薬はあくまで短期間塗ってみるためのもの。 治らないなら、早く皮膚科を受診すべきです。 皮膚科でもらった薬で治らないという場合に、他の先生の意見を聞いてみることも重要です。 (同じ先生に再び相談できたらよいですが、人間同士なので相性もあります…) そして一つの皮膚疾患においても、その病態は時間とともに変化します。 状態が望む方向に進
ピアス穴が炎症を起こすと、金属アレルギーなのかな?と思うかもしれません。 しかし、ピアスで炎症=金属アレルギーとは限りません。 このことについては以前noteでも書きました。 良ければお読みください♪ 今回は、今はなくてもこれから金属アレルギーを発症するかもしれないお話。 特にピアスによる金属アレルギー発症のリスクについて。 ピアスによる金属アレルギー発症のリスクピアス穴を開けている人は多いです。 私もピアス穴は開いています。 しかし皆さんが思っている以上に、
化粧品が原因で食物アレルギーを発症することがある事、ご存知でしょうか。 近年話題になることも増えてきた『皮膚から始まる』食物アレルギー。 この仕組みを、アレルギーの用語で「経皮感作」と言います。 女性は特に注意が必要⁈この『皮膚から始まる』食物アレルギー、女性は特に気をつける必要があります。 理由は、人生の中でいろんな種類の化粧品を継続的に使うことが多いから。 *ちょっとだけ用語の説明* 感作とは アレルギーを起こす可能性のある状態になること。 アレルギーの原因物質が体
入浴後、浴室を出て何をしますか? タオルで水分を拭き取り、すぐ服を着ますか?顔のお手入れをしますか? 出たら最初にして欲しいこと。 決して先に服を着てはいけません。 服を着る前にして欲しいこと。 それはカラダの保湿です。 カラダの保湿、皆さん毎日してますか? 全身に塗るのって面倒じゃないでしょうか。 私自身、毎日欠かさないかと言われると…です。 顔と比べてお手入れのモチベーションが上がりにくいカラダ。 カラダの保湿を毎日続けるというミッションの達成には、保湿は浴室(脱
皮膚がカユい…じんま疹と湿疹。 どちらも聞いたことがない方はほとんどいないと思います。 身近だからこそ誤解が多い2つの疾患について。 この2つはどちらも『カユい』点は共通していますが全く別の皮膚症状です。 それぞれの原因の話までいくと長くなり論点もズレるので、まずこの2つが全然別のモノで、治療が根本的に違うということを理解してもらえれば嬉しいです。 結論から言うと、じんま疹は皮膚の表面からではなく内側から症状を『抑える』必要があり、湿疹は皮膚表面から塗って直接『治す』必
足の裏や足ゆびにできてる硬いヤツ。 なんて呼んでいますか? タコ?ウオノメ?イボ? この3つはたまに混同されています。 「ウオノメが大きくなった」と受診した方を診察すると実際はイボだった、という事もよくあります。 タコ・ウオノメ・イボは、それぞれ別の疾患です。 特に【タコ・ウオノメ】と【イボ】は、しっかり分けて考える必要があります。 タコ・ウオノメ・イボ。 何が違うのでしょう?ざっくり分けると、 タコとウオノメは、皮膚の表面が厚く硬くなっているだけ。 イボは、ヒトパピロ
初めてお会いする患者さんには、今までの治療についてお聞きします。 「前にこの薬を別の病院でもらったけど効かなかった」とお話くださることも。 そんな時に聞くのが、これです。 「もらってたチューブを何日くらいで使い切っていましたか?」 1日に何gくらいの薬で治療していたかを知りたいのです。 この塗布量というのは、人によってかなり差があります。 大人の体の広範囲の湿疹なのに「チューブ1本で2週間くらいもつ」と言われてしまうことも。 これは少なすぎで、この塗布量では効きません。
暖かくなって花粉が飛んでいますね。。。 花粉症にはツラい時期です。 例年、抗ヒスタミン薬の内服と毎日の鼻うがいで乗り切っています。 専門分野ではないので詳しくは語りませんが、鼻うがいをするようになって鼻から喉にかけての不快な症状が随分と楽になりました。 少なくとも私にとっては、花粉の季節には欠かせない習慣となっています。 花粉症で一番多いのは眼と鼻の症状ですが、意外と知られていないのが花粉皮膚炎です。 この時期になると顔が痒い赤いヒリヒリ…という経験はありませんか? 実は
小さなお子さんや大人の乾燥肌の方の保湿に関するお悩みはとても多いです。 「保湿剤は何を使っていますか?」と訊ねると結構多いのが、 「ワセリン(ベビーオイルという回答も結構あります)を毎日欠かさず塗っているのに全然良くなりません!」といったお返事。 一生懸命塗っている方に大変言いづらいのですが… 実はワセリンやオイルには保湿成分は含まれていません。 これをお伝えすると、驚かれることも結構あります。 保湿剤はザックリ分けると2つに分類されます。 ①皮膚の水分量を直接増やす「モ
ニキビを治療したくて受診する患者さんから「前に塗り薬をもらったが効かなかった、塗ったら余計に荒れた」との声を聞く事があります。 ニキビ治療は、 ①時間がかかる ②開始初期に一旦肌が荒れやすい という厄介な点があります。 まず、ニキビは慢性の皮膚疾患。すぐには完治しません。 そしてニキビ治療で使う薬で乾燥や刺激感が出る事があります。 しかしそれが嫌で使うのを止めてしまうと治療自体が始まりません。 ニキビはどうやって治療するのでしょうか。 ニキビ薬の塗り方、初期に起こりがち
ネックレスで首が赤くなった。 時計をはめている手首が痒くなった。 金属アレルギーでしょうか? もうネックレスや時計は着けられないのでしょうか? 結論を言うと、 アクセサリーで痒み=金属アレルギー確定 ではありません。 ピアス、ネックレス、時計。 私たちの日常には多くの金属のアクセサリー・装飾品があり、多くの人が楽しんでいます。 皮膚トラブルが起きた時のアクセサリーとの付き合い方は人それぞれです。 昔痒くなって以来アクセサリーを着けません。 という慎重な方もいます。
毎朝ヒゲを剃る男性の皆さん、ヒゲ脱毛をお勧めします! 私は脱毛クリニックとの関連はありませんが、この主張には理由があります。 (このブログ投稿後、2021.2月に開院しましたが、脱毛は行っていません) ヒゲ剃りという行為がなければ肌荒れで悩む男性が減るのではと常々思うのです。 肌質もありますが、髭剃りが肌に負担であることは間違いありません。 日々の診察で、ヒゲ剃りをしなくて済めば改善するだろうなと感じる事も多いのですが、診療の範囲内で脱毛してはどうかとは言いづらく…。
これは私が皮膚科医人生を通して言い続けたい事の一つです。 思春期はもちろん全ての年齢のお子さんをお持ちの保護者の方に知っていて欲しい事です。 小学校高学年の子がニキビで受診します。 よく「朝晩2回、洗顔料を使って洗顔してる?」と質問します。 「ほら、正直に言いなさい〜」とお母さんに言われながら、 「入浴時の1回だけかな、朝は水でちょいちょいっとするだけ」 と恥ずかしそうに笑いながら教えてくれます。 その姿はとても可愛く微笑ましい。 でもニキビ肌には洗顔は必要です。
「ニキビ腫れてる、痛そうだね!」 「最近ニキビ増えてない、大丈夫!?」 こんな指摘、周りで聞いたことはありませんか? 何がいけないの?と思うでしょうか。 ではこれはどうでしょう。 「あれ、シミ濃くなった?」 「最近太った?ストレス⁈」 これはほとんどの人がNGと感じると思います。 (もし普段こんなことを平気で口に出している人がいたら、裏で壮絶に嫌われてる可能性を頭に置いた方がいいと思います…) さて、何が失礼かそうでないかの線引きはともかく。 人の顔や身体
夫がお風呂上がりに 「ごめん!見ても驚かないでね!!」 と見せてきた背中の写真です。 背中にくっきり紫色の水玉。 なかなかのインパクトです。 経験のある方はすぐにわかると思います。 エステなどで行われる「カッピング」という施術のアトです。 過去に患者さんの背中でも同じ模様を見た事があります。 せっかく良い写真も撮れた(皮膚科医のサガです)ので、こんな事が起きうる事を知って欲しくて、本人の了解を得てここに書きます。 いつもと違うマッサージ店に行きました。 ホームページ
足が痒い。水虫かも? 水虫の薬を塗ろうかな? 水虫薬はドラッグストアでも簡単に手に入ります。 そのため、水虫かな?と思った時にまず市販の水虫薬を使う人は多いです。 しかし市販の水虫薬には落とし穴が2つあります。 1. 症状が悪化する可能性 2. 正確な検査ができなくなる可能性 1. 水虫薬により、症状が悪化する可能性まず第一に。 水虫薬の主成分である「水虫の原因菌(カビ)を抑える成分」が、皮膚に刺激となることがあります。 そのため医療機関で処方された水虫薬でも、症状が悪