見出し画像

Googleガイドラインから学ぶSEO対策

要 約


・Google検索は、ページ探索、インデックス登録、検索結果の表示の3つのフェーズからなる
・構造化データやコンテンツのマークアップを適切に行うことでGoogleにコンテンツの魅力を余すことなく伝えることができる
・ユーザー体験(UX/UI)、特にモバイル対応が重要視されている
・積極的にコミュニティへの参加、RSSなどを通じてサイトの「露出」をなるべく増やす
・サイトを継続的にテストして、訪れたユーザーが次のアクションを促しやすいサイトに改善する

1. Google検索の仕組み

Googleエンジンは大きく3つの機能をもっています。

・ページ探索
・インデックス登録
・検索結果の表示

1-1. ページ探索

Googleは、新しいページや更新されたコンテンツを見つけるためのプログラムを作っています。


このプログラムはクローラと呼ばれています。

クローラがコンテンツを見つけることをクロールと言います。

クローラには、PC用とモバイル用の2種類あります。

一方のクローラが使われたら、もう一方のクローラもサイト内の2-3ページに対して使用されます。

理由は、サイトが異なるデバイスでもきちんと機能するかどうかをチェックするためです。

つまり、PC用のクローラが「最初に」適用されたら、内2-3ページに対してはモバイル用のクローラが適用されるということです。

ただし、新しいwebサイトには、モバイル用のクローラが「最初に」適用されます。


ページ探索の方法ですが、Googleはすでにインデックス登録されているURLとユーザーが提出したサイトマップのリストを使用します。

そして、リスト内のURLにアクセスすると、ページ上のリンクを読み込んで、新たなコンテンツを探すのです。

クローラが新しいページを見つけると、テキスト、画像、動画を分析して内容を理解しようとします。

その結果をデータベースに保存してるんですね。


ここで注意です。

Googleは、類似しているページを見つけた場合、そのページのクロール頻度が大幅に低下します。

類似したページはグループ化されて、そのグループの代表に最もふさわしいページが引き続きクロールされます。

類似のコンテンツが量産できないようになっているんですね。


ちなみに、Googleが考える一番重要なページは、ホームページです。

なので、サイト全体をクローラが探索するためには、ホームページにカテゴリページや個別ページへのリンクが配置されている必要があります。


Googleには、画像検索やニュースを検索できるタブもあります。

何が言いたいかというと、画像サイトマップを提出することによって、サイト上の画像の詳細情報を Google に伝えることができます。

すると Google画像検索結果にサイトの画像が見つかる可能性が高まるので、あなたのサイトをより「露出」されることができます。

これらがページ探索の主な方法です。


1-2. インデックス登録

インデックス登録とは、新しく見つかったコンテンツをGoogleのデータベースに保存することです。

Googleは、世界中に分析し終わったサイトを登録するためのデータセンターを建設しています。

したがって、ユーザーが検索する際、最も近くに所在するデータセンターにアクセスすることになります。


Googleにインデックス登録してもらう方法は、以下の方法があります。

・Google Search ConsoleでホームページのURLを送信する。1000ページ未満のサイトであればこれで十分です。
サイトマップというファイルを提出する。
・Wixなどのホスティングサービスを通じてGoogleに新規登録のリクエストを出す。


Google Search Consoleでサイトを登録することで、サイトの存在をGoogleに通知する方法ですが、

example.com のようなドメイン名で知らせることもできますし、https://example.com のように個別のページだけ知らせることもできます。

Search Console にウェブサイトを追加するときは、http:// バージョンと https:// バージョンだけでなく「www を含む」バージョンと「www を含まない」バージョンも追加しましょう。

なぜなら、Google は www を含むバージョンと www を含まないバージョン(例: www.example.com、または単に example.com)を区別するからです。

サイトマップの提出もGoogle Search Consoleを使用します。サイトマップとは、sitemap.xmlと呼ばれるサイトのURLの一覧のことです。

Wixなどのホスティングサービスを使用している場合は、各サービスのドキュメントを参照してください。


さて、サイトのクロールをGoogleにリクエストしたら、次は、サイトがGoogleのデータベースにきちんとインデックス登録されているか確認してください。

“site:” + サイトのURLで検索するとあなたのサイトが登録されているか確認することができる。

例えば、"site:wikipedia.org"を検索すると登録されているwikipediaのページが表示されます。


逆に一部のURLへのクロールをブロックすることもできます。

robots.txtを使用することでこれが可能になります。

例えば、

コメント投稿ページ
アカウント作成ページ
カートへの商品の追加ページ

など、必ずしもクロールしてもらう必要がないページに対して行うのが有効です。

しかし、クロールを許可したページにインデックス登録したくないページのリンクが含まれている場合、そのページがインデックス登録されてしまうことがあります。

なぜならrobots.txtで制限できるのは「クロール」であって、「インデックス登録」ではないからです。

具体例で言うと、トップページにログインボタンがあるような場合です。

ログインページがrobots.txtでクロールしない設定になっていたとしても、トップページにログインページへのリンクがあるとインデックス登録されてしまう可能性があります。

なぜなら、トップページに対してクロールを許可しており、Googleはページ上のhref属性を持つ<a>タグを読み込んでしまうからです。

対処法は、robots.txtにログインページのURLを入れるのではなく、代わりにログインページの<meta>タグにnoindexを指定します。

// html
<meta  name="robots"  content="noindex">

わざわざrobots.txtからログインページのURLを除外しなければならない理由は、そもそもクローラがログインページにアクセスしないと<meta>タグを読み込まないので、インデックスされてしまう可能性があるからです。


また、効果的にサイトをインデックス登録するために、各ページに固有のURLを用意してください。

なぜなら、URLにセッションID、トラッキングコード、ユーザーの属性情報(時刻、所在地)などの一時的な情報が含まれてしまうと、同じページを参照する複数のURLが生じる可能性があるからです。

これは、CMSやバックエンド側でURLを自動生成しているときに、意図せず起きてしまう可能性があります。


加えて、Googleはフラグメント識別子(#blackなど)を認識しないので、URLに含めないほうが無難です。

// URL フラグメント識別子あり
/product/t-shirt#black
/product/t-shirt#white

代わりに

// URL こちらを推奨
/product/t-shirt/black
/product/t-shirt?color=black

を使用してください。

加えて、URLパラメータに、?value ではなく、?key=value を使用してください。そうすることで、GoogleがURLを理解しやすくなります。


1-3. 検索結果の表示

Googleは、文字通りユーザーが入力した検索ワードに対して最適な検索結果を返すために、日夜努力しています。

そのために、Googleは

・ユーザーの所在地
・言語
・デバイス
・以前の検索ワード
・急上昇キーワードの有無
・情報の関連性
・情報の信頼性
・専門性
・権威性
・信頼性
・サイトのユーザビリティ

などを考慮して検索結果のランキングを作成しています。


急上昇キーワードがある場合、新しい情報のほうが有益であるとGoogleは判断します。

例えば、スポーツの試合結果や企業の決算発表などです。


また、料理や絵に関連するキーワードが検索された場合、Googleは画像や動画を表示するのが適切と判断します。

それは動画や画像で見た目や手順を説明した方が、検索ニーズが満たせるからです。


検索キーワードが記事の見出しや本文に含まれると、Googleは、あなたのコンテンツがユーザーが知りたいことに関係があると判断します。

しかしながら、キーワードの有無だけで関連度を評価しているわけではなく、Googleはあなたのページ上でのユーザーの行動も定量的に見ています。

おそらくサイトの滞在時間、クリック、スクロール量など複数の評価を加味してあなたのページを評価していると考えられます。


加えて、情報の信頼性の担保になるのは、コンテンツの

・専門性
・権威性
・信頼性

です。

たとえば、あなたの記事のリンクや引用が、他の著名なウェブサイトに含まれているのであれば、Googleはあなたのコンテンツが信頼に足ると判断してくれる可能性が上がると考えられます。

エッセイやレポートを書く際は、信頼に足る研究機関や政府の統計データを引用することで、自分の主張を補強したり、客観性を担保しますよね。

それと同じ発想だと思います。


あなたのコンテンツが他と大差なければ、ユーザーにとって使いやすいサイトのほうが上位に来ます。その最たる例は、モバイル対応です。

具体的には、

・ページの読み込み速度
・レスポンシブデザイン
・ページの読み上げ機能

などに対応することをGoogleは重視しています。


Googleが説明する検索エンジンの仕組みは、やや抽象的で具体性に欠ける部分があります。

その理由は、検索エンジン発展の歴史がスパムとの戦いだったからです。

検索エンジンの仕組みに関する論文が出されたことがあるのですが、ユーザーの中にはその仕組みを悪用し、不正に自分のサイトのランキングを上げようとする人がいたそうです。

そうなってしまうとユーザーのためのコンテンツが上位表示されなくなってしまうので、ある程度の方向性のみを示すやり方に変えたという過去があるのです。


2. 検索からの流入獲得方法

検索順位とクリック率は大きく関係しています。

ユーザーが求めているコンテンツはもちろん重要なんですが、Googleにも分かりやすいサイト設計・コンテンツである必要があるというのが難しいところです。

以下では、Googleにコンテンツの魅力を漏れなく伝える方法をお伝えします。

トピックによって細かくセクションを分けているので、必要なところだけ読むというのもおすすめです。


2-1. サイトの構造を分かりやすくする

Googleはサイト構造から各ページがどのような役割を果たしているのかを把握しようとするので、ページの分類とそこにすばやくたどり着くためのナビゲーションシステムが重要です。

基本的なサイト構造は、

トップページ → カテゴリページ → 個別ページ

が多いと思います。

どのようなサイト構造であれ、情報を「分類」するという工程は必要になってきます。


そのようなときは、インフォメーションアーキテクチャが参考になります。

・アルファベット順、五十音順
・ユーザー/顧客のタイプ別
・ユーザー/顧客のニーズ別
・時系列順
・トピック別

ユーザー/顧客のタイプ別は、学生向け、社会人向けなどのようにユーザーの属性でカテゴリ分けをすることです。

ニーズ別は、英語のリスニング力を改善したい、スピーキング力を向上させたいというユーザーが達成したい目標別にページをカテゴリ分けすることです。


ちなみに、ページの重要度はサイト内のリンクに基づいて判断されます。

ページに到達するまでに経由するリンク数や、そのページを参照しているリンク数などを分析することで、Googleはサイト内ページの相対的な重要度を判断しています。

したがって、トップページ、カテゴリページ、各記事のページが相互にリンクで繋がっている必要があるのです。

注目商品がある場合、ホームページやブログ、ニュースレターから商品ページへリンクさせることで、商品の重要性をGoogleに伝えることができます。


また、投稿された記事にラベルやタグを表示するようにしましょう。ユーザーがサイトをブラウジングする可能性を高めることができます。


2-2. 構造化マークアップ

ビジネス関連のさまざまな情報を適切にHTML内で記述することで、検索エンジンに各情報の意味が伝わりやすくなります。

例えば、以下のような情報です。

・販売している商品
・お店やサービスの所在地
・商品やビジネスに関する動画
・営業時間
・イベント情報
・レシピ
・会社のロゴなど

構造化データは、scriptタグにJSON-LDで記述します。他にも記述の方法はあるのですが、JSON-LDが推奨されています。

JSON-LDとは、検索エンジンにコンテンツの「文脈」を正確に伝えるための記法です。


どういうことか説明すると、記事の著者や企業の名前、記事を出した日、修正した日などを明示することで、Googleはどのコンテンツを優先してユーザーに提供するべきか判断するのです。

例えば、ニュースであれば新しい情報の方がユーザーのためになりますよね?

記事の日付がタイトルの下にあったとしても、Googleはそれが記事の公開日なのか更新日なのか分かりません。

つまり、Googleはコンテンツの「文脈」を知りたいのです。


この構造化データをどのようにマークアップするのかというと、もちろん直接HTMLに入れてもいいのですが、マークアップ支援ツールを使うことで、htmlの知識がなくてもある程度は構造化マークアップをすることができます。


構造化データを追加したら、Googleリッチリザルトテストを使って、適切にマークアップできたか確認してください。


2-3. サイトの種類と必要な機能

サイトの種類によって必要な機能が異なります。

機能が異なるということは、マークアップもそれによって変えねばなりません。

以下がコンテンツの種類とおすすめの構造化マークアップについてです。

記事 / ブログ

・記事
・AMP
・ファクトチェック
・How-to
・読み上げ
・定期購入と有料コンテンツ

書籍

・書籍、レビュー

教育

・コース
・カルーセル
・データセット

エンターテイメント / メディア / ニュース

・カルーセル
・イベント
・ファクトチェック
・ライブ配信
・映画
・レビュー
・定期購入と有料コンテンツ
・動画
・ポッドキャスト

ビジネス

・ビジネスや企業の情報
・ローカルビジネス(実店舗がある場合)
・人気スポットリスト

イベント

・イベント
・動画
・動画のライブ配信

レシピ

・レシピ
・カルーセル
・AMP
・レビュー

商品

・商品カテゴリ
・レビュー
・ソフトウェア アプリ
・よくある質問

科学機関 / 研究機関

・データセット

求人関連のコンテンツ

・求人情報
・職種
・雇用主の総合評価

すべての種類

・パンくずリスト
・サイトリンクの検索ボックス(大規模なサイトの場合)
・[試験運用版] アクション: Google アシスタント(ユーザーが音声コマンドでコンテンツを利用できる音声インターフェース)との統合
・Q&A タグを使用すると、ページに質問と回答を表示できます。
・ウェブサイトのコンテンツをサブスクリプションで提供している場合や、コンテンツへのアクセスに登録が必要となっている場合、そうしたコンテンツをインデックスに登録するには、定期購入タグとペイウォール コンテンツ タグの詳細をご確認ください。


2-4. 各ページに分かりやすいタイトルを入れる

ブログ等の記事にタイトルは当然入っていると思いますが、Googleの検索エンジンはプログラムなので、プログラムにも「これがタイトルだよ」と伝えてあげる必要があります。

<title> タグを使ってタイトルを伝えます。
<meta> タグに content=“記事の概要説明” を入れてください。

// HTML
<html>
<head>
<title>【要約】Googleのガイドラインから学ぶSEO</title>
<meta  name="description"  content="公式のガイドラインを参考にすれば、検索エンジンの仕組みから、検索流入の獲得方法まで分かります。">
</head>
<body>


ページタイトルは原則として、

・短くわかりやすい
・ページの内容が伝わる

ものを付けてください。

タイトルの文字数は、モバイルでもきちんと表示数にするために、35文字以内で設定する必要があります。それ以上だと省略されてしまうからです。

GoogleのSEOベストプラクティスのページでも全角35文字未満の分かりやすいタイトルが推奨されています。

概要部分の文字数は、PCがおおよそ130文字、モバイルが、約80文字なので、最初の80文字以内に最低限伝えなければならないことを伝えて、残りの50文字程度を補足の情報を足すようにすればいい感じになると思います。

Google検索結果に表示される記事のタイトルは、Googleによって自動的に作成されることがあります。

自動生成されるタイトルは、以下を参考に作られています。

・<title>要素内のコンテンツ
・ページ上のタイトルや見出し
・headerタグ
・大きく目立つようにスタイリングされたコンテンツ
・ページ上のテキスト
・ページ上のリンクテキスト
・ページへの被リンクテキスト


2-5. リンクとドメインパワー

SEOとサイトのドメインパワー(サイトの権威性)は関係あると言われています。Googleのガイドラインにもサイトの権威性とリンクの関係が少し触れられていたのでまとめました。

あなたのサイトに外部サイトへのリンクが貼ってある場合、実はサイトのドメインパワーの一部をリンク先のサイトにも与えることになります。

ただし例外もあって、

・広告内のリンク
・アフィリエイトリンク
・コメント内のリンク
・ログインが必要なリンク
・品質に関するガイドラインを遵守していないリンク

については、基本的にGoogleはたどりません。


明示的にリンク先を Google に伝える場合、広告へのリンクは<a> タグの rel 属性にsponsoredを追加します。nofollow属性も使用できますが、sponsoredが推奨されています。

// HTML
<a  rel="sponsored"  href="URL"></a>


コメントや掲示板への投稿など信頼性が担保できないリンク先、つまりユーザー作成コンテンツへのリンクは、ugc 属性が推奨されています。ちなみに ugc は、user generated content の略でユーザー作成コンテンツという意味です。

// HTML
<a  rel="ugc"  href="URL"></a>


その他のリンクで、リンク先のサイトとあなたのサイトを関連付けたくない場合、Google にリンク先サイトをクロールさせないようにするためには、nofollow の値を使用します。

// HTML
<a  rel="nofollow"  href="URL"></a>


また<head>タグ内にnofollowを指定することでページ内すべてのリンクをnofollow指定することができます。このようにして、自分のドメインパワーをリンク先を与えないようにすることもできるわけです。

// HTML
<head>
<meta  name="robots"  content="nofollow">
</head>


2-6. 画像のマークアップ

画像に文字が入っている場合、必ずしもGoogleが理解できるとは限りません。したがって、テキストでなるべく内容を伝えるようにしてください。

画像や動画を使用する場合、alt属性に動画・画像の説明を入れることでGoogleにコンテンツを正確に伝えることができます。

picture 要素を使用すると画面サイズに応じて画像の大きさを変えやすくなります。レスポンシブデザインでサイトを制作するときに便利ですね。

また、loading="lazy" 属性を要素に加えることで、画像よりもテキストの読み込みを優先できるので、ページの読み込み速度が上がります。

lazyは「怠惰な」という意味です。つまり、画像の読み込みを遅らせるということです。

Google検索は通常の検索の他に、画像やニュース、ショッピングなどのさまざまな軸で検索をかけることができます。

Google画像検索で使用できる構造化データは以下の3つです。

・商品
・動画
・レシピ

構造化データとしてコーディングすることで、画像検索内で価格情報などを提供することができます。


2-7. 動画のマークアップ

次は、動画コンテンツに対するマークアップです。

Webページで動画を扱う場合、動画ごとに専用ページを作成し、動画がページ内で最も目立つテーマになるようにすることがGoogleによって推奨されています。

動画それぞれに分かりやすいタイトルや説明を付ける必要もあります。

マークアップに際しては、動画に適したHTMLタグ(<video> <embed> <iframe> <object>)が含まれていると、Googleは動画を認識しやすくなります。

動画サイトマップを送信しておくと、Googleが動画をさらに見つけやすくなります。この辺は、普通のテキストや画像に関しても同じですね。


ここで少し注意事項です。

ユーザー操作(スクロール、クリック、入力など)を伴わないと表示できないコンテンツの場合、Googleがコンテンツを検出できない可能性があります。

例えば無限スクロールを採用しているサイトなどです。


話を動画のマークアップに戻しますが、Javascriptを用いて動画をページに埋め込むことは推奨されていません。

iFrame を使用してコンテンツを表示するのも推奨されていません。

Googleにインデックス登録されず、検索結果に表示されない可能性があります。


他のプラットフォーム(YouTube, Twitter, Facebook など)から動画が埋め込まれている場合、構造化マークアップを使用します。

また、動画コンテンツの取得を動画プラットフォームに確認する必要があります。

以下、注意点です。

・構造化データでcontentURLを指定する
・動画コンテンツのURLやドメインを、noindexタグやrobots.txtでブロックしない
・動画ファイルのURLは固定のURLを設定する(自動生成などで毎回URLを変えない)
・YouTubeなどのプラットフォーム上の動画コンテンツをサイトページに埋め込む場合、Googleからサイトとプラットフォーム両方にアクセス可能にしておく

動画プレビューは、max-video-preview メタタグを使用することで、プレビューの最大時間を設定できます。


動画コンテンツがYouTubeにある場合は、YouTubeの動画説明にタイムスタンプとラベルを指定できます。それに基づいてGoogleがチャプターを作成してくれるので楽です。

動画のセグメント機能を無効にするには、nosnippetをメタタグを使用してください。


動画コンテンツがWebページにある場合は、Clip構造化データを設定することで、各チャプターの開始と終了、表示するラベルを指定できます。

また、SeekToAction構造化データを設定することで、Googleが動画を分析してチャプターを作成してくれます。


ライブ動画配信の場合は、

・BroadcastEvent構造化データ
・Indexing API

を使用することで、検索結果に赤い「Live」と書かれたアイコンを表示できます。

また、動画がインデックス登録されるだけでは、ただのリンクしか表示されないので、サムネイルを設定する必要があります。

サムネイル設定に関しては、いくつかの方法が提供されています。

・<video>タグのposter属性を指定
・動画サイトマップで<video:thumbnail_loc>タグを指定
・構造化データでthumbnailUrlプロパティを指定
・Googleにコンテンツファイルの取得を許可して、サムネイルを自動生成


以下、サムネイルの規定です。

サムネイルの画像形式:BMP, GIF, JPEG, PNG, WebP, SVG
サイズ:60×30 ピクセル以上(大きいサイズが好ましい)


2-8. eコマースのマークアップ

eコマースにおいても、構造化マークアップは重要です。

サイトに商品の価格や在庫などを適切にマークアップしておくことで、

・Google検索結果に追加の情報が表示される
・Google画像検索結果に商品画像が表示される
・Googleショッピングに商品が掲載される
・Googleレンズの検索結果に商品が表示される

などの恩恵を得ることができます。

商品情報を扱う場所は、Google Merchant Center と呼ばれており、ここに商品情報をアップロードすることによって、商品の露出を増やすことができます。

以下、商品情報のアップロード法です。

・商品ページに構造化データマークアップ
・データフィードのアップロード
・Content APIの使用

下の方法ほど、Google Merchant Center の情報がすばやく更新されます。

構造化データマークアップを施すことで、正確な商品情報を伝えることができます。

しかし、クローラがサイト内のすべての商品を見つけてくれるとは限りません。

そのような場合、データフィードをアップロードすることで、毎日、毎週、毎時のように任意のタイミングで在庫数を更新することができます。

さらに大規模なサイトの場合、Content API を使用することでGoogle Merchant Centerの在庫数をすぐさま更新することができます。


2-9. 日付のマークアップ

ニュースや時事的な情報は鮮度が命なので、記事の日付をきちんと示すことで、Googleに評価されやすくなります。

公開日最終更新日などで、ラベル付けするのが有効です。

また、構造化データで日付を指定することも可能です。

日付指定におけるガイドラインについては以下の通りです。

・日付は必須、時刻は任意
・時刻を指定する際、タイムゾーンも明示し、夏時間を考慮する
・ページ上の日付と構造化データ内の日付を合わせる
・未来の日付は指定しない


2-10. アイコンのマークアップ

ファビコンを指定することで、Google検索結果にサイトのアイコンを表示することができます。

実は、Googleは、ホームページをクロールするたびにファビコンの有無を確認します。

linkタグのrel属性を以下のように指定するとファビコンを指定できます。

// HTML
<link  rel="shortcut icon"  href="/path/to/favicon.ico">
<link  rel="icon"  href="/path/to/favicon.ico">
<link  rel="apple-touch-icon"  href="/path/to/favicon.ico">
<link  rel="apple-touch-icon-precomposed"  href="/path/to/favicon.ico">


2-11. 優れたユーザー体験を提供する

Googleは、ユーザーの検索体験をできるだけスムーズにしたいと考えているので、シンプルで分かりやすいデザイン、コンテンツを提供するべきです。

Googleも、コンテンツの質に差がない場合、ユーザー体験の良し悪しで検索順位を決定すると明言しています。

具体的にどうすればよいのか以下にまとめました。

パンくずリスト
各ページにはパンくずリストを設置します。

そうすることで、ユーザーはカテゴリーページやトップページにすばやく戻ることができます。

Top > SEO > 【要約】Googleのガイドラインから学ぶSEO

404ページ
ユーザーが、無効なリンクをクリックするか誤ったURLを入力して、サイトに存在しないページにアクセスしようとすることがあります。

そのような場合、ルートページに戻るリンクや、サイトの人気コンテンツや関連コンテンツへのリンクを表示する 404 ページ を用意することでユーザーにとっての利便性を大幅に改善できます。

404ページとは、ユーザーが存在しないページにアクセスしようとしたときに、自動的に表示される画面です。

実は独自の404ページを設定することも可能なので、サイトマップやページの検索窓を設定することで、ユーザーの離脱を防ぐことができます。

Google Search Console を使用すると、404エラーを引き起こす URL のソースを特定できます。

URL構造
URL構造はシンプルで人にも理解できるようなURLであるべきです。

また、アンダースコア (_) ではなくハイフン (-) を使用してURLの単語を区切ると効果的です。

これによって、ユーザーや検索エンジンが URL に含まれるコンセプトを簡単に識別できるようになります。

具体的にはこんな感じがすっきりして分かりやすいと思います。
https://www.digist.com/category/article-name.html

読みやすい文章
当たり前ですが、読みやすい文章もユーザー体験に含まれます。

ユーザーの滞在時間が伸びるので、サイトの価値も確実に上がるはずです。

以下、簡単なTipsです。

・専門用語を使わない若しくは注釈を入れる
・文章をパラグラフや小見出しで分ける
・1文を短くする
・形容詞と名詞、副詞と動詞を近くに置く
・形容詞と名詞、副詞と動詞は、修飾語と被修飾語です。

修飾語と被修飾語を近くに置くことで単語の関係が明確になり、読みやすくなります。

逆に修飾語を遠くに置くと、何を「修飾」しているのか分かりにくくなるので、読みにくくなります。


ポップアップ広告
画面全体に広がるポップアップ広告などを多用するとWebサイトが使いづらくなります。

そういった不必要にユーザー体験を損なうサイトは順位が下がりやすくなります。


リンクテキスト
サイト内の他のページを参照するリンクや外部の記事を参照するリンクを貼るときは、短く分かりやすいテキストにしてください。

例えば、「ページ」、「記事」、「ここをクリック」などの抽象的で分かりにくいテキストよりも、「ウェブサイトのユーザー体験に関する調査結果」のような具体的で分かりやすい説明を入れることで、ユーザーだけでなくGoogleにとってもリンクされたページ内容が分かりやすくなります。


モバイル対応
スマホの普及率の高まりを受けて、モバイル対応がランキングに影響を与えるようになってきています。

Googleのモバイルフレンドリーテストで、サイトのページがモバイルフレンドリーの条件を満たしているかどうかを確認できます。

また、Google Search Console のモバイルユーザビリティレポートを確認して、サイトに影響するユーザビリティの問題を修正することもできます。

サイトがブログ投稿や商品のランディングページなどを多数配信している場合は、AMP(Accelerated Mobile Pages)を使って実装することで、モバイルユーザーへのユーザー体験を向上させることができます。

AMP は、モバイル向けにページを高速に表示することを目的に作られた特別なフレームワークです。

2021年8月、モバイル向けの検索結果にいくつかのユーザー体験に関する指標が影響するようになりました。

具体的には、

・Largest Contentful Paint(2.5秒以内)
・First Input Delay(0.1秒以内)
・Cumulative Layout Shift(スコア0.1以下)

です。

Largest Contentful Paintは、ユーザーがサイトを訪れたとき、一番大きな画像かテキストブロックが表示されるまでの時間のことです。

First Input Delayは、ユーザーがページを訪れて一番最初に行ったアクション(クリック、タップなどの操作のこと)に対してブラウザがそれに対応し始める時間です。

非常にややこしいというか分かりにくい説明なのはよく分かっています。英語ですが、この記事が分かりやすいと思います。

First Input Delay に関する説明


ブラウザ間の互換性
ブラウザ間の互換性も重要になってきます。Google Chrome ではきちんと表示できていたのに、Safari や Firefox では表示が崩れる可能性があります。

Webデザインが完成したら、開発プロセスの早い段階で複数のブラウザでテストすることが重要です。

また、normalize.css のような初期化用のcssファイルを読み込むことでブラウザ間の差異を最小限にすることができます。

「normalize css」と検索してみてください。


文字化け
エンコード(データのフォーマットのようなもの)が html の上部に指定できますが、webサーバーのHTTPヘッダーに異なるエンコードが指定されている場合、HTTPヘッダーのエンコードが優先されます。

html内のエンコード指定とHTTPヘッダーのエンコードが異なる場合、思わぬ文字化けを起こす可能性があります。

html 内のエンコード指定よりも

// HTML
<meta  charset="UTF-8">

http や https のエンコードの方が優先されます。

// HTTP or HTTPS
content-type: text/html; charset=ISO-8859-1


画像検索対応
ユーザーは通常の検索だけでなく、画像も検索することがあります。

Google画像検索であなたのコンテンツ画像が表示される可能性を高めるには、以下を意識する必要があります。

・ページのトピックに関連した独自の画像を掲載する
・関連するテキストの近くに画像を配置する
・もっとも重要な画像をページ上部に配置する
・画像に見出しやタイトルなどの重要なテキストを埋め込むことは避ける
・テキストはなるべくHTMLで記述し、画像に代替テキストを設定する
・記事の質を高める(コンテンツの質が画像の掲載順位に影響を与える)
・レスポンシブデザインを採用し、モバイル対応する
・画像の意味が分かりやすいURLパスやファイル名を参照します

Google画像検索では、タイトルと概要説明が自動生成されます。これらは、記事のタイトルや<meta>タグの概要説明などを参考にしています。

ユーザーによっては、スクリーンリーダーを使用したり、インターネットの接続速度が遅かったりするので、なるべくテキストベースのコンテンツを提供することをGoogleは望んでいます。


コンテンツの読み込み
あなたのサイトが多くの商品ページやコンテンツを持っている場合、コンテンツページの一部だけを読み込むことで、サイトの読み込み時間を短くし、よりよいユーザー体験を提供することができます。

例えば以下のようなコンテンツです。

・多くの記事や商品ページを含むカテゴリページ
・ユーザーレビュー
・記事や商品に対するコメント

これらに対応するUIとして以下の3つが挙げられます。

・ページ番号
・さらに読み込むボタン
・無限スクロール

ページ番号は、1ページに含まれるコンテンツ数が決まっており、「次へ」「前へ」ボタンをクリックすることで、前後のページへ移動するタイプのUIです。

次のページを見るために、毎回新しいページを読み込まないといけないことがデメリットになりますが、事前に次のページを読み込んでおくことで、解消できます。

さらに読み込むボタンは、全コンテンツの一部だけを当初読み込んで、「ボタン」をクリックすると、追加のコンテンツがさらに読み込まれるようになる仕組みのUIです。

無限スクロールは、TwitterやInstagramのようなページ下部までスクロールすると、さらに追加のコンテンツが自動的に読み込まれるタイプのUIです。

直感的に操作できる一方で、コンテンツがあといくつあるのか分かりにくいので、「スクロール疲れ」につながる可能性があります。


2-12. 信頼できるサイトを構築する

評価されやすいサイトは、専門的で信頼できるサイトです。

・サイトの運営者
・コンテンツの提供者
・サイトの目的

を明確にしてください。

ショッピンサイトなどのお金の授受が発生するサイトは、カスタマーサービス情報を十分に提供する必要があります。

実際のところ、ユーザーは商品を購入する過程でさまざまな情報を事前に調べます。

したがって、ユーザーに届きやすいコンテンツを作成することでサービスや商品に対する「認知」を獲得し、購入を後押しすることができます。

・自社のストーリー
・季節やイベント限定の特別オファー
・商品レビュー
・詳細な商品説明(検索キーワードを含める)
・ワークショップ(商品やサービスに対する理解を深めてもらう)
・ライブ配信(商品を紹介し、顧客からの質問にリアルタイムに回答する)
・カスタマーサポート
・返品に関するポリシー
・配達に関するポリシー


セキュリティも信頼できるサイトの重要な要件の一つです。

特に、ショッピング決済ページなど、https通信で通信内容を暗号化しないと、重要なユーザー情報が流出する危険があります。

専門性に関しては、そのトピックの専門家が、記事を作成または監修することで記事の専門性を担保できます。

一方で、相互リンクリンクを購入するなどの手法を用いて、無理やりリンクを増やそうとすると逆にページの信頼性を損なう可能性があります。


2-13. Googleにビジネスを登録する

Googleビジネスプロフィールを登録すると、Googleマップと検索であなたのビジネス情報を管理できます。

これにより、Googleナレッジパネルに住所や連絡先情報を表示できるようになります。


2-14. コミュニティに参加する

サイトと同じテーマを取り上げている他のブログ、掲示板、SNSのコミュニティがすでに存在しているはずです。

それらのコミュニティでコメントして、話し合いに参加してください。

重要なのは積極的にコミュニティに「貢献」することです。

有益な情報を含む親切なコメントを投稿すると、読者がサイトを訪問してくれる可能性が高まります。


2-15. RSS を使用してユーザーに通知が届くようにする

コンテンツのフィードを公開することで、ブログを更新するたびにユーザーに通知が届くようにすることができます。ほとんどのサービスでは、

・RSS リーダーで記事の全文を読むことができるタイプ
・RSS リーダーで導入部分を見ることができるが、記事の全文を読むにはサイトにアクセスする必要があるタイプ

に分割できます。

充実した内容のコンテンツをすべて届けるフィードでは、手間をかけずにコンテンツを閲覧できるため、ユーザーの高い満足度につながります。

短期的には実際のブログへのアクセス数が減少する可能性がありますが、長期的には読者獲得や認知度の向上につながるため、その価値はあります。

なぜなら、たまにしかアクセスしないユーザーより定期購読ユーザーのほうが貴重だからです。


3. 収益化につなげる方法

ビジネスでサイトを運用している方は、ユーザーがあなたのサイトを訪れてからが勝負です。

ガイドラインには、収益化についてそれほど多くのことは述べられていませんが、なるべく具体的にかかれている部分のみをピックアップしてまとめました。

3-1. カスタマーサポートのページを追加する

ユーザーがビジネスへの問い合わせ方法を探すことはよくあるので、webサイト上に連絡先ページかサポートページを提供してください。

また、そういったページは見つかりやすい場所に配置すべきです。

サイト下部のフッター部分かメニュー部分にカスタマーサポートページへのリンクを貼ると見つけやすくなります。

カスタマーサポートページには、メール、チャット、SNS、電話などすべてのサポート方法を記載します。


3-2. Webサイトをテストする

ページにユーザーが来てくれたら、次はボタンや画像のサイズ、色、配置、キャッチコピー等をテストすることで、コンバージョン率を高める施策を打つ必要が出てきます。

いわゆる、A/Bテスト多変量テストと呼ばれるものです。

簡単に言うと、複数のページを用意して、訪れたユーザーをランダムにそれらに割り振ります。

そうすることにって、ページごとのコンバージョン率などを比較することができるという仕組みです。

コンバージョンとは、あなたがwebサイトから得られる成果です。

具体的には、SNSをフォローしてもらうですとか、資料請求、そしてもちろん購入してもらうことをコンバージョンと定義します。

つまり、キャッチコピーが異なるページをテストした結果、資料請求の数が多いデザインを採用するといったことができるわけです。


オリジナルのページを正規URLとし、テストするページはすべて代替URLとして扱う場合、テストするページのリンクに rel="canonical" を使用してください。

元のURLからテストページにリダイレクトする場合、302(一時的)リダイレクトを使用します。そうすることで、Googleにこれはテストのためのリダイレクトだと認識させることができます。

ただし、注意点もあります。

テストを行う際に、Googleとユーザーに異なるURLを設定する行為は、クローキングと呼ばれ、Googleの品質に関するガイドラインに違反することになります。

最後まで読んでいただき感謝しています。
ありがとうございました。

Digistでは、「広告ではない届ける価値のある」マーケティング情報を発信しています。

画像1

4. 参 照

Google 検索の仕組み

Google 検索セントラル, ドキュメント

AMP, ホームページ

web.dev, Largest Contentful Paint (LCP)

web.dev, First Input Delay (FID)

web.dev, Cumulative Layout Shift (CLS)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?