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思考停止でキッチリ整理!ドキュメント管理のコツ


ドキュメントの分類は案外難しい

情報が増えると分類できなくなる

本の内容を要約したり、仕事を進める上でのコツをまとめたりしたことが何度かある。必要なときに必要な知識をサッと取り出して、仕事を片付ける…そんな状況を実現したかったのだ。

いわゆるドキュメント管理やナレッジ管理といった話である。しかし、その計画はいつも同じ課題にぶち当たって頓挫してきた。


課題とはそう、カテゴリ分け難しすぎ問題である!


図書館をイメージしていただけると分かりやすい。歴史や地理といった大きなカテゴリがあり、その下にサブカテゴリが並んでいる。さまざまな知識がキレイに整理整頓されており、美しい。

だが情報を分類する作業は思っているよりも複雑で曖昧だ。実際、図書館情報学(Library and information science)という分野があり、情報をどのように整理すべきかについて研究されているほどだ。

そこで本記事では、違った角度からドキュメント管理を効率化したい。

【解決したい課題】
カテゴリ名のつけ方が思いつかない
・情報をどのカテゴリに入れるべきか迷う
・特定カテゴリに情報が偏って分類する意味がない


プロジェクトで整理するとスッキリ

ドキュメントはプロジェクトごとにまとめる
ドキュメントの保存先で迷うことはなくなる

誰にでも特定の目標があるはずだ。新しいプロダクト/サービス開発だったり、来週ローンチ予定のプロモーション計画だったり、ダイエット計画などの個人プロジェクトもあるだろう。

作成したドキュメントやデータはプロジェクトごとに分類すると「仕分け」で迷わなくなる。

トレーニング管理などの個人プロジェクトが分かりやすい。バランスの取れた食事メニューやトレーニング方法をまとめたら、トレーニング管理プロジェクトに格納しよう。「食事管理」や「トレーニングメニュー」といったラベルで分類してはいけない。

このやり方の優れている点は、実際に使う情報だけを自然と集めることができることだ。自分にとって優先度の高い取り組みがプロジェクトであるため、せっせと集めた情報を読み返さないといったことはなくなる。


Notionでドキュメント管理システムを作ってみた

Notionでドキュメント管理システムを作ってみた。ノーコードなら思い通りのシステムを構築できる

システム構造は基本的にプロジェクト一覧とアーカイブから成っている。プロジェクト一覧が現在稼働している取り組みで、アーカイブがすでに終了したプロジェクトを保管する場所になる。

システム構造は基本的にプロジェクト一覧とアーカイブから成っている。
プロジェクトが終了したらアーカイブへ保存する

そして、各プロジェクトにはコンポーネント(ドキュメント)が用意されており、プロジェクトに必要なドキュメントやデータがまとめられている。各プロジェクト内にもアーカイブが用意されているので、必要なくなったドキュメントはアーカイブするといった寸法だ。

各プロジェクト内に関連ドキュメントを格納

例えば、株式会社shunsakuにとあるシステムを導入するプロジェクトの場合、契約書や要件定義書、導入スケジュールなどをまとめておくことで、情報を探すのが圧倒的に楽になる。

特に私が気に入っている機能はAI検索だ。社内・社外問わず、議事録は重要な記録ではあるが、あとで読み返すのは面倒だったりする。必ずしも読みやすくまとまっているわけではないからだ。

そんなときはNotion AIが役に立つ。「先週の会議で決まったタスクを教えて」と依頼すれば、箇条書きでタスクを書き出してくれるし、音声認識アプリで文字起こしした会議内容を数十秒で要約することもできる。

プロジェクトの要約からタスク出しまでパーソナルアシスタントとして機能する
プロジェクトの要約からタスク出しまでパーソナルアシスタントとして機能する

AI検索が優れている点は、検索する”キーワード”を覚えていなくても、前後の文脈からユーザーが知りたいことを推測してくれることだ。

カンタンに言うと、「この間話した”あれ”なんだっけ?」の”あれ”を教えてくれる。やることがありすぎると「”あれ”なんだっけ?」は頻発する。そんなときにピッタリの機能だ。


ドキュメント管理システムの作り方

ドキュメント管理システムの作り方

Notionでドキュメントだけでなく、デザイン素材やPDFファイルなどを管理する仕組みの構築方法をお伝えする。すべての工程を説明していると日が暮れるので、構築の流れをカンタンに説明する。

Notionの各種機能の詳しい使い方は検索してみて欲しい。きっとスクリーンショット付きで分かりやすい情報が出てくるはずだ。

プロジェクト管理DBを作成

  1. Notionページを新規作成

  2. データベース:インラインを挿入

  3. データベースのビューのオプションを開く

    1. レイアウトギャラリーに変更

    2. カードプレビューページカバー画像を選択

  4. データベースにプロパティを設定する(お好みで)

ドキュメント管理DBを作成

  1. プロジェクト管理DBの青い新規ボタンをクリック

  2. プロパティ下のノートにデータベース:インラインを挿入

  3. データベースのビューのオプションを開く

    1. レイアウトギャラリーに変更

    2. カードプレビューなしを選択

  4. ドキュメント管理DBの青い新規ボタンをクリック

  5. ドキュメントページを開く

    1. リレーションプロパティを追加

    2. どのデータベースをリンクするのか聞かれるのでプロジェクト管理DBを選択

    3. リレーションプロパティでリンクさせるプロジェクト名を選ぶ:現在作成しているドキュメントがどのプロジェクトに属しているのかを決める

    4. 続いてセレクトプロパティを追加

    5. セレクトプロパティにアクティブとアーカイブを選択肢として作成する

    6. 続いてマルチセレクトプロパティを追加

    7. マルチセレクトプロパティにドキュメントのタイプを作成して追加する(例:契約書)

    8. プロパティの下にあるノートにPDFを埋め込んだり、必要事項を記述していく

ドキュメント管理DBにアーカイブタブを追加

  1. ドキュメント管理DBのタブに”+”ボタンがあるのでクリック

  2. 名前の変更からタブ名をアーカイブにする

  3. フィルターを新規で追加

  4. ステータスがアーカイブと一致に設定

  5. フィルターをもう1つ新規で追加

  6. ドキュメントページで追加したリレーションプロパティでドキュメントが属するプロジェクト名を選択


プロジェクトごとに管理するメリット

プロジェクトごとにドキュメントを管理するメリット

プロジェクトごとにドキュメント(情報)管理する利点は以下の通りだ。ピンと来る方は導入を検討してみて欲しい。

  • 情報の分類で悩まない

  • 本当に必要な情報だけまとまるので、形骸化しにくい

  • ドキュメントの検索が容易


カテゴリ別に管理できないのか?

カテゴリ別にドキュメントを見たいときもある

プロジェクトごとのドキュメント管理は楽ではあるが、プロジェクト横断でドキュメント一覧を参照したいこともあるだろう。例えば、これまで交わしてきた契約書を一覧で見たいといったケースだ。

データベースのフィルター機能を使えば、カテゴリ別にドキュメントを見ることもできる。

プロジェクトごとではなく機能別にドキュメントを管理することもできる
プロジェクトごとではなくカテゴリ別にドキュメントを管理することもできる

同じデータベースを異なる角度(ビュー)で参照できるのがNotionの大きな特徴だ。だから、特定のプロジェクトや契約書だけを抽出して柔軟に管理することができる。


ドキュメント管理で情報をスッキリまとめよう

部屋に物が増えれば片付けるように、情報も増えれば整理整頓へのニーズが出てくる。意外と奥深いテーマだと思うので、ドキュメントを探すのが億劫だなと感じたことがある人は、ぜひ取り入れてみて欲しい。

実際、私も必要な情報をプロジェクト別で管理しているが、その情報をどこに保存するかで悩むことはないし、せっかく集めた情報を使わないといったこともなくなった。

ちなみに、プロジェクトごとに情報を管理するアイデアは私のオリジナルではない。ティアゴ・フォーテ氏の著書「SECOND BRAIN(セカンドブレイン)時間に追われない「知的生産術」」から来ている。他にもさまざまな知見が紹介されているのでオススメだ。



生産性UPに関するコツやノーコードの活用例を紹介する「スキル向上ガイド」をnoteマガジンで発信中。仕事に余裕を持ちたい方や業務改善に燃えている方はぜひ覗いてみて欲しい。

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