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スキー板の長さによる影響を考慮したスキー選び。

ネットで調べれば何でもわかる世の中ですが、いつの間にか自分のほしい物から「誰かのほしい物」「みんなと同じ普通の物」などつまらないものになっているかも知れません。

これでは楽しみも半減です。

お気に入りの板があるだけで、すべる楽しみが何倍にも増加します。そんな特別な板を選択できるよう。「長さ」をテーマに置き一般的なスキーヤーを対象にスキー選びの基準作りを考えて行きたいと思います。


決められた基準

レーシングなどの競技参加者の方は、大会によってレギュレーションという道具の規制があり、その基準を満たしていないと出場できなかったり記録として残らなかったりと、残念なことになるので気を付けてください。

ゲレンデを滑る一般の方々には関係ないようですが、いつの間に見えないレギュレーションに縛られているかも知れません!

現在の一般的な長さの基準は「身長-5~-10cm」だそうです(道具屋さんに良く書いてある基準)。用具選びの際に同じ数字を繰り返し見ていると、いつの間にか自分の基準になってしまうものです。

あくまでもルールではなく目安なので、自分の感覚やセンスを基準に考えましょう

その結果、「一般的基準に収まるもヨシ」「はみ出すもヨシ」です。大事なのは自分の基準を基に選ぶことです。


短過ぎるスキー

カービングスキーになり一般的には、同じモデルで長さが短くなればサイドカーブの数字も小さくなります。

短いスキーは小回りが利き、反応も機敏な為にリズムよく滑るのが気持ちよいのものでものです。

しかし、短過ぎるとターン弧の調整が利かず(大回りができない)単調なリズムになってしまったり、自分のスピード域を超えてしまった時にリカバリーできる範囲が狭くなってしまったり(高速安定性)といったことになります。

これらの事は、レーシングやデモの上位モデルになると板のキャラクターが強くなるので、より顕著に表れてきます。

短いスキーは操作が簡単なイメージがありますが、スキー操作に慣れていない方の場合には、雪面抵抗を上手く捉える事が出来ず、曲がりづらい・止まりづらいスキーになってしまいます。

特にプルークでの練習が主な場合には、短さからトップが開きやすく、しっかりとした形状を作ろうとすると無理な体制になりやすいので注意してください。

テールの長さもないので、後方転倒(足がすっぽ抜ける)の危険もあるので気を付けていただきたいと思います。


長過ぎるスキー

短いスキーと同様に、長さが変わるとサイドカーブが変わってきます。同じモデルでも長くなるとサイドカーブも大きくなり、そのスキーが持つターン弧が大きくなってきます。

長いスキーの場合には、高速域の安定感が増し・反応も穏やかなので、大きなターン弧でゆったり滑ることに向いています。

またターン弧の調整幅があるので斜面対応力もあり、安定して滑れる場面が多くなることと思います。

スキーが長過ぎるとターン弧が大きくなり暴走気味になりやすい・反応が待てずに振り回して強引なスキーになりやすい・スイングウエイトも重いため非常に疲れてしまうなどの不具合が出やすくなります。

また、スキー操作に慣れていない方の場合には、スキーを踏んでしまったり・トップが重なってしまったり・雪面抵抗を処理しきれず曲がりづらい・止まりづらいスキーになってしまいます。

特にプルークの場合トップが重なりやすくなるので注意が必要です。

テールの長さがあり過ぎると、エッジが残ってしまい切り替え時に怖い思いをする事になります(切り替えできずに木に衝突など)。

適正な長さとは

短過ぎる・長過ぎる板について利点と欠点を書いてきましたが、どちらも技術的にカバーできない事はないのですが、短いスキーの方が応用が利かず「小回り専用」になってしまうことが多いです。

もちろん「小回り専用機」を求める方にはオススメです。

長めのスキーの方が調整の幅が広いのでどちらかと言えば、長めの板の方が色々な楽しみ方ができると思います。

実際にオールラウンドとして使用する場合には「チョット長め」がおススメです。

チョット長めのスキーは、ターン弧の調整が利きながら色々な斜面・スピードにも対応できるので一本あれば一般的なゲレンデを十分未満喫できます。

現在使用しているスキーを基準に、上記の利点・欠点を考慮して丁度良い長さを導き出してください。

その際に「どう滑りたいのか?」そのうえで「どんな板が必要なのか?」という事も選択の為の大切な要素です。

また、良心的なレンタル屋さんはサイズ交換してくれるので、レンタルスキーを利用しサイズ違いの板を色々と試してみると自分に合ったサイズがわかってくると思います。

見た目も大事

お客さんでもコーチでも「ちょっと長め」の板の方が「シックリきます」。

「滑っている時」「担いでいる時」「リフトに乗っている時」など視界に入る度に「短い板」は気になってしまいます。

これは板単体の長さではなく、使用者の身長との比率の問題なのですが、あまりに短いと「シックリきません」

大会のレギュレーションでスキーの長さが限定されているので、選手の方などは、仕方がない部分もあるのですが…

それでも「ちょっと長め」がシックリきます

せめて「身長と同じくらい」の長さが「カッコイイ」です。

ショップで板を持って鏡に映る姿も見てください「アナタにとってカッコイイ長さってどれくらいでしょうか?」

何でもコンパクトな時代ですが、スキーは「カッコ良く」あって欲しいので、見た目のセンスも大事にしてください。

まとめ

メインの道具であるスキー板の「長さ」の違いによる影響を書いてきましたが、実際に同じモデルでも「ちょっとした長さの違い」で印象が大きく変わるものです。

そして、印象や感覚は個人によっても変わってきます。体重・筋力・骨格・技術・趣向など様々です。

ぜひ、自分のセンスや考えを持って道具を選択し、雪上での最高の時間を楽しんでいただきたいと思います。

※今回の記事は、メーカーやモデルの特性・板の剛性などにこだわらずに書いております。また、一般的な基準などを批判するものではありません。

最後までお読みいただきありがとうございます。

「スキーの先生」としてスキー指導の事を中心に・用具・技術・ライフスタイルなどを色々と書いております。

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スキーの先生
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