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ニワトリの鳴き声と目覚まし時計
暑くてたまらなかった夏も完全に終わり、最近は朝晩冷え込む日も増えてきた。待ち侘びた秋。
わが家のニワトリたちも酷暑を乗り切り、過ごしやすそうにしている。汗をかけないニワトリにとって夏は大敵。涼しくなった日中のお散歩時には、これぞ至福の時と言わんばかりにバッサバッサと盛大に羽を広げ、砂浴びを楽しんでいる。
夏はニワトリたちが鳴くたび、暑いですと身を絞って鳴いている(泣いている)ように感じてしまって、どうもかわいそうだった。秋が深まり、もう彼らの懸命な鳴き声を聞いても心苦しくない。
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ニワトリの鳴き声といえば「早朝のコケコッコー」をイメージするだろう。
実際、ニワトリは本当にこの通りに鳴く。ちなみにコケコッコーと鳴くのはオスだけ。メスはコッコッコッとか、コケーッコッコッとか、文字にしにくい感じでしか鳴かない。
「早朝」に関してはどうだろう。確かに朝早くから鳴くのだけど、わが家の子たちは午前2〜3時くらいから鳴き出すことが多い。早っ。
最初はあまりに早くから鳴くものだから正直驚いたけど、あっという間に生活に馴染んでしまった。最近は夜中の強盗など物騒な事件も多く、夜中にふととりとめのない不安に駆られることがあるのだが、そんな時にニワトリたちが「コケコッコー」と鳴いてくれるだけで心が落ち着く。
ニワトリは、今から約8,000〜9,000年前のタイ周辺で誕生したと考えられている。まだ時計がなかった時代に「決まった時間に鳴くこと」を重宝されていたらしい。独特の鳴き声を鑑賞する楽しみ方もあったそう。
ちなみに最近地味に困ったのが、子の日中の昼寝のこと。
子はまだ赤ん坊で毎日お昼過ぎに昼寝の時間があるのだが、そのタイミングでもニワトリたちは力一杯「コケコッコー」と鳴くのだ。基本的には庭をうろうろしているから、窓の近くにやってきて鳴く時などは、子もさすがにパッと目を覚ますことがある。
天然の目覚まし時計じゃないか!とニワトリの醍醐味を味わう一方で、まだ目覚まし時計を鳴らしていただかなくていいですよー!とも思う。
ニワトリは寝坊を知らない、真面目なきっちりさんなのだ。
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ニワトリはとても賢く、食べ物を与えてくれるのを待っているのか後ろからスタスタと付いてくることがある。しかも個性的で、バッタなどが好きな肉食系の子や、雑草などが好きな草食系の子などさまざま。
今日もおやつによもぎの葉を刻んであげることとしよう。わが家の目覚まし時計さんたちは食欲旺盛だ。
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