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社団戦備忘録②

2024年社団戦終了。出会いの多い大会だった。

たくさん出させてもらったのに戦績は1勝という結果だったが、1勝すら危うい私にとっては良い思い出となった。
空き時間には石黒さんがよく話しかけてくださった。
「楽しんで」を合言葉に出させてもらえたのは救いだった。
いままでも交流があったが、馬屋原さんや長谷川さん、kisy君との交流も深くなった。
遠い存在だった3人と楽しく話をさせてもらえたり遊んだりと、本当に夫婦ともども幸せだ。
全国大会で吉田さんが持ってきていたオリジナルの盤駒がフェアリーにも使えて素晴らしかったので「欲しい!」と言っていたところ、社団戦2日目のときに「よかったらどうぞ」と持ってきてくださってありがたくいただいた。
お礼に最終日、創作駒の「酔」を差し上げた。
裏はなぜか「包」で「太」でないことをしっかり突っ込んでいただいて笑いにもなった。
昨年の全国大会でお話しできなかった浦野先生のブースにも行くことができ、声もかけさせていただいた。
フェアリーの創作を楽しんでいることや、旦那のこと、最近家に作家人が遊びに来てくれることを話していると面白い反応をたくさん返してくださった。
働いていた当時に、病んでいる中ほかの社員と一切話さずタバコ休憩中もひたすら解いていた7手詰ハンドブックのことを思い出して感慨深くなった。
Twitterでも投稿したが、購入した「詰手筋DVDブック」は素晴らしくて、詰将棋を解くときのコツを細かく分類しているものだった。
一見初心者向けにも見えたのだが、創作にも非常に役立つ。
目次が「頭金の詰ませ方」「頭金以外の詰ませ方」「邪魔駒消去の詰ませ方」「打歩回避」「駒の打ち替え」などと本当に細かく分類されていて、もちろんそれに応じた詰将棋が提示されているわけである。
目次だけで創作課題を提示されている気がしてとてもワクワクした。
更に本を読むのが本当に苦手な私にとってDVD付なのは嬉しすぎる。
ぜひ創作の参考にさせていただこうと思った。
1部リーグを観戦してると井上さんも対局されていた。
後にフェアリーの話や駒作りの話をたくさんさせていただいた。
以前、私が詰将棋を解いているときに変化を読み間違えていて、それを丁寧に教えてくださった印象がすごく残っている。
遠慮して間違っていることを指摘されないことが多いので、わかるまで説明してくださったことが本当に嬉しかったのだ。
以前発表した私のグラスホッパーの作品も覚えていてくださり「趣向手順がよかったです」と言っていただけたことは光栄でしかなかった。
最終日には詰パラ編集長の水上さんも来られていた。
遠方からきていただき感謝だ。
入れ替え戦で抜け番の間に話しかけてくださり、夫婦の話や創作の話をさせていただいた。
全国大会での「スイッチバック」の話がおもしろかったですと伝えることができた。
やはり夫婦でフェアリーをやっているというと驚かれる。
特に「伝統ルール」や「かしこ」というワードを出すと、水上さんに限らず多くの人に驚かれる。
よくよく考えてみると、フェアリーをやっていなければ「伝統ルール」や「かしこ」であることは当たり前だから使わないのか…と思った。

「わざわざなぜフェアリー?」と言われることもあるが、私にとっては「伝統ルール」もそれ以外も大差なくて。
大学から将棋を始めた私にとって駒の利きはまだしっかり自分にインプットされていないので、新しいフェアリー駒が登場しようが性能が変化しようが特になんとも感じないのだ。
むしろ将棋歴の長い人となるべく対等に話せるフィールドとして存在してくれるフェアリーに感謝している。
無論、対等に話せないほどにすごすぎるフェアリストは多数いるが、フェアリーに興味を持って積極的に取り組んでいればたくさんフォローしていただける。

詰将棋の創作に制限時間はない。
あるとすればこの世を去るときだろう。
納得のいくまで作品を精査して、少しでも良い作品をつくれるように自分のペースでやっていこうと思う。

2024年社団戦終了。出会いの多い大会だった。

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