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非合理的な意思決定が組織を動かす
先日ある人から、非合理=粋と教わり、たしかにー!!となりました。
自分のメリットにならない、何ならデメリットやリスクがあるけど、誰かのためになることだったり、その人らしいとなることに対して、粋だなとなる。
非合理であれば必ずしも粋ではないかもしれませんが、粋である、というのは確かにその行動の主体者にとって合理的でないと感じられる時に生まれる感情だなと思いました。
企業の人材開発、組織開発をご支援していると、(当たり前ですが)合理的な提案を求められることが多いです。
それはどれだけ売り上げが上がるのか、とか、離職率が下がるのか、といったことですね。
もちろん各企業のビジネスリザルトをご支援することは重要なので、全く不満はないのですが、非合理的だけど重要なことがうまく伝わりづらいな、と感じることもあります。
例えば理念やパーパスを浸透したい、といったご相談を頂くことがあります。
このご相談の裏には、もちろん前述のような売り上げ向上であったり、離職率の低下であったりが狙いとしてあります。
しかし、浸透そのものに対して重要な活動が、必ずしも売り上げなどの組織成果にとって合理的でない場面があります。
例えば自社(NEWONE)では、人の可能性を切り拓くということを理念として掲げていますが、これに沿って、利益の一部を同じ想いの非営利組織に寄付するという活動をしていたりします。
これは、売り上げ、利益の向上といった点からみたら、全くもって非合理的ですが、理念に対しては合理的です。
またスープストック東京の離乳食無料提供なども、まさに粋、だなと思います。
同社は「世の中の体温を上げる」という理念を掲げており、先日行った際にも、能登震災への寄付の取り組みを行なっていました。
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こういった粋な取り組みが人を動かし、組織を動かしていくのだと思います。
そう考えると、うちの組織は売り上げのことばかりでイマイチとか、自社利益のことばかりでイマイチなどと思われる方もいるかもしれません。
しかし、僕はある意味、ギャップ萌えチャンス、とも言えるのかなと思います。
組織として合理的に利益を追求し、安定した経営を心掛けているけれども、ここぞでは非合理的な意思決定もしてやるぞ、という萌えです。
こういう合理と非合理の合間に生まれる、粋や萌えがこの組織を推したい、という社内外の求心力を生み出すのではないでしょうか。