“人材系”サービスなのにスケッターが紹介手数料をとらない理由【ライター：加登伶】
介護業界の人手不足問題を解決するため、Sketterは業界内外の人に向けて無資格・未経験でもできる仕事を切り出し、Webサイトに掲載しています。
これだけを見ると「Sketterは介護人材を紹介するサービス」だと思われる方もいらっしゃるでしょう。
ところが実際、Sketterは「人材」を「紹介」するサービスではないのです。
人と介護業界の「接点」を提供し、つなげること。
それがSketterです。
パッと見、人材「系」だけど…
介護の仕事の中には傾聴やレクリエーションの企画実演など、資格を必要としないものもあります。しかし、人手が足りないためにそうした仕事も限られた人数でこなさなければならず、介護職員の負担が極めて大きくなっています。
Sketterは無資格・未経験でもできる介護の仕事を切り出し、すきま時間で働きたい人や現場を体験したい人向けに、案件として掲載しています。
一見すると、介護人材の紹介サービスを提供しているようも思えますが、Sketterは介護事業者から人材紹介手数料を受け取っていません。
介護業界における人材紹介サービスの問題点
既存の人材ビジネスは、そのサービスを利用して介護事業者が人を採用した場合に「紹介手数料」をもらうことで成り立っています。
業界全体で人が不足しているため、人材紹介サービスの需要は大きいです。
しかし、紹介手数料が高額で、介護事業者の経営を圧迫しているという声も、かねてから強く叫ばれています。
また、安くはない手数料を支払って雇った人でも定着するとは限らず、短期間で辞めてしまうケースも少なくありません。
そのため、業界全体の人手がほとんど増えないまま、介護事業者は高額な紹介手数料を支払い、限られた人材の獲得競争を強いられています。
どうすれば解決するか
この問題に対して、いくつか解決策が挙げられます。
1つは介護に関わる人の数を増やすこと。
次に、介護事業者が直接人を集め、雇用につなげられる環境をつくること。
そして、人と職場のミスマッチを防ぐことです。
Sketterはこれを実現します。
無資格、未経験、単発・短期間でもできる仕事を掲載し、これまで介護業界と接点がなかった人に関心をもってもらうのが出発点。
掲載している施設に関心をもった登録者＝「スケッター」は、ひとまず単発・短期で仕事をしてみて、職場の雰囲気を知ることができます。
「自分に合っている」と感じた「スケッター」が引き続きそこで働きたいと考えて、就職につながったというケースも生まれています。
―＜参考：【zoom交流会レポート】施設担当者と語る！スケッターで職員採用に繋がった事例＞－
このように、介護事業者はまず関心層である「スケッター」に直接仕事を依頼できます。ミスマッチがあったとしても、単発・短期の仕事の段階、すなわち採用前にわかるため、手間や負担は最低限で済みます。お互いの相性が分かり、介護事業者がスケッターを採用したいと思った場合は、Sketterのサービスを介さずに直接雇用することができます。
Sketterは「つなぐ」サービス
ここまで「人材紹介」という言葉を使ってきましたが、Sketterはそもそも「人材紹介」サービスではありません。
「人材紹介」サービスではないから「紹介手数料」をとらないのです。
介護に興味関心のなかった人と介護事業者をつなぐ「接点」を提供することで、関わる人を増やしていく、気にかけてくれる人を増やす。それによって地域コミュニティーをつくること。
それこそがSketterの使命です。
事業としてどうなの？
では、紹介手数料をとらずにどうやって収入を確保しているのか。
Sketterはサイトに仕事を掲載する介護事業者から毎月定額の「サービス利用料」をいただいています。料金は介護施設の規模に応じて決まる定額制。
「スケッター」を直接雇うことになっても追加料金は発生しません。
ただ、人材紹介サービスではないがゆえに、即戦力となる人材の採用がすぐに実現するとは限りません。
それでもSketterにサービス利用料を払っている介護事業者も、多数存在します。
中長期的な視野でみれば、業界全体の参加者が増えることは事業者側にとってもメリットになります。そうした視点から業界を変えたいと願い、Sketterを応援してくれる人たちは着実に増えています。
Sketterが事業としてどう展開していくのかという点も含めて、今後とも情報を発信していきます。
ぜひご注目ください。
ライター：加登伶
1時間から参加できる、未経験でも趣味や特技、『好き』を仕事に。
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