NativeCampで世界を知る
随分更新をサボっていましたが、久々にアップデート。
最近在宅勤務の合間に会社のサポートでNativeCampで英会話をしているが、先日ボスニア・ヘルツェゴヴィナの女性講師と話をする機会があった。本当は他に話すべきテキストがあったのだが、それを丸っきりそっちのけで彼女の愚痴を聴く羽目になってしまった(苦笑)
大まかな話の中身は下記の通り:
・平均月収は400USドル位。(まぁバルカン諸国やウクライナ辺りは大体それくらいが相場らしい。タイやマレーシアより少ないかも・・・。)
・旦那はIT企業勤務。自分はNativeCampでオンライン英会話講師をしているので平均月収よりは全然よいが、普通の企業で働いていて子供がいる家庭の暮らし向きは非常に厳しいものがある。
・物価はこの半年で平均30%アップ。ガソリンは最近リッターUS2ドルなので、日本よりも高い。今まで夫婦で週US50ドルで済んでいた食費が最近はUS80ドル位している。
・最近のロシアのウクライナ侵攻を受けてか、NATO未加盟な自分の国にもEU各国から兵器や軍隊が送られてきている。隣国のセルビアがロシアと仲が良いので、万が一の軍事侵攻に備えて念の為に派遣されているのでは?との事。また食料品店で小麦粉が売り切れになったりと若干パニック気味。
・ボスニア・ヘルツェゴヴィナの政治は特殊で、クロアチア人、ボスニア人、セルビア人からそれぞれ1人ずつ大統領(になる代表)が選出される。よって(国の重要事項に関する)意思決定は3者の合意が必要だが、いつもセルビア系が問題を起こして揉めていて国の発展の足を引っ張っている。
※参照:ボスニア・ヘルツェゴビナの大統領評議会https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%B9%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%A7%E3%82%B4%E3%83%93%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E8%A9%95%E8%AD%B0%E4%BC%9A
・・・などという話を、頼んでもないのに延々と聴かされた。
詰まるところ、90年代に起きたボスニア紛争の血で血を洗う民族浄化の記憶が(彼女自身はないものの)まだ国全体で残っているので、今回起きたロシアのウクライナ侵攻についてはかなりセンシティブな反応が社会全体に覆っているような感じらしいのだ。
それを踏まえると、やはり無理やり力でまとめられた元社会主義かつ多民族国家であるという事が東欧の悲劇の始まりなのだな・・・と、一応今の所はまだ先進資本主義国かつ比較的多様性のない民族構成の我らが日本の現状であり、有難い事だと僅か20分強の一コマの受講で改めて認識させられた。