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限界独身オタク男性が色々なものを捨ててSIGMA fpを本当のポケッタブルフルフレームにした話

入ります……ポケットに。


SIGMA fpの自称

ポケッタブルフレーム。fpはそれを謳ってるんです。ポケットにも入ってしまうフルフレーム(フルサイズ)カメラということですね。

ですがそれは飽くまで本体の話であって、レンズを着けた場合は当然そうは行きません。キットレンズである45mm f2.8 DG DNを取り付けると次の写真の様な大きさになります。

コンパクトではあるけどポケットには入らない

はい、これがポケットに入るわけがありませんね。まあ本体の一部だけをポケットに差し込んでポケッタブルと言い張れなくもないですが。

これでポケッタブルと言うのは無理がある

VAIO type Pかな?

その大きさでポケットスタイルは無理でしょ
ソニーストアWEBサイトより引用(https://www.sony.jp/vaio/products/P/)

本当のポケッタブルにしたい

fpにレンズを着けた状態でポケットに入れられたらなあって思うことが過去に何度もあったんですよ。例えば街中スナップをする時とか。カバンから取り出すのもそこまで手間なわけではないですが、ポケットからスッと出せた方が楽だなあと。勿論ストラップで首からぶら下げればその問題も解決するわけですが、僕はそのスタイルがあまり好きでは無いんです。だからポケットから出したいし、ポケットに収めたい。

他にも撮影目的で出かける際に、メインで使うレンズが望遠寄りの時ですね。以下の記事でも書いた通り、僕が普段使ってるバッグはかなり小型です。

ピッタリサイズ!

見ての通り、レンズを着けたfpがピッタリ収まるサイズなので、換えのレンズを入れる余裕はありません。幸い所有しているレンズの大半はカバンに収まるのでそれ一本で行く場合は問題ないです。ただ、メインの撮影場所に到着するまでの途中で他に撮りたいものを見つけてしまった時にレンズが合わず、ちょっと困ることがありました。中望遠レンズを着けてる時ですね。僕は「広角過ぎて困る」ということはあまりないのですが、「望遠過ぎて困る」ということはちょくちょくありました。

こういう時にfpをポケットに入れられればバッグの方に換えのレンズを入れられますし、目的地に向かう途中で良いもの見つけた時にポケットからスッと出して撮影が出来ます。最高か?

そのためのパンケーキレンズ

ちっちゃい!うすい!

ということで用意しましたのがこちら7Artisans 35mm F5.6でございます。
非常に薄くて小さいパンケーキレンズで、今回の目的にピッタリ!

カメラに着けるとこんな感じ 薄い!

ただこのレンズ、この薄さを達成するために一部割り切っているところがあります。

薄さのために割り切っている箇所

まずは開放F値ですね。F5.6と、あまり明るいレンズではありません。まあ気軽に街中スナップをしたり、移動中に見つけたちょっとしたものを撮る分には困らないので特に問題ではありません。
そしてなんとこのレンズ、F値が固定となっています。そうです、F5.6以上に絞れないんです。ここはちょっとだけ残念ですね。F5.6だと遠景を撮る分にはパンフォーカス的に使えますが、ある程度近いものを撮ろうとするとピンとが合ってない箇所は多少ボケます。

料理の写真なんかを撮ると、奥の方はボケます

F11くらいまで絞れればあまりピントを気にすることなくパシャパシャ出来たのですが……流石にそれは求め過ぎな気がしますし、出来たからといって自分がその様な使い方をするかどうかは怪しいので、まあ良しとします。

更にこのレンズ、AFが無くMFオンリーになります。動きものを撮るわけではないので問題ないですが、fpの背面液晶だと合わせづらいことが多いのでピントを外した写真がちょこちょこ出てきそうなのは心配……。

とまあ、これらの割り切りの結果、この薄さを達成するに至ったわけです。
割り切ってはいますが、あまり不便さを感じそうにないのが良いですね。

逆に便利なところも

なんかここまで悪い箇所ばかりを書いてしまった気がするので良いところも書くことにします。
なんとこのレンズ、フロントキャップが内蔵式になっています!
キャップが内蔵されていると書くとちょっと語弊があるので正確に書きますが、レンズカバーが内蔵されていて、ピントリングを回すとそれがシャッターみたいに開閉するようになっています。

このキャップ?カバー?がすこぶる便利で、めちゃくちゃ使い心地が良いです!着け外しが不要になるだけでここまで快適になるとは……。こういったパンケーキレンズに求められるものをよくわかってるなって思います。いやまあ、他のパンケーキレンズに詳しいわけじゃないので、もしかしたらどこもパンケーキレンズに関してはキャップに工夫してるのかもしれませんが。

価格について

中古で約1万2千円でした。新品はAmazonで1万5千円くらい。

3000円安くなるなら中古で買うか~と思って探してポチったのですが、その直後にブラックフライデーのセールで新品が1万3千円を切るところまで安くなって泣きました。欲しいけどすぐに買わなくても良いって人はセールまで待つのが良いと思います。

似たような他のレンズについて

Lマウントモデルが存在する、もしくはfpで使ってる人が多いパンケーキレンズは他にもいくつかありますが、その中からどうしてこれを選んだかというと、写りが一番まともだったからです。

どういうことか説明するために、他のパンケーキレンズについて話をしていきます。

GIZMON Utulens 32mm f16

写レンズ(うつれんず)と読みます。写ルンですのレンズを再利用して作ったレンズです。ミラーレスカメラ向けに販売されており、様々なマウントに対応しているのですがなぜかLマウントのみ存在していません。

ですがこのレンズ、様々なマウントに対応させる手段として「レンズ本体はL39マウントで作り、各マウントへのコンバーターを同梱して販売」という方法を取っているため、L39→M42→Lとマウントを変換していけばfpにも取り付けることが可能です。調べてみた所、実際にfpに装着して写真を取ってる方が何人か見つかりました。

薄くて軽くて、なんなら値段も安い(5,000円程度)と理想的なレンズなのですが……。

残念ながら、写りがあまりにも写ルンですでした(それはそう)。
他人が撮った作例を勝手に載せるわけにはいかないので気になる方は各自で探して欲しいのですが、色が真っ青になる、周辺がめちゃくちゃ歪む、解像感もあまり高く無いなど、「これはこれで悪くないしなんなら欲しいまであるけど、今欲しいのはもっと普通に写るレンズなんや……」みたいな感想を持つ写真になっていました。今回は選ばなかったけど多分その内買う。

加えていうと絞りがF16とかなり暗い値で固定で、ピント位置も固定なのでそういった点でも使いづらさがありました。

Funleader Caplens 18mm F8

画像は焦点工房オンラインショップより引用(https://www.stkb.jp/shopdetail/000000001610/)

こちらは中華製のキャップレンズ。写レンズと違ってLマウント版も出ています(今は生産終了?)。国内代理店は焦点工房さんとなっています。

こちらも薄くて軽く作られており、fpをポケットに収めるという目的にはピッタリなものになっています。Lマウントが用意されていることもあり、fpに装着して使っている人を何人も見かけました。

しかしこちらも自分が求めていた写りをするレンズではありませんでした。
まず焦点距離的に広角過ぎます。超広角スナップも楽しそうですが、今欲しいのは普段のスナップに使いやすそうな24~50mmくらいのもの……。
他にも周辺減光が酷かったり色が真っ青になったりなど、使いづらそうな要素があったため、選べませんでした。

Lomo LC-A Minitar-1 32mm f2.8

画像は公式のオンラインショップより引用(https://shop.lomography.com/jp/lomo-lc-a-minitar-1-2-8-32-art-lens-black)

Lomo LC-Aというトイカメラに使われているレンズをMマウント化したレンズになります。fpに着ける場合はマウントアダプターが必要になります。

こちらも薄く軽いレンズであり、そのデザイン性の高さや出てくる画の面白さもあってfpに装着している人が何人か見つかったレンズです。

ですがそもそもがトイカメラのレンズということで……まあ結果はお察しです。非常に面白いレンズではあるのですが!今欲しいものではない……。
あと価格が約3万円とちょっと高めなのもあって、手が伸びませんでした。

実際に使ってみてどうだった?

小さいって……良い……。

やはりポケットに入れて運用できるというのは強いです。ポケットに入れるにはまだ大きくて重いのでそれなりに辛いところはあるのですが、それでも「そもそもポケットに入らない」と「頑張ればポケットに入れられる」とは大違いです。

街中スナップする際に一度バッグから出したあとはポケットに放り込み、撮りたい時にスッと出して撮ったらまたスッと仕舞うのを繰り返せるのは最高です。勿論、ストラップで首から下げればこんなことをしなくても良いのですが、個人的にストラップが余り好きでは無いんですよね。ブラブラさせておくとカメラをどこかにぶつけそうで怖かったりとか、バッグへの出し入れが大変になったりで……。

あとは上でも書きましたが、レンズカバーが内蔵されてるのも最高です。「撮りたい時にスッと出してサッと撮ってまたスッと戻す」をやろうとするとどうしてもレンズキャップが邪魔になってしまうため、実現するにはレンズキャップを諦めるしか無いかなと思っていたのですが、この内蔵カバーのお陰でレンズ保護を諦めること無く実現することが出来ています。これは本当に最高。

写りはどうなの?

上で紹介した他のレンズ達に比べると、圧倒的に普通の写りをしてくれます。この後作例を並べていくので詳しくはそちらを見て欲しいですが、狙い通り「普通に使える」レンズでした。

凄く普通に写ってくれる

流石に写りが良好なのは中央だけで、周辺は流れたり甘かったりしますが、それも他の普通の大きさのレンズと比べた時の話なので、サイズを考えたらそこまで酷いものでも無いです。まあたまに「何か写りが古く見えるな~」と思うことはありますが。

周辺は色も変わっちゃったりする
目立たないからまあいいかな

あと逆光……というか差し込んでくる光にかなり弱く、すぐにゴーストやフレアが出ます。加えてコントラストが大きく低下したり色が変わったり……。そこさえ気をつけておけばほんと普通に使えるレンズだな~と思いました。

光源を直接写さなくてもこれ

作例

新宿でタバコの吸える喫茶店に避難した時の写真
オタクは山岡家が好き
ビルなんかも撮ってみたり
勿論愛車も撮ってる
ANNE ET VALENTINのトランクショーに行ってました
ひび割れ調査かな?
美味しかったお汁粉

総評

SIGMA fpを本当のポケッタブルフレームにすることが出来て非常に良かったです。実際にやってみるまでは「いやでもポケットに入れられるようにしたところでな……」と思ってる部分もあったりしたのですが、いざ使ってみると思ってた以上に快適でびっくりしました。この便利さが極まってくると優秀なコンデジが欲しくなるんでしょうね。GRIII欲しい。

今回は自分ができるだけ普通に写るレンズが欲しかったので7artisansの35mm f5.6を選びましたが、上で挙げたレンズはどれも面白そうだったので、気になる方は自分好みのレンズを買ってポケッタブル化してみるのはいかがでしょうか?他にもMマウントのオールドレンズにパンケーキ型のレンズがいくつかあるみたいなので、そういったものを探してみるのも面白そうです。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。ちなみに次のカメラ関係の記事は、今回の小さくて軽いレンズとは打って変わってデカくて重いレンズになる予定です。

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