Googleのデジタルシティズンシップ教材の日本語版が公開されました
Google for Education認定トレーナーの笠原です。
GLOCOMの豊福晋平先生がご紹介なさっていたのですが、Google製のデジタルシティズンシップ教育のための学習材の日本語版が公開になったようです。
デジタルシティズンシップ教育については、以前から少し自分も紹介していますが、Common Sense Educationが有名です。
しかし、自分も苦労したように、Common sense Educationは英語のサイトですから、なかなかハードルは高いです。
実際、日本向けのデジタルシティズンシップ教育の素材は、あまり数がない状況です。授業は高まっていることをひしひしと感じつつも、なかなかそれに応えることが難しいなあと思っていたところですから、このGoogleの公開は大きいですね。
個人的なポイント
個人的に大切だと思うコンテンツを紹介します。
(1)デジタル ウェルビーイング
日本の学校の生徒指導の文脈だとなかなか説明しづらい概念であるこのデジタル ウェルビーイングの概念は、デジタルシティズンシップを考えるためには、まず第一歩になるかなと感じます。
この観点があまり顧みられていないので、なかなかデジタルシティズンシップ教育という発想にいかないように感じています。
どうしても、このデジタル ウェルビーイングの発想がないと、臭いものに蓋をする形式の対応になりがちです。
(2)メディア リテラシーのレッスン
いざ、学校で実践するとなると、やはりレッスンプランがとても重要です。分かりやすくて効果がありそうなものを提案できないと、忙しい学校現場においては、二の次、三の次にされてしまいがちです。
だからこそ、こうやってまとまっているリソースは貴重だと感じます。
また、Googleらしく、非常にデザインも洗練されており、読むことに苦痛がないのもよいですよね。
(3)Be Internet Awesome の誓い
非常に分かりやすく、これからデジタル生活をしていく子どもたちに必要なことをまとめている文書です。
一方的な「禁止」ではなく、子どもたちの自立と自律を促すような文言となっており、家族の中できちんと対話を行うことで、より善き使い手として子どもたちが成長することを期待するためのものになっています。
とりあえず、大人も遊んでみましょう
メインのコンテンツになっている「INTERLAND」については、オンラインを安全に使うためのトピックがゲーミフィケーションされてちりばめられています。
音楽や画面がとても楽しい上に、内容としてはかなり大切なことを説明してくれているので、これは大人も勉強になることは多いと感じます。
まずは、こういうハードルの低いところから、大人も楽しみながら試してみることで、理解を深めていけるとよいなと思います。