気になること
Google for Education認定トレーナー&コーチの笠原です。
本日はネガティブな話題を話します。自戒を込めて、今後の課題として。
生成AIが当たり前になってきた
自分の授業を取材していただいて記事にしてもらったように、この数週間で生成AIが一気に広まってきた感じがします。
実際、noteのアプリのオススメで通知される記事の多くが「ChatGPT関係」であることがほとんどです。
学校現場でもさすがにこれだけニュースになっていることもあって、使い始めている人が増えているのは事実です。そのような状況だからこそ、ルール作りが話題になっていますね。
今月に入って、生徒の様子を見ているとChatGPTを使っている様子がチラホラと…。自分が教えている生徒には自分の知っている限りのメリットとリスクを教えて考えてもらっているけど、そうでない生徒はどこまで考えているのか……楽観はできないなと考えています。
大人の問題として
そのような状況で、最近はSNS上で「教育現場でのChatGPTの活かし方」のような話題がチラホラと目にするようになっています。
実際、それらのアイデアについては、思わず膝を打つような斬新なものも多く見かけます。プロンプトの工夫や利用する場面の工夫で「確かに!」と思わず思うものが増えているように思います。使う人が増えると面白いアイデアが増えるというわけです。
しかし、一方で使う人が増えると「危うい」使い方も目にする頻度が増えてきました。
あまり実例を挙げてしまうと、攻撃的になってしまうので、ここで言及することは避けますが、利用規約を読むことや「リスク」について一般的に言われていることを理解しようとすることが欠落していると感じる例が無いわけではないです。
ChatGPTなどの生成AIは、専門的な知識が無くても、まずは適当に言葉を打ち込むだけですぐに出力を得ることができます。その結果、使い方やルールについての理解をしなくても、何となくできる気がするのです。あまり望ましい使い方ではないと感じます。
ちなみにちょっと立ち止まってChatGPTにリスクを聞くだけでも、これだけの情報が得られます。
https://chat.openai.com/share/7f85a47a-0532-4462-aa94-8c544caf715e
ここに挙がっているようなリスクを犯してしまうような話も散見されているのは心配なところです。
どのように向き合っていくか
このような状況を見ていると「規制」が強く入ってくるのではないかと危惧しています。リスクを回避するためには、ある程度の仕組み作りは必要だと思いますが、臭いものに蓋をする方式の規制はあまり望ましくないと感じています。
とはいえ、自浄作用のないところには、規制が入る確率が高くなるでしょうね…。
実際、学校で教職員が、生徒が、どのように生成AIと向き合っていくかは、主体的に考えていく必要があるだろうと思っています。夏ごろには文科省から一定の方針が出てくると思いますが、それを「上からいただくもの」として受けるのか、自分たちで考えた上で活用していくのかでは、全くその後の展開が変わってくるように思います。
学校における生成AIの扱いについては、Common Senseが2月の段階でこのような記事を書いています。
この記事では「リスク」をしっかりと挙げながらも、一方で未来志向的にどのように受け止めれば、上手く付き合っていけるのかという観点も紹介されています。
例えばこのような観点。
政策や規制について話し合うという観点が示されていますが、こういう経験は今の日本の教室には決して多くはありませんね。だからこそ、今、新しく生まれたこの生成AIという技術については議論をしてみることはよい機会なのかもしれません。それこそ、子どもと大人がフラットに対話できる可能性があるかもしれません。
利用規約を読んでいくということも大切ですよね。
伊藤先生、さすがです…!