Chatツールを使いこなす
Google for Education認定トレーナーの笠原です。
Google Workspace for Educationを利用している学校でも、GmailやGoogle Chatなどの個別のコミュニケーションツールを禁止している学校は意外と多いように感じます。
自分の勤務校についても、長く議論してやっと活用が始まったという状況ですが、使い始めるとその便利さに手放すことが考えられなくなりますね。
Google Chatの機能について少しご紹介します。
Google Chatの2つの利用法
Google Chatを使うことが出来るアプリは2種類あります。文字通り、Google Chatから利用するというパターンと、あとはGmailのアプリから利用するというパターンです。
この二つの使い分けについて、Googleの公式ヘルプを見ると次のように書かれています。
個人的にはGmailをゴリゴリと普段から活用しているので、ChatはGmailから使っています。全てのコミュニケーションがGmailの画面だけで完結するので、勤務時間中はGmailの画面は開きっぱなしですね。
実際に学校で生徒に使い方を教えていく場面だと、いきなりGmailの画面での使い方を教えるよりは、Chatだけに集中させた方が上手くいくイメージです。
ChatとSpaceを使い分ける
Google Chatには「Chat」と「Space」という二つの機能があります。
簡単に言うと「Chat」はちょっとしたやり取りのためのツールで、「Space」は何かプロジェクトを行うときに複数人で活用するツールです。
「Chat」はダイレクトメッセージに主体の機能で、会話がメインのツールです。ですから、ツールの送信などができ、一対一でもグループで利用することが出来ますが、タスクの割り当てや共有ファイルの一覧の確認などができません。
そのため、探究学習などで生徒にグループワークでGoogle Chatを利用してもらいたいときは、「Space」を使うのが基本になりますね。
文字で会話するくらいであれば二つの違いを意識しなくてもよいのですが、色々なタスクを進めていくのであれば「Space」を使った方がよいです。ただ、そのためには単純な使い方の話だけではなく、チームでプロジェクトを管理していくとはどうしたらいいのか?ということのイメージがないと、使い方のイメージが持ちにくいかもしれません。(実際、教員同士のSpaceもスレッド機能やタスク割り当てなどをあまり活用出来ておらず、連絡ツールになっています^_^;)
共同編集に強み
Google Chatが便利であるのは、手軽なコミュニケーションができるだけではなく、Chromebookやパソコンからアクセスすると、Google Chat上で権限の設定も含めて簡単に共同編集ができることです。
「+」マークを押して添付ファイルを選び、ファイルを添付してからメッセージを送ろうとすると、親切にも共有権限の設定をどうするかを聞いてくれます。
これで簡単にファイルを共有できます。
しかも、これで終わりではなく、Google Chatの画面上でドキュメントやスプレッドシートやスライドなどについては簡易な編集であれば行うことができます。
こんな感じで簡単にファイルを共同編集できるようになります。
タブを切り替えて行ったり来たりしているとなかなか面倒なので、一画面でメッセージのやりとりとファイルの共同編集ができるのはかなり便利です。
この機能は対面しているときにもそこそこ便利なのですが、やはり本質的には対面できない状況の時にこそ強みがあります。
例えば分散登校となってクラスの半分が登校して、クラスの半分が自宅待機のような時に、Google Chatを使うと簡単にコミュニケーションを取りながら課題を協働学習できるようになります。
使い方をちゃんと教えながら
便利なGoogle Chatですが、気軽にコミュニケーションが出来てしまうため、気をつけないと大きなトラブルになりやすいのも事実です。
だからこそ、どのような使い方をしたらトラブルになるのか、どのような使い方をすれば良さを活かせるのか、しっかりと教えて、考えさせるということが大切です。
STEAMライブラリーの上記のリンク先がまさにオンラインのコミュニケーションの授業となっているので、Chatを使うときには有効活用したいですね。