「映え」は狙わない
若かりし20代の頃のわたしは、友人と出かけるとSNS映えする写真を必ず撮影していた。
写真越しにどれだけキラキラさせられるか研究して、綺麗に撮れたものを友人とシェアしたり、SNSにアップしたり。
でもなぜだろう、こんなにキラキラしているはずなのに、いいねもたくさんもらえるかもしれないとワクワクするのに、肝心の心はあまり満たされていない。
そんな生活が数年前に変化した。わたしは友人のいない遠方に嫁ぎ、映えるものなんて撮影しなくなった。
するとお小遣い程度だがお金が貯まり始めた。映え狙いで行っていたお高めなカフェやランチ、ホテルのディナーなど、行かなくなったからだ。
そこでわたしは目が覚めた。「映えを狙って何か行動を起こすのではなく、自分の価値基準をもっと大切にしよう」
そこから生活は地味になっていった。洋服も飽きのこない黒・白・グレー・紺だけ残し、あまり着ないものはリサイクルショップに持って行った。
(なぜかあまり着ないものは、一目惚れで購入したブランド品が多かった)
すると洋服選びに困らなくなり、時間の短縮になった。シーズン毎に新品の洋服を買っていたが、その欲もどこかへ行ってしまった。
今では年に2.3着しか服は買い換えない。1軍の服しか持たなくなったからだ。
そしてお弁当作りまで始めてみた。頻繁に同僚と行っていた昼休憩中の1000円のランチなんて贅沢すぎた。
昼休憩に外へ出ることがなくなり、1時間の休憩はしっかり休むことが出来るようになった。
毎日職場へ持っていく前日の夕食詰め込み弁当。食費は以前の半分となった。
そして休日に出掛ける場所も変化した。都会のキラキラした街へお洒落して出かける頻度は減り、山や海、お寺など自然や文化に触れるようになった。
映えない生活を始めたメリット
①洋服が減りクローゼットがスッキリした。
②洋服代と食費が浮き、年間数十万のお金が浮いた。
③洋服選びに困らなくなった。
④時間という価値を感じるようになった。
⑤手料理と質素な食事が増えて体調が良くなった
⑥出掛けた後に心が満たされるようになった
先日も値引きシール付きの全然映えない食事をとったけど、不思議と以前より心は満たされている。
お洒落なランチとか散々食べてきたけど、思い浮かぶのはその時の友人の笑顔だけ。ランチの内容はもう忘れてしまっている。
結局そういうことなのだろう。
40代に向かうにあたり、映えなくても自分の心を満たすことを軸に生きて行こう。
映えない暮らしは控えめに言って最高だった。
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