中国のウェアラブル市場が急成長! 世界市場を牽引する存在に

2024年第2四半期の 世界の腕時計型ウェアラブルデバイス市場は、前年同期比0.7%減 と低迷。

しかし、 中国市場は10.9%増 と大幅な成長を遂げ、世界市場を牽引する存在となっています。

中国市場の成長を支える要因

IDCの最新データによると、中国の腕時計型デバイス市場は、スマートウォッチとリストバンドの両方で堅調な成長を記録。

  • スマートウォッチ: 前年比18.7%増の1,110万台を出荷。

  • リストバンド: 前年比4.8%減の440万台を出荷。世界市場では10.6%増と成長を続けている中で、中国市場は減少傾向に。

中国市場の成長を支えているのは、

  1. 製品価格の差別化: 1,000元以下の低価格帯製品を中心に、多様な選択肢が提供されている。

  2. 積極的なプロモーション活動: 大手メーカーによる販促活動が、前年よりも早い時期から開始され、販売を促進。

  3. ロングテールデバイスの消費: 健康意識の高まりなどを背景に、多機能なスマートウォッチだけでなく、特定の機能に特化したニッチなデバイスの需要も増加。

世界の腕時計型デバイス市場:メーカー別動向

1. ファーウェイ (Huawei)

  • 2四半期連続で世界市場のトップを維持。

  • 新製品の投入により、前年同期比55.1%増の大幅な成長を達成。

  • 中東・アフリカ、ラテンアメリカ、中央・東ヨーロッパなどの地域で躍進。

2. シャオミ (Xiaomi)

  • リストバンドの新製品投入がなかったものの、世界市場で2位を維持。

  • スマートフォンの好調な販売が、リストバンドの販売にも好影響。

  • Redmiシリーズなどの低価格帯スマートウォッチ、革新的なデザインのS3ウォッチが好調。

3. アップル (Apple)

  • 世界的な景気減速と価格競争の影響を受け、出荷台数は減少。

  • しかし、依然として世界市場でトップシェアを維持。

  • 秋に発売予定の新製品に期待が高まる。

4. サムスン (Samsung)

  • 新製品「Galaxy Fit 3」の投入により、リストバンド市場で成長。

  • Galaxy Fit 3は、発展途上国を中心に販売を拡大。

  • 第6世代スマートウォッチは成熟期に入っているが、新製品の投入が今後の成長を牽引すると予想。

5. BBK

  • 中国の子供用腕時計市場の回復が、大幅な成長を牽引。

  • 積極的なチャネル戦略と価格戦略が奏功。

今後の展望

IDC Chinaのリサーチディレクター、ソフィー・パン氏は、 「腕時計市場は技術蓄積の段階にあり、革新的な技術は限られている」 と指摘。

そのため、ハイエンド市場の成長は鈍化し、メーカーは ミッドレンジからエントリーレベルの市場 に注力しています。

一方で、 メーカー間の競争は激化 しており、 新たなイノベーション が求められる段階に入っています。

中国市場の成長は、世界のウェアラブル市場に大きな影響を与えています。

今後、中国メーカーがどのようなイノベーションを起こし、市場を牽引していくのか、注目です。


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