日本語コーパスの面白さに開眼!―『日本語コーパスの世界へようこそ』を読んで
私は英語史を専門的に研究していますが、ゼミなどで英語史について話していると日本語の問題に議論が発展する機会が日に日に増してきているように感じます。「増してきている」というよりは、意図的に「増やしている」と言った方がよいかもしれません。というのも、『言語の標準化を考える―日中英独仏「対照言語史」の試み』(2022年)の出版以降、今日の学界では言語を横断した視点がこれまで以上に求められていることを強く意識し、英語史の諸問題を考える際に「日本語ではどうなんだろう?」と日頃からよく考