思春期フィギュアスケート選手のメンタルトレーニング

こんにちは。代表のNatoriです。

9月になりSK8INSOLLを使用している選手たちが

各国で今シーズンの予選試合などに出場するために準備をし始めています。

その中で最近「私メンタルが弱いんです...どうしたら良いですか?他国の選手はメンタルトレーニングはやっているのですか」と言った相談が何件かありました。

SK8INSOLLでも最近英語と日本語でメンタルトレーニングをZOOMや東京オフィスで受けられるように、元スケート選手だったメンターのスタッフを用意いたしました。日本ではノービスの選手が10月に予選会などがありますが、まだ小学生で試合経験も少ない中で、選抜されるという非常にストレスの多い状況下でメンタルトレーニングのニーズは非常に多いです。

更にコロナがあり、今年は2月ごろからの試合などが全てキャンセルになっていたり、そもそもリンクが閉まってしまったり、いつも通りに練習ができない中で、目標を失ってしまったり、モチベーションが下がってしまったり...とそんな相談もあります。

今日紹介したいのは、SK8INSOLLメンタルトレーニングのメンターさんが小中学生のフィギュアスケート選手のメンタルトレーニングのセッションを受けたときに選んで使用している本です。こちらは選手向けです。

マシュー・サイド著書

きみはスゴイぜ!一生使える「自信」を作る本

ちなみに、私もKindleで購入して移動時間などに読んでいます。

読めば読むほど納得です。

納得する理由の一つは、

私が一緒に仕事をしているカナダ人オリンピアンのGary Beacomさんは60歳になっても、もっと上手くなれるーといつも言って、スケートをどうやったらもっと上手くなれるか、できる限りの探究をし続けています。

私はオリンピアンではないので、今日は頭が痛いとか、今日は生理痛だとか、今日は足が筋肉痛だとか、色々な理由をつけてサボろうとすると、Garyに「でも、リンクに行けばできることは何かしらあるよ」と言われたり、リンクに行けないなら、休む(REST)もトレーニングのうちだとか、ビデオを見てイメージトレーニングだとか... 「Work Hard, Work Smart!」 とよく言われます。

要するに挑戦し続けなさいというアドバイスをされます。

また、私が2015年からサポートした平昌五輪ペア優勝のアリオナサフチェンコさんも、今年1月にドイツのリンクで一緒に練習したのですが、なんと出産したばかりなのに、「アイスショーやコーチはつまらない。やっぱり自分自身が競技に戻りたい。」「やっぱり自分は滑るのが好き、試合で戦うのが好き。」と言って、クリスマスでしたが毎日練習に来ていました。そして出産したばかりの自分がダブルサルコウを飛んだんだから、あなたも今ここで飛べ!とリンクの中を追いかけ回されました!!!

この方は現在36歳。世界選手権で5回優勝したことがあるのに、オリンピックも3回出ていて金メダルも取ったのに、まだやるの? しかもペアですよ!!!そしてこの夏はハーネスで3Aや4回転を練習している動画もインスタにアップされていました。

自分がやりたいことを色々やりながら考えたら、やっぱり選手生活をしたいんだそうです。スポンサーを探さなくっちゃ!と言っていました... 

スゴイですよね。

メンタルというか発想というか、考え方というか...

私はアリオナとゲイリーと一緒のリンクで練習することが時々ありますが、やっていることを見ていると非常に単純で、何も特別なことはやっていなくて、毎日少しずつ少しずつ、

日本の選手なんかより練習量も氷に乗っている時間は全然少なく、多分オリンピック前でも1日50分を2回やるかやらないか。

それでもリンクには練習開始時間の2時間半前には来ていて、準備を始めています。

もちろんドイツのナショナルスポーツ医科学チームの指導を受けたりコーチと相談して練習メニューや時間を組んでいるんだと思いますが... 

5年間ずっとそういう感じでした。

毎日少しずつ少しずつ...

結局、ちょっとずつ、ちょっとずつ、限界に挑戦していくっていうことですよね?

それでメンタルも強くなると。。。そういうことがマシューさんの本の最初に書いてあります。

更に、このマシューさんの本の良いところは脳科学についてもちゃんと研究して書いてあるということだとメンターさんに言われました。

私も最近は認知症予防のプロジェクトに仕事で関わっているので、脳については日々論文などを読む機会がありますが、20年前に大学で勉強をしていた頃の内容はもう時代遅れで、足病学と同様に脳科学には非常に研究が急速に進んでいます。

私は2012年に日本に帰国するまで、カナダでスケートをしていました。

カナダではメンタルトレーニングを殆どの上を目指す選手は心理学者のカウンセリングを受けていたのですが、

その当時は脳科学を取り入れてのカウンセリングではありませんでした。

多分脳科学は近年10年くらいで非常に発達したのだと思います。

この本は今年の7月に出版されたばかりの新しい本です。


今シーズン試合がある人も、

テストを受けている人も、

コロナで目標が分からなくなってしまった人も、

このマシューさんの本は役に立つと思います。

それから、二冊目の本ですが、これはマシューさんの本を読み終わったら、Kindleが私に進めてきました。

こちらはスケートの保護者向けの本でしょうか?

こちらの本についても、最近お仕事を一緒にしている、

スピードスケートショートトラックで3回オリンピックに出場した、

現在、一般社団法人ナチュラルボディラボの代表をされている

勅使河原郁恵さん

のお話しと同じ内容がたくさんありました。

勅使河原さんの話を聞いて私が一番印象に残ったことは、

保護者は選手(子供)を無償の愛で受け入れるということでした。

だから勅使河原さんは、練習であったことや学校で会ったことを、

全部毎日隠さずに家族に話せたそうです。

そしてそれがストレス解消になったと言っていました。

勅使河原さんは中学生から全日本選手権で優勝され、高校1年生から5連覇ですから、まさに思春期にメンタルを強く持ってベストを尽くし続けることが出来た方だと思います。


ちょっとこの本をパラパラっと目次だけでも本屋やKindleで見たら良いと思います。スケートをしていなくてもかなり使える本だと思いました!

私も少しだけチャレンジして、もう少し頻繁にNOTEの記事を出せるように挑戦してみます。


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