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留学を決意した、18歳。

高校を卒業した後は、結局専門学校には行かなかった。入学する1か月前だろうか、当時ギターを教えてくれていた先生に相談をしたら、
『お前、行かないほうがいいよ、というか行ってもあまり意味がないよ』

との話だった。
よくよく聞くと、当時、音楽系の専門学校に行く人の大多数は、音楽を本気でやりたい!という人よりも、大学に行くのは受験勉強をしなきゃいけないし、高校卒業してすぐに就職するのも嫌だし、どうしようかな。
あ、音楽も好きだから専門学校行けばいいかー。なんてモチベーションの人が多い。との話だった。現に1年時の入学には100人位いるのだが、2年時には、ほとんどの人が辞めるか、学校に来なくなり20~30人位になるという話だった。学校側もそれを見越して100人位入学させる。

もっと言えば、学校側は最初に入学金+授業料(年間)をもらう訳だから、あとは生徒が来ようが来まいが関係ない。という大人の話だった。
当時の自分には、だからあんなに簡単な入学試験だったのか。と腑に落ちた。
ただ、その先生が言っていたのは、そういった大人の話よりも、そういう所に入って、自分が周りの環境に流されてしまう事を危惧していたのかもしれない。

色々な事を迷った挙句、結局渡米をする事に決めた。

渡米をする間にはバイトをしたり、色々な準備をした。

初めてのアメリカに上陸

初めてアメリカの空港に着いて感じたことは、当たり前だが日本語がない、全て英語。それに尽きる。空港内でのアナウンスも英語。何言ってるか分からない。

そんな中、父親の知り合いの日本人の方に迎えに来てもらい、NYにあるその方のご自宅で1泊。その日の夜は近くのレストランに連れて行ってもらった。レストランでは、事前に知ってはいたが、これが1人前!という食事の量の洗礼を味わった。そしてウエイターが気軽にテーブルに来て話に来る。
何言ってるのか全く分からなかったが、その雰囲気に改めて外国に来た。という事を感じた。

エマニュエルカレッジ

ELS英語学校に入学

次の日、滞在させてくれたその方と英語学校に一緒に行った。

色々な手続きをするのだが何もわからない。全て一緒に来てくれた方が手続きをしてくれた。手続き終了後、とりあえず英語学校のスタッフに寮に連れていかれて自分の部屋を紹介されて泊まる事になった。

部屋で荷物を降ろして片付けていると、一人のメキシコ人がやってきた。
自分のルームメイトだ。名前はルイス、同い年の18歳。

お互いに英語は苦手なので片言の英語でコミュニケーションをとる。
向こうは少しは英語が喋れたのだが、こっちは英会話能力がほぼ0だ。知っている英単語を羅列したり、身振り手振りを使ってコミュニケーションをとった。

翌日から、英語学校のオリエンテーションが始まり授業がスタートする。
自分は一番下のクラスに入れられた。14~15人位で授業をするのだが、国籍、年齢様々だ。60過ぎくらいのアラブの人もいれば、14~15歳くらいのブラジル人もいる。しかも一番下のクラスという事は、このクラスにいるほとんどの人が英語が分からない。先生も今思えばきっと大変だっただろう。

この英語学校には、結局半年くらい在籍した。
その間、皆で毎月最後に行われる卒業パーティーに参加したり、色々な国の人たちが集まるので国別対抗のサッカーのワールドカップ的な物をして遊んだ。ほぼ毎日、放課後はみんなでサッカーをしていた。

この英語学校では毎月最後にテストが行われる、そこで次月上のクラスに上がったり、下のクラスに下がったりする。結局半年位経った頃は、英語学校の中で全体の真ん中位のクラスに上がった。そして、最終的にここの英語学校の先生に英語は大丈夫だよ。という推薦状を書いてもらって大学に入学した。


次回からは大学編(Berklee college of Music)です。



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