絵本を読む『ねぇ、しってる?』

(2022.5.9)

 おはようございます。sizukukoboです。

  
 月曜日のテーマは「 絵本を読む」です。
 1月に「絵本を毎日読む」と決めてから4ヶ月。継続の難しさを痛感しながら現在に至ります。ただ読む、と決めただけでは継続が難しい。そしてアウトプットの場がないとすぐに忘れてしまう。読むことを継続して、自分の中に蓄積したい。そんな思いから改めて月曜の配信を再スタートさせます。

 今日ご紹介する絵本は『ねぇ、しってる?』です。
 絵本と合わせて紹介したい話があります。

 この絵本はかさいしんぺいさん作、いせひでこさん絵の絵本です。
 私はこの絵本を図書館で偶然知りました。
 この絵本は岩崎書店より2017年5月に出版されています。

 先週の月曜日の投稿でいせひでこさんのトークショーに参加した話をしました。
 当日まで、いせさんの絵本を改めて読んでおこうと図書館で絵本を検索していました。

 すると、知らない絵本がどんどん出てきます。時間があまりなくて、すぐに手に取れる絵本で、気になったものだけセレクトしました。
 その絵本の中に『ねぇ、しってる?』が含まれていました。

 読んですぐに大好きな絵本になりました。
 内容を簡単に紹介すると、主人公のけいたくんは保育園に通う男の子。家にはお友だちのそらさんがいます。そらさんは水色のぞうのぬいぐるみ。けいた君の話をいつも聞いてくれる大切な大切なお友だちです。

 保育園から帰ってくると、けいた君はそらさんに「ただいま!」と挨拶をします。そらさんも「おかえり!」と返すと「今日はね、お母さんたくさんお昼寝していたよ」とおうちでの様子を教えてくれます。けいた君も「きょうは、ほいくえんのみんなに、ぼくが おにいちゃんになることを はなしたよ」と保育園での様子を教えます。

 そう。けいた君はもうすぐお兄ちゃんになります。お母さんのお腹も少しずつ大きくなってきたので、お手伝いもするようになりました。そして、色々とお兄ちゃんを考えてみました。そらさんと一緒に、、、。

 ある日、けいた君は本物のお兄ちゃんになりました。急に本物のお兄ちゃんになって、けいた君は嬉しいようなちょっぴり怖いような、へんてこな気持ちになりました。

 みんなが弟のゆうと君を見にやってきます。ゆうと君は泣いて、抱っこされて、ねんねして、それだけなのに。
 
 けいた君がお母さんを待っていても、ゆうと君がすぐに泣き出してしまいます。そして抱っこされます。

 嫌なことがまだありました。ゆうと君は、けいた君の大切なそらさんを貸してってします。
 大切な大切な、僕だけの友だちなのに。

 「ぼくはもう、おにいちゃんやめようかな」

 その様子を見たそらさんは、「あれま。それじゃあ、いいこと おしえてあげる。」とあちこち探して、何かを持ってきました。

 何を持ってきたのか。そして一緒に見つけたそらさんと一緒に写っている子は誰なのか。

 ラストはぜひ絵本で確かめて欲しいです。
 自分だけの大切なぬいぐるみのお友だち、自分にもいたなぁと思い出しました。そして、下に兄弟がいると、絶対大切にしているものを欲しがるんだよなぁ、としみじみ思いました。

 この絵本の作者のかさいさんが、なんと、先日紹介したいせさんのトークショーにいらしていたんです。
 ご自身が年の離れた弟さんがいらっしゃることを教えてくださいました。自分の体験も含まれている、とのこと。直にこの絵本の話を聞くことができて、ますますこの絵本が大好きになりました。
 このお話はミュージカルにもなったそうです。ファンの方が作ってくれたそらさんの写真を笑顔で見せてくれました。
 この絵本から伝わる温かさは作者さんのお人柄もある、と感じた次第です。

 新刊の絵本は本屋さんで出会いことができますが、出版後数年経つと出会えないまま時が経ちます。今回の絵本の出会いは運命的で、ご本人にエピソードまで聞くことができて話すられない1冊になりそうです。

       最後までお読みいただきありがとうございました。